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乗合馬車にて

2日後の昼過ぎ、俺達3人は王都の近郊を乗合馬車に乗って進んでいた。途中、俺達の村と王都の間にある街で一泊してから直ぐに王都へ向かおうとしたが、セレーネは


『昨日の疲れが残ってて、足がパンパンなの』


と言い出したので俺とザックは話し合った後、乗合馬車に乗ることにした。

 一応、お金はあるけどあんまり使いたくない。でも、乗合馬車だといろんな人に王都のことも聞けると思った。


 そんな事があって俺達は今、乗合馬車に乗っている。


 俺達が座っている席の前にいるのは、180センチぐらいの背丈で、艶々で柔らかい髪質と窺えるスカイブルーの髪、そして澄んだスカイブルーの瞳を持った20代くらいの若い男性だ。


 男性は俺達3人ににっこりと笑いながら喋りかけてきた。


 人当たりの良さそうな人だと思った。


「君達はもしかして王都の学院の受験生?」


 その言葉に素早く反応したのはやはりザックだった。


「そうです!何でわかったんですか?」


と体を前に乗り出して、キラキラとした目で男性を見る。


「ははっ、元気いいね。そういう子は僕好きだよ」


「えっ?す、好きってどういうことだよ!?」


すごく動揺している。どうやらザックは『like』ではなく『love』と、取ってしまったらしい。


「そのままの意味だよ」


 男性はそれを分かっていなかったのか、はたまた分かってて言ったのかは分からない。


 何やらさっきからザックがもじもじしている。十中八九というか絶対に男性のせいだろう。ここは俺の出番かな?


 俺はそう思って、ザックの方を向いて助け舟を出した。


「ザック、俺達が何で王都の学院の受験生か分かったのかが知りたかったんだよね?」


 それを聞いたザックは目が覚めたのか、少し動揺しながらうなづいた。


「あ、ああ、そうだ」


そうして俺は男性に目を向けた。


「何で分かったんですか?」


「ああ、そうだったね。単純にこの時期で子供達で王都に向かうとなると受験生しか思い付かなかっただけだよ」


「あの、失礼ですがご出身は?」


「僕はね、王都生まれ、王都育ちだから純・王都民みたいな感じかな。今は『冒険者』をやってるから王都と他の都市を行き来してるんだよ」


「そうなんですか」


 冒険者とはいわゆる何でも屋みたいなもので、冒険者ギルドにて、ギルドカードを発行すれば誰でもなれる職業のことだ。クエストと呼ばれる依頼を受けることによって報酬を貰い生活している。中でも戦闘クエストと呼ばれるものは、主にこの世界に蔓延る魔物を討伐するというものであり、命をかけて戦うので報酬の割がいいらしい。ちなみに俺が鍛錬所に行った時、大人たちは魔物ではなく、動物であるイノシシを狩りに行っていた。


「王都育ちということもあって、普通に王都の学院に通っていたよ。ちなみに僕はBランクの学校だったんだ。ああ、懐かしいな」


そう言って男性は楽しそうに笑っていた。


 俺も楽しい学校生活送れるかな。


そんな事を思っていると俺の心を見透かしたのか男性は声を掛けてきた。


「どうしたの?入学試験が不安なのかい?」


「まあ、そりゃそうですよ。誰だって緊張しますよ。一部を除いて」


 そうして俺と俺の言葉を聞いたセレーネはザックを見つめる。


「な、何なんだよ?何か顔に付いてるのか?」


「いーや、何もついてないよ」


「はあ~、ザックが羨ましい~」


ザックはやはり勘違いかつ鈍感男のようだ。


 俺達を見ていた男性はなんだか楽しそうに笑っていた。疑問に思ったので聞いてみた。


「あのー、何で楽しそうに笑ってるんですか?」


「ははっ、君達は仲がいいんだね~。友達を大切にしろよ?」


それを聞いた俺達は顔を見合わせ笑い合う。


「幼馴染ですからね」


そんな事を話していると馬車が止まった。


目の前にいた男性は俺達に向けていった。


「どうやら、王都に着いたようだね。それじゃ、降りよっか」


そうして俺達は男性が降りた後、それに続いて馬車を降りた。



「それじゃ、僕は仕事があるから。学校受かるといいね?」



「もちろん!そのために鍛錬してきたんですから!」


 何か男性に勇気をもらった気がした。


 そうして俺達は男性と別れた。

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