幕間からのプロローグ セカイケンの力と全てをプラスに変える解釈
歌姫は自分の想いの大きさから、彼を想うときだけでなく、常に胸がドキドキするようになってきた。
そのため、他の人と居るときもドキドキするので、自分の想いの大きさと共に段々、この気持ちが誰に向いているのかがわからなくなってきた。
「もう、私、なんでこんなにドキドキするの!? というか、私は本当にあの人が好きなの!?」
そこで歌姫はたまに彼の小説のアドバイスをした気になっていた時に、他の人に介入されていろいろなことをふきこまれたのも手伝って彼への気持ちがわかならなくなる。
そして、歌姫は反則技を思いつく。
「そうか、これはあの人への気持ちじゃなくて、一人のファンへの気持ちなんだ!? だから、私もファンに気持ちをーー愛を返せばいいんだ」
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その想いはパーソナライズを取り戻した彼が小説に書いて追体験した。
そう、この歌姫が彼にデレたのは彼の小説の中の出来事。
そして、歌姫がかつて感じた想い。
これが彼――光本シエルこと光本空を救った歌姫のーーあの愛のある歌の誕生の想いだった。
「すごい! すごいです!
これが本当にあったことなら、この想いこそがあの歌に紡がれた想い!
わかります! この想いなら、たしかにあの歌を歌える! あの歌になる!
あの歌はやっぱり本物だ!
あの歌に込められた想いは本物だ!
そして、この通りなら、あの歌に込められた想いは愛!
こんなにすごい気持ちなら、たしかになんだってできる!」
そして、裁判協会は気付く。
これがパーソナライズが離ればなれになった理由なら、
全ての解釈が歌姫にとってのプラスに傾く。
そう、まるで世界剣を使ったかのように全ての事象が彼女に味方する。
そう、ここまでは歌姫が愛の歌を歌うため、そして、その歌が光本シエルこと光本空を救うための時空を超えた愛ゆえの救出劇。




