3世界渡りのプロローグ 第三章 04(改稿アリ)理の裁きへの覚悟と正しき在り方
「でもさ、罪を犯された方はどうなるの?」
千秋は冬彦の心配は確かだが、心配する相手が違うと修正を求める。
「それはね。明文化されていたり証明書が出せるものは保証されているんだ」
「あ〜、法律は書かれている罪の罰は保証してくれるものね」
「まあ、それだけではないけどね」
「それだけではない?」
「何かの影響でその人が何かを奪われたとしても、それはその人のものですよと保証してくれるものもあるんだ」
「えっ、何それ?」
「登記というものがその一例だね。所有権、賃借権とかね」
「あ〜、名前からなんとなくわかるかな」
「でもね。どんなものでも奪うなんていけないんだ。法律で禁止されている種類のことを異能でしたって罪だろう。誰も取り締まらなかったりしても、それをしたことがわかっているなら世界の一部たる自身、その良心が痛まないかい?たとえ、傷んでいないつもりでも、
その痛みは確かにあるのではないかい?
そして、痛みを感じないとしても、それは自身に確かに刻まれているはずだ。
その刻まれている痛みは死後でも、いつでも確かに返ってくるのではないかい?
できるだけ正しくあろうとしても、間違えた分は確かにあるし、何よりそれが正しくあれていると本気で思っているのかい?
僕はね、恋を知らなかったから、いや、今までは恋を知り助けたいと思った時しか感覚的なことを知らなかったから、今まで感覚的に何をさせられていたか何をしていたか知らなかったんだ。
だから、裁判教会にすらさばかれてもいいと思っている。
ただ、人がそれを勝手に解釈し、勝手に人から奪うのはないだろう?
ましてや、それをいいことにそれが確定する前に、その人から奪うなんて言語道断だ。おそらくそれ以上の裁きが下るだろう。
奪うではない在り方でまた自分の元に発生させその感覚を取り戻すんだ。
できるさ、
だってそこまで頑張ってきたのは確かに自分自身だろう?
だから、どうか人を貶めないであげてくれ。
正しくあろうとできたならその存在はそこにいるのだから」
千秋はわかっていない面があった。
冬彦は誰かをあんじる言葉を紡いでいた。
ゆえに奪うつもりで奪っていない奪われた側の冬彦の心配の言葉が抜け落ちていた。
その上で、それが奪う行為なら裁きがくだると、言葉で抵抗したのだ。
冬彦の異能は視るものを記録する。
それでも自分で抵抗しろというなら、わかっていない。
誰がそういう人や見逃した人達を人だけが裁くと言った?
言葉で抵抗した冬彦は確かに神秘で捌かれる覚悟の問をなげかけた。
その上で奪うなら冬彦は神秘で裁かれる覚悟ができている。
神秘で裁かれる時にそれが奪うという行為だったなら、神秘は冬彦に味方するだろう。
いや、味方という表現すらおこがましい。
そういう風にできている。
冷酷な事実があるだけだ。
弱肉強食?
なら心や意識が強いのはどちらだと思う?
それが心や意識、生まれ変わりの神秘だとしたら?
自分をしっかり持ってくださいね。




