1-2 歩み出し
「ん、、、」
雑草と土くれの臭いで目が覚めた。
一秒で、横になっている事に気気付き、
二秒で、周りにアイツが居ない事に気付き、
三秒で。
立ち上がった。
「う、いててて」
何時間気絶していたのだろうか、体が軋む。
「、、、」
眼鏡は無事。
周りよりも自分。ささっと現状確認を済ませた。
足がふらふらする。
お腹も空いた
ポケットを探るも、食べる物など入っている訳もなく、
旅路の金も、もう無一文だった。
色々と、限界が来ている様だ
辺りを見回す、特に強調する部分もない草原が広がっていた。風景と言うには相当厳しいレベルで何も無かった。
「、、、?」
と、このだだっ広い草原の中にも目立つものはあった。
ちょっとした丘の上に、家と言うには少し物足りない家がある。
屋根にちょこんと煙突が乗っていて、「童話性の高い家」が第1印象だ。
何より不思議なのが、ただ一つだけあの家がこの広い草原に佇んでいる事。
だが、この何も無い草原にはお似合いの風景だった。
これで初めて風景と呼べるであろう。
煙突には煙が出ていた。
「む、、、」
よし、あそこに居候しよう、と私は即決した、と言うよりかはもう選択肢がそれぐらいしかない。
「って、また歩くのかあぁ、、、」
口から気だるそうなため息が漏れた。
実際あの家と私との距離は余り無いのだが。
何はともあれ、生きるためには足を動かさなければ。
私はせっせと足を動かし、草原の土を踏みしめた。




