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破滅の魔導王とゴーレムの蛮妃  作者: 北下路 来名
第5章 ゴーレムの里
66/107

参考資料 『ゴーレム図鑑』

 

 登場ゴーレムも数が増えてきました。

 各機体のスペック設定をまとめて公開しておきます。

 言うなれば、主人公は大体いつもこんな風に作中の『ゴーレム図鑑』を読んでいる、といった感じでしょうか。

 実物の図鑑は挿絵付きで、もう少し解説も詳しいのですが。


 あくまで本編ではないおまけ情報ですから、読めば作品世界についてのイメージ構築がはかどる、という類のものです。

 気になる機体のチェックなどにお使い下さい。

 一応、本編未登場の設定や、物語全体の謎解きのヒントも、ほんの少しだけ入っています。

 

 

 ゴーレムの各性能は、SおよびA~Eで段階評価されています。

 あくまで性能の指針です。詳しい見方は末尾の方に記載してあります。



単令式(たんれいしき)ゴーレム】


機体色:土色

等級:軽ゴーレム

体高:約2m

素体重量:指定なし

パワー:E

機動:E

索敵:E

精密動作:E

操作性:-

特殊兵装:なし

使用者:ネマキ・ダサイ

機体名:ゴーレム1号~同5号

〈備考〉

 主に入門者が生成の練習に使用する、使い捨てのゴーレム。

 生成に魔導核を使用せず、単純命令を実行後は、粒子崩壊する。

 ネマキは見落としていたが、額にはセンサーの役割のみを持った、小さな索敵紋が存在している。



------



聖堂(せいどう)ゴーレム】


機体色:鉛白色

等級:軽ゴーレム

体高:1.8m(※若干個体差あり)

素体重量:140kg前後

パワー:B

機動:A

索敵:A+

精密動作:A+

操作性:B

特殊兵装:光受容体(緑)・表土索敵・拠点防衛機能

使用者:-

機体名:-

〈備考〉

 古代ゴーレムの一種。生成方法は、とある団体により秘匿されている。

 非常に高性能・多機能の機体。

 実際には記載以外にも非戦闘用の機能がいくつか搭載されており、本来の用途は戦闘目的ではなかったのではないかとする説もある。



------



道化(どうけ)ゴーレム】


機体色:薄紫

等級:軽ゴーレム

体高:1.3m

素体重量:45kg前後

パワー:C

機動:S

索敵:D

精密動作:C

操作性:D-

特殊兵装:仕込み腕 仕込み短剣(オプション)

