最終話:未来
ソラの死‥‥‥‥そして未来‥‥‥‥感動のクライマックス!!!
━━10年後
ある墓地の前に、身長が高く、風格があり、当時の幼さを微塵も感じさせないジンの姿があった。
ジン「ソラ、ガク、おはよう。今日から俺さぁ、天光α(天神に次ぐ実力No.2)に就任するんだ。」
そう、その後ジンは努力し、やっとの思いでこの位に就くのだ。
ジンは就任式の前に天神に会うことにした。
ジンが天神の部屋をノックすると「どうぞ」という声が聞こえた。
ジンが中に入ると、そこにはヨボヨボなジイサンが一人。
天神「まぁ座りなさい。」
ジン「はい‥‥」
天神「ジン、天光α就任おめでとう。」
ジン「はい、ありがとうございます。」
天神「あんなに小さかったジンが、もうこんなに成長するとはのぉ‥‥」
ジン「天神様のご指導がよろしかったから。」
そう、ジンは天神からこの十年間指導を受けて、ここまで成長したのだ。
天神「ワシはやるべきことは全てやった。もうこの座を退こうかのぉ‥‥」
ジン「そんな、どうしてですか?」
天神「ワシはもう歳じゃ、ワシより強い天使だって何人もいる。ジンもその中の一人じゃ。」
ジン「天神様‥‥」
天神「それに、老後の生活とやらを早く体験したいしのぉ、フォッフォッフォッ!」
ジン「そうですね‥‥天神様ももう歳ですね‥‥」
すると座っていた天神がいきなり立ち上がり、ジンの方へ歩いていき、やがてジンの方に手を乗せた。
天神「ジン‥‥ワシの‥‥この天神という位を引き継いでもらえるか?」
それは突然の事だった。
ジン「この国のトップに立つということですか?」
天神「さよう。」
天界では、次の天神は今の天神が決める事になっているのだ。
ジン「‥‥しかし私はまだ天光αになったばかり‥‥」
天神「そんなことは関係ない。お主なら出来る。ワシが保証する。なんたってワシの教え子じゃ。」
ジンは少々迷ったが、頭を縦に振った。
天神「分かってくれたんじゃな。ありがとう‥‥」
その時ジンには天神の体が小さく見えた。
ジン「本当に長い間、お疲れ様です。」
━━1ヶ月後
ジンは天使が沢山いる場で天神就任会見を行った。
ジン「この度天神に就任したジンです。まだ20歳ということもあり不安要素は沢山ありますが、どうぞよろしくお願いします。」
その時天使達からの拍手がジンの耳に響いた。
そして、ジンはソラの事を思いだし、口元に笑みを浮かべた。
ジン「ソラ‥‥ありがとな‥‥」
すると、ジンのとなりにソラの幻影が見えた。
そのソラの顔は笑顔で満ち溢れていた。
ソラ「頑張れジン!」
ジンにはソラがそう言っているように聞こえた。
そしてジンは、また一歩大人の階段を登った。