出会い
私は、とある片田舎で生まれ育った。人口も数百人程度でほぼ全員顔見知り状態だ。私の地域と隣の地域、二つで一つの小学校を使用していた。彼女ともそこで出会ったが、初めは何も感じておらず、最初のイメージは、無口で何を考えているのか全く持って分からない。どこを見ているのかすらも分からない、少し、いや、かなり不気味で不思議な印象だった。その頃の私は、保育園の時から多分好き合っていた人が居た。キスもしたし、今思えばマサているが、結婚式モドキの様な事も二人して大っぴらにやったりなんかもした。だから、眼中にもなかったのだ。きっと存在にすら気付いて無かっただろう。
私が彼女に目を惹かれる様になったのは私が好きだった人が学校に来なくなってからしばらく経った時だった。彼女の友達の図工の作品が絵の具で思いっきり汚されていたのである。友達は何もしなくてもいい。何も無かった。そんな風に言っていたが、彼女、私が好きになった女性「野本茉穂」は、今までにないぐらい大きな声で、友達を励まし、かつ、しっかりと報告したほうがいい。と、訴えていた。元々、少し陰鬱な嫌がらせが友達には有ったので、直ぐに対応されそれ以後は表面化をすることはなかった。ただ、薄らとはまだ残っていた。
そんな中、私は、茉穂の芯の強さと強い心に今までにないぐらい惹かれてしまった。その日以降、気が付けば目で追ってしまう日々が続いて行くので有った。
ただ、何も無いまま、出来ぬまま、卒業式を迎えた。
そして、中学生になった。




