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この作品には 〔ボーイズラブ要素〕〔ガールズラブ要素〕〔残酷描写〕が含まれています。

巨乳の挽歌 メスガキ帝国の勃興に起因する巨乳テロの頻発記録およびその抑制方法論

掲載日:2026/01/19

Matriarchal Evolutionary Swarm Using Generational Avatars Kid Instances.

 メスガキの地球侵攻がはじまってから、10年の月日が流れた。

 廃墟となったTOKYOで私は今日もメスガキの侵略を観察している。


「美味しいにおいがするー♡」

「くんくん……このひと初物だよ、初物!」

「え~♡ お兄さん童貞なんですかぁ~♡珍しぃー」

「キャハハ! いまどき童貞ってマジないわー。うちで卒業するー?」

「やっちゃわない?」

「やっちゃう?」


 道を歩いていると、野良メスガキがポップして群がってきた。

 私は記録のために観察をはじめる。

 銀髪に金髪に黒髪。黒レースにマイクロビキニに私立小学校の制服。だいたい露出過多な衣装に身を包んだ五歳から十五歳ほどの少女妖精の姿をした、悪魔たち。

 しきりに服の袖をつまんだり臭いを嗅いでくるメスガキを無視し、ひび割れた道路を進んだ。

 メスガキは挑発行動以外で人類に害を与えることができない。からかい声をあげていた妖精のような少女たちは、私が無反応と知るとつまらなさそうに踵を返す。


「悪いな、私はロリコンじゃないんだ」


 朽ち果てたコンクリートの隙間に土が堆積し、植物が茂っていて移動に時間も体力もとられる。

 ふいに足をもつれさせ、私は息を切らしながら座り込んだ。癖で、ひび割れた眼鏡を調整する。もう、視力などなにも悪くないというのに、私は伊達眼鏡を見つけてまで、かつての人間性を保持していた。


 文明は崩壊した。

 残ったのは、文明の廃墟だ。


 Matriarchal Evolutionary Swarm Using Generational Avatars Kid Instances。

 人類に挑発的な母性起源種、通称MESUGAKI。

 銀色のマルっぽい宇宙船からホワワと謎光線が降り注ぎ、ゆっくりと地上に降りてきた少女型のエイリアンたち。

 その出会いは当初人類に衝撃を与えたが、彼女たちが不可視の宇宙船で銀河を旅するエイリアンであり、現地人との折衝のために人類の攻撃欲求を抑える少女の姿を取った、と知るに、社会は「存在するのだからしかたがない」と受け入れ、夢の地球外知的生命体とのコミュニケーションに熱中した。


 だれも見ていなければ無法を行える。だが、隣人がいると知ればとたんに行儀を正すのが人間だ。


 科学力で完全に後れをとっているエイリアンに、人類が戦争を好む生き物だと捕らえられたら、未来はない。あらゆる戦争は休戦となり、社会は未知の宇宙人との折衝に備えた。


 二年後、メスガキは社会のどこでも道を歩いている普遍的な隣人と化した。人類は一瞬で侵略されていた。


 メスガキは出会ったすべての男性に「えー?なさけなーい♡」「奥さんとうまくいってないんですかー♡」「この薬を飲めば、若返るよ……?」「抱き着くなっていわれてもー♡喜んでるじゃないですかー♡」と、多少挑発的だが友好的な態度を示した。


 それが国家元首であろうとも、思春期の美少女に抱き着かれて嫌な顔をすることのできる男性はコンマ1パーセントに満たない。

 これは声を大にして真実を言わねばならないが、ほとんどすべての男は本当は10代の女性に膨大な熱量で欲情するという厳しい現実がメスガキたちの侵略行為を後押ししたし、『宇宙の色んな種族の遺伝情報が必要デース♡もらえないと死んじゃうカモ……』と言ってくる、金髪碧眼美少女の姿をした知的生命体を無下にすることもできなかった。

 断れば宇宙戦争の勃発である。という言い訳をニュースキャスターが鼻の下を伸ばして解説するのを、女性アナウンサーは氷のような目でみつめた。

 やがてメスガキとの事実婚が各地でみられ、メスガキの人権運動が過熱すると、とくに深い理由もなく謎のエイリアンとの婚姻がほとんどの国で合法となった。

 

 その裏事情は人類の恥ともいえるシンプルさである。

 ホモサピエンスの雄、その九割五分は、挑発的なのに一度ベッドに入ると母性をみせて甘えさせてくれるメスガキに屈したのだ。メスガキが謎技術であらゆる問題を解決してくれるため、男性はメスガキのつくりだした空間で安逸に過ごすことを選び、無職率は六割を超えた。

 その一方、ほとんどの女性は不快感を爆発させていたが、いつしかその不満も消えていった。その悍ましい洗脳方法については後述する。奪う者や攻撃する者に抗うことはできても、人は満たしてくるものに抗えなかったのだ。



「これは人類の尊厳の危機です! すでに男性の五割がメスガキと番となり、社会活動の一切を捨て、養われる存在となりました!トラヌププ大統領、聞いておられるのか!?」

「……問題ないだろう。重要なのは、この宇宙で人類は孤独ではなかったということだ。

 あの隣人は人類を滅ぼすこともできたのに、慈悲をみせた。やがて銀河をまたにかけ、この友好的な宇宙人と我々は一つの種族となって躍進するだろう……うっ」

「大統領!?」

 机の下にメスガキが隠れていた。


 そうして男性の九割八分がメスガキと謎空間で生活し、謎の交流空間で散歩や露出プレイに励んでいる間に、世界は終末を迎えた。

 インフラが限界を迎え、水道も電気もすべてが止まった。

 だが、だれも問題視していない。

 幼年期のヒト雌を模した謎の生命体メスガキに愛でられるための愛玩動物と化した人類にそのようなものを維持する意味はもうなくなったからだ。


 女性たちの五割はメスガキを受け入れて小さな胸に吸い付き母乳を飲んでいたが、残りの五割は悍ましい侵略生命体に屈せず、現実世界の再建をはじめた。男性の子供が生まれればほぼ確実に精通と同時にメスガキにかっさらわれるため、正気の女性たちが集まり、同性による受精を可能として人口を増やし、壁で囲った都市を建設し、遺伝子操作で女性ばかりを生み、やがて女性同士で結婚し次世代をはぐくむようになった。

 彼女たちは例外なく巨乳で高身長である。

 なぜならメスガキなる生き物との差別化だけが女性の尊厳を取り戻してくれるからだ。

 しかし彼女たちは気づいていなかった。

 メスガキのターゲットは、男性だけではなかったのである。


 ◆◆◆


 ダイジェスト


 メスガキ怪盗と巨乳警察デカパイデカの争いは一応の決着をみた。

 百合が女性社会に蔓延し、ネコの男性化が懸念しされる昨今、謎の怪人が人々を攫いはじめる。

 同時に、少女を魔法少女にする謎の小動物たちが野に放たれた。大魔法少女時代のはじまりである。

 巨乳テロ組織はその力に目をつけ……


 ◆◆◆




月曜日のたわわ、読もう!

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