参考資料 『ゴーレム図鑑』
登場ゴーレムも数が増えてきました。
各機体のスペック設定をまとめて公開しておきます。
言うなれば、主人公は大体いつもこんな風に作中の『ゴーレム図鑑』を読んでいる、といった感じでしょうか。
実物の図鑑は挿絵付きで、もう少し解説も詳しいのですが。
あくまで本編ではないおまけ情報ですから、読めば作品世界についてのイメージ構築がはかどる、という類のものです。
気になる機体のチェックなどにお使い下さい。
一応、本編未登場の設定や、物語全体の謎解きのヒントも、ほんの少しだけ入っています。
ゴーレムの各性能は、SおよびA~Eで段階評価されています。
あくまで性能の指針です。詳しい見方は末尾の方に記載してあります。
【単令式ゴーレム】
機体色:土色
等級:軽ゴーレム
体高:約2m
素体重量:指定なし
パワー:E
機動:E
索敵:E
精密動作:E
操作性:-
特殊兵装:なし
使用者:ネマキ・ダサイ
機体名:ゴーレム1号~同5号
〈備考〉
主に入門者が生成の練習に使用する、使い捨てのゴーレム。
生成に魔導核を使用せず、単純命令を実行後は、粒子崩壊する。
ネマキは見落としていたが、額にはセンサーの役割のみを持った、小さな索敵紋が存在している。
------
【聖堂ゴーレム】
機体色:鉛白色
等級:軽ゴーレム
体高:1.8m(※若干個体差あり)
素体重量:140kg前後
パワー:B
機動:A
索敵:A+
精密動作:A+
操作性:B
特殊兵装:光受容体(緑)・表土索敵・拠点防衛機能
使用者:-
機体名:-
〈備考〉
古代ゴーレムの一種。生成方法は、とある団体により秘匿されている。
非常に高性能・多機能の機体。
実際には記載以外にも非戦闘用の機能がいくつか搭載されており、本来の用途は戦闘目的ではなかったのではないかとする説もある。
------
【道化ゴーレム】
機体色:薄紫
等級:軽ゴーレム
体高:1.3m
素体重量:45kg前後
パワー:C
機動:S
索敵:D
精密動作:C
操作性:D-
特殊兵装:仕込み腕 仕込み短剣(オプション)
使用者:ギネム・バリ
機体名:カリウ レリウ パウス イッケル
〈備考〉
最も軽いゴーレムの一種。素体重量が軽すぎるので、よほどの術者でない限り、耐久性を基準値まで上げることが難しい。
生成・操作共に、非常にハードルが高い機体。
仕込み腕の中身は、『道化の鎖』以外にもバリエーションが存在する。
------
【弩ゴーレム】
機体色:茶色
等級:重ゴーレム
体高:3.2m
素体重量:4200~6500kg
装甲:D-
パワー:C
機動:D
索敵:D
精密動作:C+
操作性:C
特殊兵装:ゴーレム弩砲
使用者:ジェクト・バロウ
機体名:-
〈備考〉
弩砲による遠隔攻撃をおこなう、珍しいタイプの重ゴーレム。
集団運用により威力を発揮する機体で、通常、単独での戦闘には向かない。
右腕のゴーレム弩砲は連弩になっており、数発の連射が可能。
ただし、作中でジェクト・バロウが使用した機体の右腕は、通常よりはるかに大型で単発式になっていた。この弩砲の出所は不明である。
------
【農作業用ゴーレム】
機体色:-
等級:軽ゴーレム
体高:約2m
素体重量:推奨は700kg以下
パワー:E
機動:E
索敵:E+
精密動作:E
操作性:E
特殊兵装:なし
使用者:-
機体名:-
〈備考〉
実は入門者用の単令式ゴーレムと、素体のベースがほぼ同じである。
地域や部族ごとに、デザインに微妙な特色がある。
------
【一角ゴーレム】
機体色:緑
等級:軽ゴーレム
体高:2.6m ※ただし角を含まない。
素体重量:450kg前後
パワー:B+
機動:B
索敵:A
精密動作:D
操作性:D
特殊兵装:特殊手甲 / 表土索敵・拠点防衛機能
使用者:アセトゥ・セイレン
機体名:アルパス
〈備考〉
軽ゴーレムとしてはわりと大柄な、徒手格闘向きのゴーレム。似たような体格のゴーレムの中では、かなりフットワークが軽いのが特徴。
また、表土索敵の精度と範囲は、純正の聖堂ゴーレムに比肩する。
ただし、操作する際は癖が強く、扱いがやや難しい部類に入る。
長く立派な角がかっこいいので、小さな男の子に人気がある。
------
【(模造)聖堂ゴーレム】
機体色:シルバーグレー
等級:軽ゴーレム
体高:1.4~1.8m
素体重量:110~200kg
パワー:E-
機動:C
索敵:D
精密動作:C+
操作性:C
特殊兵装:なし
使用者:藩都在住の貴婦人
機体名:アディルゥ
〈備考〉
優雅な聖堂ゴーレムの、見た目のみを再現したゴーレム。
