私が見つめる彼。
初投稿です!読みにくいところも多々あると思いますが、楽しんでいただければ嬉しいです!
あぁ、ほんとにどうしようもないくらい好きだ。でも君は私を見てくれない。こんなに君のことを想っているのに。
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私は同じクラスに好きな人がいる。3年間同じクラスで仲のいい男子。好きだと気づいたのは2年生の秋。文化祭の後に自覚した。友達には1年生の頃からバレてた。その頃はまだ自覚なかったけど。すごく仲のいい人で、テスト期間とかはいつも一緒に自習室で勉強して一緒に帰ってた。その関係が大好きだった。
よく好きだと気づいたら話せなくなるっていうけど、ほんとになるとは思ってなかった。今までどうやって話してたかわかんなくなって、話せなくなっちゃった。気づく前は夏祭りに誘って一緒に行けてたのに。今考えると私すごいな。よく誘えたと思う。無自覚って怖い(笑)
私の態度が変わったことに気づいたのかわかんないけど、彼も私を避けてるように感じる。ただ不安になってるだけだって友達は言ってくれるけど、そんなことないと思う。だって自習室来なくなっちゃったんだもん。彼がいたからテスト勉強も頑張れたのに。嫌われたのかな。そう考えてすごく悲しくて辛い。
お願い。お願いだから嫌いにならないで。君に嫌われたらすごく辛い。だからお願い…
こんな想いをずっと抱えてられなくて告白した。すごく緊張した。深呼吸して、
「君のことが好きです。君の特別になりたいって思ってるけど、君に嫌われるのは耐えられないから、嫌われるくらいなら友達でいて欲しい。 ……はぁぁ。めっちゃ緊張したぁ。」
「大丈夫?(微笑) とりあえず、嫌うことは絶対ないから大丈夫。 …俺としては友達でいて欲しいかな。」
「…そっか。わかった。呼び出してごめんね。来てくれてありがとう」
「うん。じゃあ、また学校で」
「うん。バイバイ」
はぁぁ。振られちゃった。
ピコンッ
ん?LINEがきた。
『今日はありがとう。なんかこっちも緊張したなーw
結果としては俺が断ったていうことになったけど、友達としてこれからもよろしく!
…読みにくいよねこの後に』
優しい。優しすぎる。こういう人だから好きになったんだよ。ほんとにこの人に出会えてよかった。とりあえず返信しなきゃ。
『なんでそっちが緊張してんのww
もちろん!こっちからお願いしたんだもん!
大丈夫だよw』
『だってそんな感じの雰囲気作るから!w』
『しょうがないじゃん!めっちゃ緊張するんだよ?』
『それは100も承知です』
『ですよねw
…ねえ、最後にひとつお願い聞いて?』
『なに?』
『次のテスト期間は自習室来て?』
『行きます!
頭悪いので勉強教えられないけどw』
『ありがとう!
そんなことないでしょw』
その後少し話した。ちゃんとフォローしてくれる所とかほんと優しいな。
告白したのが12月。それから少し経って2月。私は今だに彼のことが好き。気づけば目で追ってる。でも、会話は減っちゃったな…話したい…
2月でお察しだとは思いますが、バレンタインです。あげようか悩んでる。迷惑じゃないかな。友チョコならセーフ?わかんない…でもあげたい。友チョコ!友チョコだからセーフだよね!込める想いは違うかもしれないけど。
そしてバレンタイン当日。なんと彼が学校を休んだ。チョコあげたかったな。
次の日。彼が学校に来た。よかったぁ。チョコどうしよう…
「チョコ、あげないの?」
「え!?でも、過ぎちゃったし…それに迷惑かもしれないし…」
「1日くらい気にしない!そもそも迷惑とか思う人じゃないのは1番よく知ってるでしょ?」
「そうだけど…」
「ほら!ちょうど一人でいるよ!行った行った!」
友達に背中を押されて私は彼のところへ行く。
「これ、バレンタインのチョコ。いつも仲良くしてくれてありがとう。」
「おー!ありがとう!」
声震えないようにするの苦労した…ちゃんと笑えてたかな。とりあえず渡せた!
「がんばったね!」
「うん(照)」
告白した時に友達でいて欲しいって言われたから、私は友達でいなきゃいけない。それが彼の願いなら叶えなくちゃ。だって嫌われたくないから。これ以上話せなくなりたくないから。
でも、見つめる度に欲が膨らんで、私を見て欲しいって思う。
よく漫画とか小説とかでは、告白された後気になって好きになってハッピーエンドが多いけど、現実はそんなに簡単にいかないね。私を少しは意識してくれるかなって思ったけど、そんなことないみたいだし。
恋の歌みたいに私を想ってくれないかな。毎日私のことを考えてくれたらどんなに幸せだろう。この恋が実ったらいいのに…
1ヶ月後のホワイトデー。
その日が終わって部活に行こうとした時、彼に呼び止められた。
「これ、ホワイトデーのお返し。」
「え!?いいの?ありがとう!」
わ、どうしよう。え、お返し来た。びっくりした。くれると思ってなかった。やばい、嬉しい!これ勿体なさすぎて食べられない!
