汗とおしっこ
前回の続き。
あれから・・
次の「授業」のとき、カテキョの先生に聞いてみたの。
「先生、トイレ近いんですか?」
「そうなの。何回も膀胱炎になって、1時間もがまんできなくなっちゃって」
涙声・・
「大学の授業って90分ですよね? 途中でトイレに行けるんですか?」
「大きな教室のときは、一番後ろの席に座って、そ~っと抜けるけど、
困るのは、ふつうの教室」
「どうするんですか?」
美女の先生は泣きながら、蚊の鳴くような声で、
「おむつはいて大学に行くの。替えの分もいくらか持って」
「トイレの汚物入れには入らないですよね?」
「障害者用のトイレを使うの。
前に迷惑をかけたときは、なんとかがまんできるかと思って、
ふつうのパンティーに尿パッドを当ててたの。
でも、こちらのおトイレを借りるたびに、パッドにもらしちゃって。
あれからは、毎日おむつなの」。
家のお父さん・・
こういう件は、気にしてないみたい。
毎晩遅く帰って来て、土日はほとんど接待ゴルフ。
私だけでなく、お母さんもおむつなのは知らない?
カテキョの先生のお家では、先生のお母さんもトイレがかなり近くて、
毎日おむつをはいているとか。
こういうのも遺伝する?
エンドウ豆については、理科で教わったけど。
あの先生に中3まで教えてもらい、
第1志望の高校に合格。
先生は合格発表を見に来てくれて、
「おめでとう、よかったわね」って、涙を流してくれたの。
その後は、お母さんと先生といっしょにお家に帰って、
合格記念のお茶会。
私が、「先生、本当にありがとう。汗とおしっこで合格した」。
みんなで爆笑してから、
お母さんが、「笑ったときにおもらししちゃった」
私が「同じ。先生は?」
蚊の鳴くような声で、「ごめんなさい。おトイレ借りていいですか? 私もおもらししちゃって」。
先生は大学を出てから翻訳家に。
理数系の学部だったけど、英語を猛勉強したんだって。
「トイレがすごく近いので、ふつうの就職は無理だと思ったの」。
私は・・
それはまだ先のことなので、とにかく、毎日「横もれ」に注意してるの。
夜は吸水シーツを敷いて寝るけど、
これで助けられる日が多いの。
きょうは、お母さんがおむつを買って来てくれたので、
お部屋の押し入れに・・
先生が遊びに来たときは、おおっぴらに「おもらしトーク」。
これからますます寒くなるので、おむつの消費は増えそう。
それじゃ、また(股)ね。