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詩集

巡り巡ってプラスチック

作者: 陸 なるみ


自家製の培養土に

限りなく混ざるビニール

プラスチックもワイヤーも


庭ごみ、台所ごみを腐葉土にしたのに

紛れ込んだ花の名札、壊れた鉢

バナナのシールにネギの輪ゴム

芝刈り機が拾って砕いたポテチの袋

腐らせて開けるのが怖かった袋詰め野菜


マイクロプラスチックに死ぬミミズがいるらしい


ビニールエプロン

プラスチックバイザー

ウイルスに対抗するために

世界中がプラスチックを取り合って


プラスチックが足りなくて罹患する看護師もいて



人間は余りに罪深く脆弱



ウイルスを浴びたプラスチックは

焼却されて空を汚すか

海に流れ出て大洋を巡る

その先でもっと命の迷惑になりながら


問題ははるか沖合いの波間じゃない

足元の土ひと握りにもう限りなく

プラスチックは忍び込んでいる

気の遠くなる分解時間を持て余しながら

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― 新着の感想 ―
[良い点] GLAYの曲中に『安物の永遠なんてそこら中に溢れてる』とあったんですが、それを聞いた時に捨てられたプラスティックやペットボトルが頭をよぎったんです。 陸さんの詩を読んでそれを再度思い出し…
[良い点] 環境問題と健康問題のもどかしさを感じました。それらが自分の足元で進行していて、しかもそれに自分が加担している。大切な自覚ですね。私にできるのは、目に入るものを地道に拾ったり分別したりするく…
[良い点] 足元の土ひと握りに、大量のプラスチックが混ざっていることを、この詩を読んで、あらためて、感じました。(小さな畑をしてます) 感染症対策で使われているのも、プラスチックが多いですね。何から…
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