あ〜、幸せだ。ちょろいなぁ私。君の行動がこんなに私に影響してるって気づいてる?私も同じくらい君の心を揺さぶりたいよ…
4月。学年が上がって3年生になった。まだ彼のことを見つめてる。きっと卒業するまで見てるんだろうな。でも、これ以上関係が変わることはない。だって友達でいなきゃいけないから。
「最近全然話さないよね?なんで?」
「今までどうやって話してたかわかんなくなっちゃって…すごく話したいのに…」
「私たちと話してるのと変わんない感じでしゃべってたよ?」
「ほんと前の私すごいな(笑)今はもう何を話したらいいかわかんないのに」
話したい。すごく。でも体は動かないし口は言葉を発しない…
6月。体育祭。運動神経のいい彼が大活躍する行事。楽しみだなぁ。絶対かっこいいもん!私ももう少し運動できたらもっと接点増えたのかな…
まぁ、今さらそんなこと考えてもしょうがないよね!私は精一杯応援しよう!
「ねえ!もちろん体育祭でツーショ撮るでしょ?」
「ふぇ!?」
「え?撮らないの?」
「いや、そりゃあ撮りたいけど…」
「協力するから!撮ろうね!」
「えぇ…」
「ね!(圧)」
「は、はい」
「よし!」
私は幸せ者だなぁ。クラスの女子にはバレてて、みんな応援してくれるし。ほんとに有難いね。友達以上になれないとしても同じクラスにライバルがいないのはちょっと安心する。
体育祭当日。女子みんなでメガホンも作って準備バッチリ!体育祭頑張るぞー!
3学年が6団にわかれて優勝目指して戦う!私は黄色団。可愛い色で嬉しいな♪
午前中は台風の目、30人31脚、棒引、NINJAとKUNOICHI、大縄、リレーと100m走の予選。私の団は協調性がないのか団体競技はひどかったな(笑)その代わり、足の速い人が多くてリレーと100m走で点を稼いでる。彼もリレーと100m走の選手で、1日に何回100m走るんだろうってくらい走ってるよ。すごいなぁ。かっこいい!!
午後1番は各団の応援合戦。彼も出てるよ!学ラン着てる。似合うなぁ。やばい、かっこいい!
今日かっこいいしか言ってない気がする(笑)だってかっこいいんだもん、しょうがないよね!
午後は部活対抗リレーから始まって、綱引き、騎馬戦、リレーと100m走の決勝。部活対抗リレーは部活のユニフォームを着て走るの。ユニフォーム姿かっこいいなぁ。
なんと!100m走は彼が1位でゴール!すごい!おめでとう!
リレーは残念ながらバトンパスで、彼が接触して転んじゃって3位。それでも追い上げがすごかった!
最後に3年生の学年種目をやって終わり。写真撮影して解散。あっという間で悲しい…
「写真撮った?」
「……撮れてない」
「え!?急がなきゃ!体育祭終わっちゃうよ!ほら、早く声掛けてきな!」
「うー、ムリ…話しかけられない…」
そんな話をしてる間に彼が教室に帰っちゃった。あー…
「もう!ガッカリしてるの分かりやすすぎ!早く教室行こう!まだきっと帰ってないよ!」
「うん…」
まだいるかな。いて欲しいな。写真撮りたい…
「ほら!まだ帰ってなかったじゃん!」
「うん!」
でも、いざ声を掛けようとすると声が出ない…
「おーい、自販行くけど行く?」
「行くー」
あ、行っちゃった…
「もう!すごい後悔してるのに チキンないの!」
「だって…」
「よし!私に任せて!名ずけてゼリー作戦だよ!」
「ゼリー作戦?」
「みんなで食べるように持ってきたゼリーが余ってて配りたいんだよね。それで近くに寄って写真を撮ってくれるようにお願いする!どう?」
「いいじゃん!ね?」
「うん。わかった!」
彼が自販機から戻ってきた。残念ながらもう制服に着替えてたけどそれでも写真撮りたい。よし!声掛けるぞ!っと思ったら他クラスの友達の輪に行っちゃった…えー、あそこには入れないよ…
「うわ、まじかー。どうしようか…」
「ね、呼んでもらうのは?」
「それだ!よし!
