第四章 02
俺はその人に会いに行く。
この世界で生きている限り、神様なら居場所がわかるようで、俺はその場所に向かった。
その場所の見た目は普通のアパートだった。
データがない人なのに部屋に住めるのか疑問に思ったが、まあ、少ない期間で入居までこぎつけることもあるのだろう。
インターホンを押そうとしたら、後ろから声をかけられる。
「ようやく、手がかりになりそうな人に会えたね」
「えっ!?」
その人も俺を探していたようだった。
俺は警戒しつつも、今の言葉から、いきなり本題に入っても大丈夫だと判断し、問う。
「貴方は最近、高校生に会い、何かしませんでしたか?」
「高校生? ああ、まあ、極端に人と会っていないからわかったが、普通なら誰のことかわからないと思うよ?」
「何の冗談を……。罰に抗えるほどのことをしたなら覚えているのでは?」
「罰? あの子は罰を受けるようなことをしたのか? 俺は探し人の気配が強い子に同調しただけだよ?」
同調?
なんのことだ?
だが、俺は直感的に事件の完全な解決になりそうな部分が他にあると思い、問う。
「? まあ、気になる点はいくつかありますが……。探し人?」
「……」
「? 何か?」
この人は俺を見定めるように見る。
だが、同調の言葉を変に思い指摘しなかったのが効いたのか口を開く。
「俺は世界の創造主を探しているんだよ」




