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俺のステータスがバグって低レベルでも余裕でカンスト!? 前世で得た裏攻略情報で全て計算通りに無双できちゃいます!  作者: 葵彗星
第二章

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第九十六話 お宝発見!

 しばらくすると壁の動きはおさまった。俺の身長よりデカい長方形状の入口が出現した。


 こんな隠し扉があること自体、知っている人はごく一部だ。前世でも俺が自力で見つけた記憶はなく、テスターの仕事をしていた時にクライアントからもらった資料の中にあったのを発見しただけだ。


 よくもまぁこんな変な仕掛けを作ったもんだと、俺も感心した。その後、解析班と自称する廃人プレイヤーによって見つけられたが、多分彼らの中に同業者がいたのはほぼ間違いない。


「よし、中に入るぞ。あ、みんな念のため武器は構えててね」

「え? まさかモンスターがいるの?」

「そうさ。この隠し扉は、時計台の隠し通路とそのまま繋がっている。隠し通路は普通に潜入できないような作りになっているから、万一発見されたときに侵入者を撃退するよう、モンスターが配備されているはずだ」


 俺の読み通りだった。隠し扉から入って、階段をしばらく上っていると、途中の踊り場で不気味な仮面が台の上に置かれていた。


 こいつは鬼面マスクだ。先制攻撃として、両目を強烈に光らせる目くらまし攻撃を仕掛ける。暗闇状態になって武器が当たらなくなるから厄介だ。


 俺達が近づくと、その鬼面マスクは動き出した。吊り上がった鬼のような目が強烈な光を放つ。


「はぁあ!」


 だけど、そんな目くらまし攻撃は俺には通用しない。状態異常耐性はカンストしている俺にとっては、もはや敵じゃない。


「まだ上にいるようね」


 パメラが上の階を見上げて言った。確かに上の方の壁一面に、鬼面マスクが飾られているのがうっすらと見える。薄暗い空間なのに、さすがパメラは目がいいな。


「うぅ、それにしても不気味ね」

「ひぃふぅみぃ……ちょっと待って、数が多すぎじゃない?」

「多分あそこが最上階だ。そしてお目当てのお宝もあそこにある。ちょっと待って、俺が一通り片づけてくる」


 俺が上ろうとすると、パメラが腕で制止した。


「ちょっと待って、あれだけの数なら、私のスキルで一網打尽よ」

「スキル? あぁ、そうか弓使いなら……」


 パメラが矢の先端を上の階に向け弓を構えた。


「〈ホーミングアロー〉!」


 直後、勢いよく放たれた一本の矢が、上の階にいた全ての鬼面マスクを貫いていった。


 弓使いのスキル〈ホーミングアロー〉はかなり便利な攻撃スキルだ。一本の矢で複数の敵を最大二十体まで追尾しながら攻撃していく。


 見る見るうちに鬼面マスクは倒され、下の階まで落下していった。


「ざっとこんなもんよ。あ、今のでレベルが上がったみたい」

「ありがとう。これで最上階がくまなく探索できるぞ」


 俺はそのまま勢いよく階段を昇って行った。だけど最上階に着く直前、俺の後頭部で何かが弾ける音がした。振り向くと、なんと鬼面マスクが俺を襲い掛かろうとしていたのを、エイダが魔法で攻撃していた。


「ロバート、あなたらしくないわよ」

「はは、ごめん。まだ一匹残っていたんだね」


 うっかりしてた。目の前にお宝があるから、ついつい急いでしまったな。


「さてと……この最上階のどこにお宝があるのかしら」


 パメラとエイダも到着した。ここは隠し扉から階段で上ってきた最上階は、実は特別な意味がある。


「ここはね、ちょうど時計台の屋根裏にあたるんだよ」

「屋根裏ですって? ってことは……」


 キーンコーン!


 大音量のチャイムが鳴り響いた。時計台の屋根裏ということは、この部屋の外側に巨大な時計が掛けられている。今の音からして、時計がちょうど正午のチャイムを鳴らしたところかな。


「くぅ! 屋根裏だからすごい大音量ね」

「時間的にピッタリだ! 見ててくれ」

「え? なにこれ、床が光ってる!?」


 パメラも気づいた。ほこりだらけの最上階の床に矢印が青い光を発しながら現れた。


 この床の光は時計台のチャイムが鳴っている時にしか現れない。その矢印が示している先に俺は向かった。


「なにもないみたいだけど……」

「床にはね。でも上を見てごらん」

「上? 天井に……あ、今なにか光ったような?」


 屋根裏の部屋は巨大な作りになっていて、天井まで10メートルくらいはある。矢印の先端の位置からちょうど真上を見上げると、天井の部分にかすかだが何かが光っているのが見えた。


「まさかあれがお宝? でもどうやって取るの?」

「私の弓ならいけると思うわ」

「駄目だ。天井に矢を撃つと、貫く恐れがある。ここは観光名所になっているから、さすがにまずいよ」

「そうだったわね。でもそれじゃどうしたら……」

「ちょっと待ってくれ、俺があそこまでジャンプするから」

「は? まさか……」

「見ててよ」


 俺はその場で思い切り垂直ジャンプした。俺の跳躍の高さなら、天井までは楽々届く。


 ギリギリまで到達したところで、レビテーションシューズの効果で空中で静止した。光っている物体に目を近づけてみると、間違いなくお目当てのものが引っかかっていた。


 引っかかっていたのは、ピアスが二つだ。掴み取って、パメラ達の前に着地した。


「お待たせ。これがお宝さ」

「これって……ピアス? 二つもあるけど」

「一応名前はあるんだ。〈シェアリングピアス〉と言ってね、このピアスをつけると……」


 その時だった。なんと壁一面におびただしい量の光の点が現れ始める。


「な、なんなの!?」

「あぁ、ごめん忘れてた。ピアスを手に入れるとまた罠が発動するんだった」

「罠? この光の形状……もしかして!?」

第九十六話ご覧いただきありがとうございます。


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