ねー澤本くん、ゼリーあげる!だから泉くん呼んでくれない?」
「えー、なんで?」
「いいでしょ!」
「はいはい。おーい、いずみー」
「ちょっ!声がでかい!もっとこっそり呼んでよ!」
「注文が多いなぁ」
これ、絶対バレてるよね?恥ずかしすぎるんだけど!女子ならまだしも男子にバレるとか…しかも彼と仲がいい男子だし…
「呼んだ?なに?」
「あ、これ。ゼリー配ってるの。良かったらどうぞ!」
「ありがとー」
(ほら!お願いしなよ!)
(う、うん)
「あの、一緒に写真を撮ってくれませんか?」
「写真?いいよ」
「あ、ありがとう!」
(やったね!)
(うん!)
「いくよー!はい、チーズ!」
パシャッ
「ありがとう!」
「どういたしましてー」
「よかったね!写真撮れて!」
「うん!手伝ってくれてありがとう!
もうなんか泣きそう…」
「え!?なんで!?」
「なんかよくわかんない…ぅー…ぐすっ」
「えー!泣かないでよ!私も泣いちゃうからあ!」
なんか色々な想いが飽和して涙になったみたい。すごく嬉しいのに同じくらい悲しくて…こんなに好きなのに君は私のことを見てくれない…
「ねー、はちまき交換した?」
「ふぁ!?それはさすがに無理!」
「えー?なんでー?」
「いや、ダメだよ!」
「大丈夫だって!」
「無理なものは無理!わ、私部活行くね!バイバイ!」
「あ、逃げた」
写真撮っただけでいっぱいいっぱいなのに、はちまき交換とか絶対無理!
月曜日。みんな体育祭の疲れがぬけてないのかお疲れモード。私も眠い…
ようやく授業が終わって掃除の時間。今週は当番じゃないから友達とおしゃべりする時間!当然彼の話題になるわけで…
「結局はちまき交換したの?」
「してないしてない!」
「えー、なんでー?交換しちゃてばよかったのに。別に変な事じゃなくない?」
「……これ以上進んじゃダメだと思ったから」
「大丈夫だと思うけど…なんか切ない…」
「ダメだ。また泣きそう…」
「え!どうしたの?大丈夫?あ、澤本くんになんか言われた?」
「違う違う」
「なんで俺なんだよ」
「だってほんとに空気読めなかったじゃん!普通あんな大きい声で呼ぶ!?」
「いや、だってみんなで写真撮るのかなって思ったから」
「ねぇ、待って!これもうバラしてるよね!?いや、恥ずかしすぎるんだけど!!?もうほんと泣くよ!?」
「もう泣いてんじゃん(笑)」
「ね、男子の意見を聞かせてよ!こんなに好いてくれる子のこと嫌ったりする?友達でいて欲しいって言ったとしてもさ」
「えー、そういう状況になった事ないからわからん」
「そっかー…」
「んー、なんでそんなに自分の想いを抑えようとするの?」
「だって、友達でいなきゃいけないから…」
「友達でいても好きな気持ち抑えなくていいと思うけど?」
「これ以上嫌われたくない…」
「そんな事で嫌う人じゃないでしょ?」
「そうだけど…友達でいて欲しいって言われたから、私はそれを叶えなきゃ。だからこれ以上進めないし、進んじゃいけないんだよ…」
「うわー、切なすぎる…」
「この状況を見たらそれだけで落ちそうだけどね。だって泣くほど好きなんだよ?」
「それなー。この姿を見て欲しいよね」
「……自覚なんてしなきゃよかった」
「なんで!?」
「自覚しなければもっと話せてたし、こんなに辛くならなかった…」
「人を好きになるのはいい事なんだから、後悔しちゃだめだよ!」
こんなに慰めて励ましてくれる友達がいて、私は幸せ者だな。みんなありがとう。大好きだよ。
どうしたら私のことを見てくれるんだろう。男性目線の恋の歌を聞く度に羨ましくなる。私も君にこのくらい想われたい。君が苦しいくらい想う人が私であればいいのに。
そんなことを願ってしまうくらい君が好きだ。
こんなに辛いなら気づかなければよかった。自覚しなければ今まで通り話せてたのに。このまま友達から変われないなら元に戻りたい。毎日話して自習室で勉強してた頃に。
いつだって君に会いたくて話したくて。話せたらそれだけで嬉しくて、話しかけて貰えたらもっと嬉しくて。自分から話しかけにいかないくせに、彼が女の子と話してると羨ましくてしょうがなくなる。
こんな一丁前に嫉妬してる自分が嫌で、でも嫌われたくないからこれ以上進めない。
私の初恋は叶わずに終わる。それが分かってても見つめることを止められない。
きっと君と別れる時まで私は君が大好きなんだ。
お読みいただきありがとうございました!
恋って楽しくてハッピーエンドばかりじゃないなって思って書いた作品です。
少し(?)私の経験に基づいてます(笑)
目線を変えてあと2話ほど投稿する予定です。気長にお待ちくださいm(_ _)m