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罪消し魔法店シリーズ

罪消し魔法店 ぬすみのつみ

作者: リィズ・ブランディシュカ



 私は、窃盗の罪をなかった事にしたい。


 仕事が無くて、お金が無くて、でもお腹が空いて、だからどうしようもなくて。


 ついやってしまった。


 頼れる人はいない。


 人を信用する事が、そもそも難しい。


 幼い頃から、他人は所詮他人でしかないと教わってきたから。


 ごく一部の身近なもの達しか信じられない。


 私の世界は狭い。


 分かっているが、勇気が出せないから、変われない。


 そもそもどうやれば変われるのだか。


 私には、最初からこうするしか方法が見えなかった。


 家で待っている子供のために、罪を犯すしか。


 でも、私が盗んだ店にも、お腹をすかせた子供がいて、売り上げが上がらなかったその店の子供は餓死してしまったらしい。


 私は後悔した。


 なので、噂に流れている魔法使いの元を訪れたのだ。


 噂に聞いた、罪を消してくれる店に。


 現代的なビルのすきま、裏路地の奥の店に行くと、一人の老婆が対応にでた。


 私は「盗んだ罪をなかったことにした」と告げた。


 老婆は頷いた。


 魔法は使われて、罪は見事になかった事になった。




 私は、盗むはずだった店の住所を紙に書いて、子供に持たせた。

 その子供を、児童相談所の前に置き去りにしてから、深い森の奥へ姿を消した。


 きっとこれが一番の解決方法。



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