表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

汗とおしっこ

作者: MANA

前回の続き。


あれから・・


次の「授業」のとき、カテキョの先生に聞いてみたの。


「先生、トイレ近いんですか?」


「そうなの。何回も膀胱炎になって、1時間もがまんできなくなっちゃって」


涙声・・


「大学の授業って90分ですよね? 途中でトイレに行けるんですか?」


「大きな教室のときは、一番後ろの席に座って、そ~っと抜けるけど、


困るのは、ふつうの教室」


「どうするんですか?」


美女の先生は泣きながら、蚊の鳴くような声で、


「おむつはいて大学に行くの。替えの分もいくらか持って」


「トイレの汚物入れには入らないですよね?」


「障害者用のトイレを使うの。


前に迷惑をかけたときは、なんとかがまんできるかと思って、


ふつうのパンティーに尿パッドを当ててたの。


でも、こちらのおトイレを借りるたびに、パッドにもらしちゃって。


あれからは、毎日おむつなの」。


家のお父さん・・


こういう件は、気にしてないみたい。


毎晩遅く帰って来て、土日はほとんど接待ゴルフ。


私だけでなく、お母さんもおむつなのは知らない?


カテキョの先生のお家では、先生のお母さんもトイレがかなり近くて、


毎日おむつをはいているとか。


こういうのも遺伝する?


エンドウ豆については、理科で教わったけど。


あの先生に中3まで教えてもらい、


第1志望の高校に合格。


先生は合格発表を見に来てくれて、


「おめでとう、よかったわね」って、涙を流してくれたの。


その後は、お母さんと先生といっしょにお家に帰って、


合格記念のお茶会。


私が、「先生、本当にありがとう。汗とおしっこで合格した」。


みんなで爆笑してから、


お母さんが、「笑ったときにおもらししちゃった」


私が「同じ。先生は?」


蚊の鳴くような声で、「ごめんなさい。おトイレ借りていいですか? 私もおもらししちゃって」。


先生は大学を出てから翻訳家に。


理数系の学部だったけど、英語を猛勉強したんだって。


「トイレがすごく近いので、ふつうの就職は無理だと思ったの」。


私は・・


それはまだ先のことなので、とにかく、毎日「横もれ」に注意してるの。


夜は吸水シーツを敷いて寝るけど、


これで助けられる日が多いの。


きょうは、お母さんがおむつを買って来てくれたので、


お部屋の押し入れに・・


先生が遊びに来たときは、おおっぴらに「おもらしトーク」。


これからますます寒くなるので、おむつの消費は増えそう。


それじゃ、また(股)ね。



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