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夏生詩集2

ママって呼んでいるのに

作者: 夏生

椿 真夜さんの企画から。

「はじめて企画」参加作品。

ほら、ママが抱っこしてあげる


ママ、ママ


(言えない、変な音が漏れるだけだ)


ママよ、ほら、泣かないで


ママ、ママ


(駄目だ、身体の中に変な楽器が

入ってるんだろうか?)


パパだよ、ただいま


(パパ、もっと言えない。後にして)


ママ、ママ、ママ


ママとお散歩にいきましょうね


(身体縛られた。ママの顔が見えない!

変な楽器がうるさい!もう、うるさい!)


ミルク? 眠いの? おしっこ?


(違う、違う。ママって呼んでるの

お顔が見えないと嫌なの、こわいの!)



ママ、ママ、ママ


うるさいわね! もういい加減にして!


(ママ、痛いよ、痛い、痛いよ

ママの変な楽器が痛いよ)


ごめんね、ごめんねママをゆるしてね


(ママ、あったかい

ママ、大好きだよ)


「ママ」


(あれ、変な楽器の音じゃない

ママと同じ音になってる)


あら、この子、ママって言ったわ!

ユウくんのはじめての言葉。

ママ、うれしいわ


「ママ! ママ!」


はい、なあに?


ぼく、すごくうれしい!


(あれ 、また変な楽器の音になっちゃった)

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