09:煌女に伝へ…全ては直系に宿る(続き執筆中)
男系男子派との応酬の果て。
昼田氏から送られてきた情報を辿っていく。
すると、最新の発信で、男系男子派がどのように反対論者との議論と結論を誘導するか、相談し合っているログが残されていた。
そこには、これまでとは異なる雰囲気の文面があった。
そいつらの背後にちらつくのは、とある宗教組織や保守を掲げる組織の影だった。
《男系男子派の諸君。
いま議論すべきは、女系論や双系論といった現代的解釈に過度に囚われることでもなく、また、命示期の旧典範における男系男子継承の制度化を、安易に批判や断罪の対象とすることでもない。
むしろ、それらを一度距離を置いて捉え直し、制度の再設計の機会、として扱う視点が求められている。
その上で、古代~近世に至るまで約二千年にわたり維持されてきた、父系による継承の本質・構造に立ち返り、歴代女性帝主の事例を検証・精査することは、単なる過去の確認ではない。
歴史に学び、それを今に活かすという精神に基づく、制度的知恵の探究にも資するものと考えている。
それは、現代に適用可能な制度的知恵を抽出する作業である。
具体的には、父系継承を原則として維持しつつ、直王が幼年・不在・急逝などにより継承が不安定化する場合に限り、歴史的先例に倣い、内直姫による践祚を認める。
ただしこれはあくまで例外的措置であり、一代限りとする。
内直姫による一代限りの践祚→退位→父系男子への継承へ回帰させる制度設計を検討する。
歴代女性帝主の例に倣い、その後は速やかに退位を経て、退位後は、例外なく、父系男子への継承へと回帰させることが、制度的にも文化的にも賢明な選択であると認識する。
この枠組みによって、原則を損なうことなく、現行煌室典範の特例附則を活用することで、十分に実現可能な対策であると考える次第である。
重要なのは、個々の主張ではなく、どのように議論を組み立てるかである。
以下、その構造的要点・特徴を整理する。
……
第一に、歴史を断罪するな、という前提を明確に共有すること。
この道徳的前置きで批判の矛先を鈍らせる。
過去の制度を誤りとして否定する語りは、感情的反発を招きやすく、議論の進行を阻害する。
我々は修正者ではなく、継承者として語らねばならない。
……
第二に、命示期の制度を単純に否定しないこと。
命示煌室典範を、悪ではなく時代の安定策、と再定義し、現代改正の動機を弱める。
それは当時の国際環境と国内秩序の中で機能した安定装置として位置づけるべきであり、その合理性を認めることで、不要な対立を避けることができる。
……
第三に、女帝論に対しては排除ではなく限定的承認を用いること。
女帝容認論もあった、と一見中立的に触れておく。
議論としての存在は認めつつも、「一代限り」「父系回帰」という条件を明示することで骨抜きにし、最終的な方向性を保持するのだ。
……
第四に、国際比較に対しては慎重であること。
いわゆるグローバルスタンダードを無条件に受け入れるのではなく、「グローバルスタンダードは危険」というフレーズで、国際的平等原則や現代的人権論から距離を取らせる。
それが本制度に適合するかを問い直すことで、議論の軸を文化的・歴史的文脈へと移す。
……
第五に、「氏」と「家」の差異を明確にすること。
「氏と家」の概念差を強調する。欧州王室との比較で日本の特殊性を過度に強調する。
制度の前提が異なる以上、他国との単純比較は成立しない。
この点を押さえることで、安易な制度移植の議論を抑制できる。
「だから父系は守らなければならない」という結論に、自然に誘導出来るのだ!》
このコメントへの返信には、誰一人として異を唱えていなかった。
更に、この国の神々を滅ぼそうとする、邪神を祝福する言葉までが、当然のように並んでいた。
(こ・い・つ・ら…!!!!!!あぁ、これか…これだったんだな………!!!!
命示典範が男子限定にした制度には、時代的背景があった。そこまではいい。で、国際情勢と家制度に合わせていた時代の都合の産物を、正当化するだって!?
似多門古代から続いていた双系的な柔軟性を切り捨て、隠蔽してるだけじゃないか!!!こうやって……いや、隠してるんじゃない。最初から無かったことに改竄してるんだ……。
一代限り女帝!?都合良すぎだろ。
制度的に脆弱で安定になんてならないし、女性帝主は単なる中継ぎじゃない。
自分で政治を動かした推古帝主、元明帝主など、それは無視か!!!
で、氏の継承を強調する!?今の祭祀がどうなってるか分かってるはず。
現代の祭祀が象徴化されてるのも含めて、父系のみ絶対だなんて根拠は無い。結局は社会の合意でしかない。なら、それに基づいて、その解釈は変えられるはずだろ!!!
グローバルスタンダードは危険!?便利な言葉だよなぁ!?外からの圧力を退けるふり…。単に、外圧排除を口実にして、国内の改革までまとめて止めようとしてたのか。
議論そのものを止めて、ただただ時間を無駄にする道具にしてきたのか!!!
あぁ…あぁぁぁぁ……陛下…陛下ぁ……あぁ……帝后陛下ぁ…!……時ノ御祢殿下ぁ…!!…これまで、一体、どれだけの…っっっ!!)