使用者:ギネム・バリ

機体名:カリウ レリウ パウス イッケル

〈備考〉   

 最も軽いゴーレムの一種。素体重量が軽すぎるので、よほどの術者でない限り、耐久性を基準値まで上げることが難しい。

 生成・操作共に、非常にハードルが高い機体。

 仕込み腕の中身は、『道化の鎖』以外にもバリエーションが存在する。



------



(いしゆみ)ゴーレム】


機体色:茶色

等級:重ゴーレム

体高:3.2m

素体重量:4200~6500kg

装甲:D-

パワー:C

機動:D

索敵:D

精密動作:C+

操作性:C

特殊兵装:ゴーレム弩砲

使用者:ジェクト・バロウ

機体名:-

〈備考〉

 弩砲による遠隔攻撃をおこなう、珍しいタイプの重ゴーレム。

 集団運用により威力を発揮する機体で、通常、単独での戦闘には向かない。

 右腕のゴーレム弩砲は連弩になっており、数発の連射が可能。

 ただし、作中でジェクト・バロウが使用した機体の右腕は、通常よりはるかに大型で単発式になっていた。この弩砲の出所は不明である。



------



【農作業用ゴーレム】


機体色:-

等級:軽ゴーレム

体高:約2m

素体重量:推奨は700kg以下

パワー:E

機動:E

索敵:E+

精密動作:E

操作性:E

特殊兵装:なし

使用者:-

機体名:-

〈備考〉

 実は入門者用の単令式ゴーレムと、素体のベースがほぼ同じである。

 地域や部族ごとに、デザインに微妙な特色がある。



------



一角(いっかく)ゴーレム】


機体色:緑

等級:軽ゴーレム

体高:2.6m ※ただし角を含まない。

素体重量:450kg前後

パワー:B+

機動:B

索敵:A

精密動作:D

操作性:D

特殊兵装:特殊手甲 / 表土索敵・拠点防衛機能

使用者:アセトゥ・セイレン

機体名:アルパス

〈備考〉

 軽ゴーレムとしてはわりと大柄な、徒手格闘向きのゴーレム。似たような体格のゴーレムの中では、かなりフットワークが軽いのが特徴。

 また、表土索敵の精度と範囲は、純正の聖堂ゴーレムに比肩する。

 ただし、操作する際は癖が強く、扱いがやや難しい部類に入る。

 長く立派な角がかっこいいので、小さな男の子に人気がある。



------



【(模造)聖堂ゴーレム】


機体色:シルバーグレー

等級:軽ゴーレム

体高:1.4~1.8m

素体重量:110~200kg

パワー:E-

機動:C

索敵:D

精密動作:C+

操作性:C

特殊兵装:なし

使用者:藩都在住の貴婦人

機体名:アディルゥ

〈備考〉

 優雅な聖堂ゴーレムの、見た目のみを再現したゴーレム。

 貴族が所有しているケースが多い。

 純正の聖堂ゴーレムとは、中身も性能も、完全に別物となっている。


 ※ ただし、模造ゴーレムとはいっても、素人目には違いがほぼわからない。しかも、世間で人目に多く触れるのは、こちらの機体になる。そのため通常は、こういったゴーレムを含めた、“関節の継ぎ目がない女神像のようなゴーレム”を総称して、『聖堂ゴーレム』と呼ぶ。



------



短槍(たんそう)ゴーレム】


機体色:マリンブルー

等級:軽ゴーレム

体高:1.8m

素体重量:200kg前後

パワー:D

機動:C

索敵:D

精密動作:B+

操作性:A+

特殊兵装:なし

使用者:ルドウ・ピュウルス

機体名:アラド セウド

〈備考〉

 サイズや重量的に、連れ回すのにちょうど良く、非常に扱いやすいゴーレム。

 器用な機体なので、実際は槍以外にも多くの武器を使いこなす。

 その優秀な操作性により、特に都市部の中堅層のゴーレム使いから絶大な支持を得ている。いわゆる“典型的な軽ゴーレム”の一種といえる。



------



(たて)ゴーレム】


機体色:-

等級:重ゴーレム

体高:4.9m

素体重量:3500~5000kg

装甲:A

パワー:A

機動:D+

索敵:D(※ただし突撃形態ではE-まで低下)

精密動作:D

操作性:D

特殊兵装:なし

使用者:-

機体名:-

〈備考〉

 軍用として、現在主流になっている重ゴーレム。

 非常にコストパフォーマンスに優れた機体。

 登場は120年ほど前で、比較的歴史の新しいゴーレムなのだが、その後短期間で一気に普及した。



------



【??ゴーレム / 土の戦士】


機体色:バーントアンバー

等級:軽ゴーレム

体高:2.2m

素体重量:190kg前後

パワー:?

機動:?

索敵:?

精密動作:?

操作性:?

特殊兵装:捕食者の鬼顎(きがく) ? ? / 光受容体・表土索敵・拠点防衛機能

使用者:テテオ・マディス

機体名:デバス

〈備考〉

 特定部族のみに生成方法が伝わるゴーレム。



------



【聖堂ゴーレム? / ゴレタルゥ】


機体色:スノーホワイト

等級:軽ゴーレム

身長及びスリーサイズ:【秘密】

素体重量:【検閲削除】

パワー:?

機動:?

索敵:?

精密動作:?

操作性:?

