第四十一話 誰とパーティーを組む?
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エイダが俺を見下ろした。明らかに俺を小馬鹿にしているのが、表情から見て取れる。
「あらぁ、あなたね。インチキ戦士ちゃん」
「ちゃん付けはやめてよ」
「おほほ。ごめんなさい、坊やにお似合いだと思ってたんだけど、お気に召さないようね」
「全くだね。俺にはロバートっていう立派な名前があるんだ」
「もちろん知ってるわよ。本名はロバート・ヒューリック、名門貴族の坊ちゃんでしょ?」
知っててわざとちゃん付けにしたのか。なんて性格が悪い女だ、これで美人でスタイルもいいから困る。
「もしかしてパメラ、この坊ちゃんと一緒にこの宿に泊まったの?」
「え? そ、それは・・・・・・」
「昨夜はさぞかしお楽しみだったでしょうね・・・・・・」
エイダがとんでもないことを言い出した。おいおい、変な誤解をするなよ。
「ち、違うわよ! 部屋は別々よ!」
「そうだよ、からかうのもいい加減にしてくれないか」
「あら、そう。まぁいいわ、そんなことよりパメラ。あなたに大事な話があるのよね」
大事な話があるなら先に言ってくれ。おかげで変な誤解をされてしまった。やれやれ面倒だな、エイダは。
「大事な話?」
「率直に言うと、あなたとパーティーを組みたいのよね。実は討伐したいモンスターがあって協力してほしいの」
「へぇ、あなたが私とパーティーを組みたいとか、それはまた。一体どんなモンスターよ」
エイダの顔つきが怖くなった。俺たちを震え上がらせる自信があるのか。
「七つ星ランクのアナコンダよ」
「アナコンダですって!?」
俺とパメラは目を見合わせた。予想通りの名前だ。
というかエイダの名前からアナコンダの名前が出てきたということは、ギルドに討伐の依頼が出ていたのか。
「これを見なさい」
直後にエイダが俺たちに見せたのは何を隠そう、ギルドが発行したアナコンダの討伐依頼書だ。その紙の中央部に描かれたのは巨大な蛇の絵、間違いないアナコンダだ。
前世でも嫌というほど見たモンスターだからすぐにわかった。現実世界でも南アメリカの熱帯雨林に生息すると言われている野生の蛇だが、この〈ロード・オブ・フロンティア〉では巨大な蛇のモンスターとして登場する。
巨大な口で人を丸呑みするなど当たり前だ。多くの人々から恐れられている強敵で、七つ星ランクとされているから五つ星ランクのアリゲーターベアが弱く感じるほどだ。
そんな強敵がまさかこんな序盤に、しかもすぐ近くにいる。やっぱり異常だ。
でも逆に言えば、そこまでの強敵が出てくれば俺のぶっ壊れたステータスを思う存分発揮できる。俺はワクワクしてきた。
「どう? さすがの私でもソロで攻略するのは難しいと思って、あなたとほかに二人の戦士とパーティーを組もうと考えていたのよ。ちなみに報酬は金貨百枚よ」
「金貨百枚!?」
「そりゃ七つ星ランクですもの、それくらいは当然よ。もちろん引き受けるわよね?」
「一応聞くけど、あなた以外の戦士は誰がいるの?」
「私以外だと、カルロスとバティスタね。二人ともギルドで待っているわ」
なんてことだ。やっぱりパメラが予想していた通りになった。カルロスはすでにギルドでアナコンダの討伐依頼を受けていたのか。
そしてバティスタという名前も聞き覚えがある。確か、パメラ達と同じランクAの重戦士だ。身の丈ほどの大きさの大斧を背中に背負った巨体の戦士、まさにザ・重戦士という見た目で、パーティーの盾役として序盤に助っ人キャラとして協力してくれる頼もしいキャラだ。
「カルロスとバティスタか。随分と豪華なメンバーね」
「そりゃ相手が相手だからね。万全な準備をして挑まないと倒せないわ。さぁ、あとはパメラだけよ。まさか貴方ともあろうものが、怖気づいたなんて言わないでね」
「誰がそんなこと言うと思って? もちろん倒しに行くわよ」
「さすがね! そう言うと思ったわ! それじゃ今から早速ギルドに・・・・・・」
「ちょっと待って! 誰もあなた達とパーティーを組むだなんて一言も言ってないわ」
パメラが釘を差した。エイダは目が点になった。
「は? まさかあなた一人で倒しに行くつもりなの?」
「一人じゃないわ。もちろんパーティーは組む。でもあなた達とは違う別のパーティーよ!」
「なんですって!? 私達と別のパーティー? 冗談はやめて! この島でランクAの私達以外に強いパーティーが組める連中なんかいないわよ」
「ふふ、エイダ。実は昨日デビューしたばかりの期待の大型新人がいてね」
「は? 一体何の話よ?」
パメラがニコニコしながら俺を見た。やっぱりそう来たか。
「まさか・・・・・・その坊ちゃんと?」
「そうよ。言っておくけど、実力は保証するわ」
「実力って、インチキでアリゲーターベアを倒しただけでしょ? あなた正気なの?」
「だからインチキじゃないって言ってるだろ? そこまで疑うなら俺のステータスを見てみたらどうだ?」
「言われなくても覗いてやるわ、〈アプレイザル〉!」
〈アプレイザル〉、そうか確か魔道士は〈鑑定石〉という道具を使わずに魔法で相手のステータスがわかるんだっけ。凄く便利な魔法だな。
エイダが杖の先端にくっついたオーブを俺に向けた。オーブからいくつもの小さい円形の魔法陣が飛び出し、俺を球状に取り囲んだ。
その魔法陣に様々な文字や数式みたいな記号が表示されている。一体何を意味しているのかさっぱりわからないが、これで俺のステータスが丸わかりになるんだな。
「こ、これは!?」
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