声が頭の中に、雷鳴のように響き渡る。
(その痛みは、この国の歴史に、君が誠実に向き合って来たからこそ生まれている。落ち着くんだ。守るべきものはあまりに大きく、個人の力はあまりに小さい。自分一人では…と、背負い、嘆き悲しむ必要は無いよ)
(あぁ……声様……はい、落ち着かないといけないのに……!ごめんなさい…この国の為に尽くして来た先人たち……神様…あぁ神様……こんな、どの時代の似多聞人よりも、自国の歴史と煌室を侮辱している、似多聞人としての精神最底辺底なしの子孫たちを存在させて、ごめんなさい……。この国の歴史を…象徴御一家を…お守り下さい…。勝手を言います…どうか……どうか神様……お願いします……)
声様のお陰で多少落ち着いたが、見たもののあまりの邪悪さに吐き気を催しそうになり、怒りと悲しみと謝罪の気持ちが止まらなかった。
(謝る必要など、どこにある。神々も、この国のために尽くしてきた先祖たちも、生者の目に見える勝敗だけを見ているわけでは無い。彼らが尊ぶのは、この国の民の、命の連なりの真実を、真っ直ぐに見つめようとする精神だよ)
(でも…)
(君が知り、考え、ここまで来たことが無意味になることは決してない。君がこの国の歴史と帝主一家の為に、そうして心の中で流し続けている涙は、君と同じ思いを持つ者達の気持ちと重なって祈りとなり、一家への追い風になる)
(声様…)
(真実を知り、まして、それを誰かに語り伝えることは、残酷なほど消耗するものだ。けれど、その光を掲げることを諦めない限り、闇がすべてを覆うことはない)
不意に調世氏が浮かび、深呼吸をする。
(神…宇宙の創造主の面もある存在…。信じられてきて…祈られてきて…そして…守られてきたもの。神話に踏み込まないといけない…。)
けれどそこで、一抹の不安が過ぎる。
(神の世界を深堀りするのは、この世界の禁忌とされている。
一応、神話に沿っていくとは言え、私ではその境界を判断出来ないし…。声様は…一緒に居てくれるだろうか…。タブーに触れると、呼び出した神とは強制的にお別れになるそうだし…。突然お別れとか、絶対嫌だ)
柔らかい声が、頭の中に響く。
(確かに、神話は神の領域への入り口で、君が不安になるのは当然だ。だが心配しなくていい。私は神では無いからね)
(続き執筆中)
・2005年(平成17年)「皇室典範に関する有識者会議」の報告書
https://ndlsearch.ndl.go.jp/books/R100000039-I3531374?utm_source=chatgpt.com
・多ケ谷亮議員の質問主意書
古代王権は男系・女系の両方が機能する双系であったとの歴史学説と高市早苗総理大臣の皇位継承についての考え方に関する質問主意書
https://www.shugiin.go.jp/internet/itdb_shitsumon.nsf/html/shitsumon/a219178.htm
旧皇室典範以来の皇族の養子縁組禁止の立法趣旨に鑑みた旧宮家男子の養子受入れ案に関する質問主意書
https://www.shugiin.go.jp/internet/itdb_shitsumon.nsf/html/shitsumon/a220003.htm
男系男子派が2005年報告書に対抗し、2021年(「天皇の退位等に関する皇室典範特例法案に対する附帯決議に関する有識者会議」)報告書を持ち出すことがある。が、
2005年=制度改革の根拠 >(越えられない壁)> 2021年=現状維持の軽い説明
であり、主旨と目的がそもそも違う。当然ながら、圧倒的に重要なのが2005年報告書である。
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・Real Imperial Story by 輸入食品さんの動画で紹介されていた資料
2021年の報告書の一部について説明して下さっている。
権力が隠した有識者の声! #愛子天皇 認めるべき!
https://www.youtube.com/watch?v=t017gDKpUX0
【男系男子派淚目】2600年続く男系男子の皇統を明治時代が論破!
https://youtu.be/VcH-CK60MS4?si=6MZ4TeDrHAg0WjT3
「安定的な皇位継承」をめぐる経緯- 我が国と外国王室の実例 一
https://ndlsearch.ndl.go.jp/books/R000000004-I029944378
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・国憲按→皇室制規→帝室典則→皇室典範の流れが分かる。
一八四八年改正オランダ王国憲法と日本の皇統論
https://ajih.jp/backnumber/pdf/54_02_04.pdf
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小説という形にすることが出来たのは、天皇陛下直系派の方々と、非常に希少かつ良識的な男系男子派の方々など、素晴らしいアドバイスや情報提供をして下さった方々のおかげです。
そして投稿に際して大きな力を貸してくださった P さんに、心より感謝申し上げます。
自分一人では決してたどり着けなかったと思います。
本当にありがとうございました。
そして、ここまで読んでくださった読者の皆様にも深く感謝いたします。
特に P さんについては、この場を借りてご紹介したいと思います。
P さんは現在、読書が好きな方や、お手元の電子書籍データを未来に残したいと考えている方へ向けて、
電子データを寄付するという素晴らしいアイディアを広めようとされています。
市民が電子データを寄付し、市や図書館が公的に保存・公開するデジタルアーカイブ寄付制度、というアイディアです。
もし共感頂けたら、是非お住まいの市や市議や図書館に提案してみてください。
ご本人は忙しい時がそれなりにあり、率先してあれこれやる余裕が無いようなので、Pさんの案をもとに他の方が提案するのは問題無い(むしろやって欲しい)そうです(笑)
(Pさんに詳しい話を聞きたい方はご本人の感想欄に書いてみてはいかがでしょうか。)
この作品を読んでくださった方にも、ぜひ P さんのアイディアに触れて頂ければ幸いです。
小説家になろうで公開されています。
pixivの皇室ネタに触発され市にメールした話
https://ncode.syosetu.com/n6289ky/