特殊兵装:光受容体(赤)・表土索敵

配偶者:ネマキ・ダサイ

機体名:ゴレ太郎(タルゥ)

〈備考〉

 とんでもない莫大な余剰スペックを持て余している。

 だが、本人はそれを戦闘方面にあまり生かしていないようだ。

 そのほとんどを、人智を超えた肉体改造に注ぎ込み続けている……。




◆◇◆◇




【性能評価の見方について】


 装甲:ゴーレムの防御力。重ゴーレムにのみ存在する評価項目です。

 パワー:そのまんま、ゴーレムのパワーです。

 機動:主にゴーレムのスピードですが、運動性能や移動性能も加味します。

 索敵:各種センサー能力と、表土索敵の総合評価です。

 精密動作:ゴーレムの器用さです。

 操作性:ゴーレムの操作のしやすさです。


 ※ S評価は全ゴーレム中で最高水準を意味します。これは滅多に出ません。

 ※ 最低のE評価だと、入門用のゴーレムや、農作業用のゴーレムとさして変わらないという事になります。

 ※ 機体色に関しては、あくまで作中に登場した機体のものです。



---



【「精密動作」と「操作性」について】


 なんとなく似た感じの2つの項目ですが、中身はまるで違います。 

 「精密動作」は、ゴーレム自身の器用さです。戦闘面で大きく影響が出てくるのは、扱える武器や道具の幅などになります。

 この評価がBを超えてくると、使用武器を選り好みしなくなってきます。ゴーレムの戦闘においても、状況に応じた武器を使用できるというのは、結構な強みです。

 また、精密動作の高さは無操作の状態でも発揮されるので、この数値が高いゴーレムの場合、普段の家事の一部を手伝ってもらう事なども可能になります。

 

 一方の「操作性」は、戦闘時におけるゴーレムの操作のしやすさです。

 これは、特に中堅層以下のゴーレム使いにとっては、機体選びの際の極めて重要なファクターになります。

 また、ゴーレム使い個人の戦闘スタイルによっては、この「操作性」が高くないと話にならない、というケースがあります。顕著な例だと、複数のゴーレムを同時に操作するような場合です。複雑な操作を要するゴーレムを複数体同時に操るのは、術者の負担が大きすぎるのが理由です。


 つまり、ゴーレムを2体操作する上で、操作性がA+と優秀な短槍ゴーレムを愛機に選んだルドウ・ピュウルスは、非常に理にかなった選択をしているといえます。

 対してギネム・バリは、操作性がD-と劣悪な道化ゴーレムを、しかも、4体も同時に操作しています。これは一般的なゴーレム使いの感覚からすると、もはや完全に狂気の沙汰です。



---



【ゴーレムの“真の戦闘力”について】


 実際のゴーレムの戦闘力というのは、簡潔に図式化すると、


 ①ゴーレムの種類ごとの性能 × ②生成者の力量 × ③操作者の力量


 おおよそこんな感じで決まります。

 今回の『ゴーレム図鑑』で評価されているのは、主に①の要素ですね。

 したがって、図鑑でのスペック評価上、ほぼ聖堂ゴーレムの下位互換に見える一角ゴーレムなどであっても、②と③の要素が加わると、最終的に並の聖堂ゴーレムの戦闘力を完全に凌駕しているというケースがありえます。

 先祖伝来のロマン機体を用いて、新鋭の強豪機体に打ち勝ってしまうゴーレム使いというのは、実は案外いるわけです。特に、過去に優秀な生成者を輩出しているゴーレム使いの家系では、この傾向が顕著です。

 

 



 

 ギネム・バリの道化ゴーレムたちの名前に微妙に統一性がないのは、各機体の生成年代が違うせいです。

 彼も最初から4体を同時操作できたわけではないという事ですね。

 最も若い機体のイッケルくんは、生成後まだ6年くらいです。


 ちなみに、ゴレタルゥとの戦いの際、一体だけ最初に動きを捕捉されてやられてしまった機体も、このイッケルくんです。

 

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