貴族が所有しているケースが多い。
純正の聖堂ゴーレムとは、中身も性能も、完全に別物となっている。
※ ただし、模造ゴーレムとはいっても、素人目には違いがほぼわからない。しかも、世間で人目に多く触れるのは、こちらの機体になる。そのため通常は、こういったゴーレムを含めた、“関節の継ぎ目がない女神像のようなゴーレム”を総称して、『聖堂ゴーレム』と呼ぶ。
------
【短槍ゴーレム】
機体色:マリンブルー
等級:軽ゴーレム
体高:1.8m
素体重量:200kg前後
パワー:D
機動:C
索敵:D
精密動作:B+
操作性:A+
特殊兵装:なし
使用者:ルドウ・ピュウルス
機体名:アラド セウド
〈備考〉
サイズや重量的に、連れ回すのにちょうど良く、非常に扱いやすいゴーレム。
器用な機体なので、実際は槍以外にも多くの武器を使いこなす。
その優秀な操作性により、特に都市部の中堅層のゴーレム使いから絶大な支持を得ている。いわゆる“典型的な軽ゴーレム”の一種といえる。
------
【盾ゴーレム】
機体色:-
等級:重ゴーレム
体高:4.9m
素体重量:3500~5000kg
装甲:A
パワー:A
機動:D+
索敵:D(※ただし突撃形態ではE-まで低下)
精密動作:D
操作性:D
特殊兵装:なし
使用者:-
機体名:-
〈備考〉
軍用として、現在主流になっている重ゴーレム。
非常にコストパフォーマンスに優れた機体。
登場は120年ほど前で、比較的歴史の新しいゴーレムなのだが、その後短期間で一気に普及した。
------
【??ゴーレム / 土の戦士】
機体色:バーントアンバー
等級:軽ゴーレム
体高:2.2m
素体重量:190kg前後
パワー:?
機動:?
索敵:?
精密動作:?
操作性:?
特殊兵装:捕食者の鬼顎 ? ? / 光受容体・表土索敵・拠点防衛機能
使用者:テテオ・マディス
機体名:デバス
〈備考〉
特定部族のみに生成方法が伝わるゴーレム。
------
【聖堂ゴーレム? / ゴレタルゥ】
機体色:スノーホワイト
等級:軽ゴーレム
身長及びスリーサイズ:【秘密】
素体重量:【検閲削除】
パワー:?
機動:?
索敵:?
精密動作:?
操作性:?
特殊兵装:光受容体(赤)・表土索敵
配偶者:ネマキ・ダサイ
機体名:ゴレ太郎
〈備考〉
とんでもない莫大な余剰スペックを持て余している。
だが、本人はそれを戦闘方面にあまり生かしていないようだ。
そのほとんどを、人智を超えた肉体改造に注ぎ込み続けている……。
◆◇◆◇
【性能評価の見方について】
装甲:ゴーレムの防御力。重ゴーレムにのみ存在する評価項目です。
パワー:そのまんま、ゴーレムのパワーです。
機動:主にゴーレムのスピードですが、運動性能や移動性能も加味します。
索敵:各種センサー能力と、表土索敵の総合評価です。
精密動作:ゴーレムの器用さです。
操作性:ゴーレムの操作のしやすさです。
※ S評価は全ゴーレム中で最高水準を意味します。これは滅多に出ません。
※ 最低のE評価だと、入門用のゴーレムや、農作業用のゴーレムとさして変わらないという事になります。
※ 機体色に関しては、あくまで作中に登場した機体のものです。
---
【「精密動作」と「操作性」について】
なんとなく似た感じの2つの項目ですが、中身はまるで違います。
「精密動作」は、ゴーレム自身の器用さです。戦闘面で大きく影響が出てくるのは、扱える武器や道具の幅などになります。
この評価がBを超えてくると、使用武器を選り好みしなくなってきます。ゴーレムの戦闘においても、状況に応じた武器を使用できるというのは、結構な強みです。
また、精密動作の高さは無操作の状態でも発揮されるので、この数値が高いゴーレムの場合、普段の家事の一部を手伝ってもらう事なども可能になります。
一方の「操作性」は、戦闘時におけるゴーレムの操作のしやすさです。
これは、特に中堅層以下のゴーレム使いにとっては、機体選びの際の極めて重要なファクターになります。
また、ゴーレム使い個人の戦闘スタイルによっては、この「操作性」が高くないと話にならない、というケースがあります。顕著な例だと、複数のゴーレムを同時に操作するような場合です。複雑な操作を要するゴーレムを複数体同時に操るのは、術者の負担が大きすぎるのが理由です。
つまり、ゴーレムを2体操作する上で、操作性がA+と優秀な短槍ゴーレムを愛機に選んだルドウ・ピュウルスは、非常に理にかなった選択をしているといえます。
対してギネム・バリは、操作性がD-と劣悪な道化ゴーレムを、しかも、4体も同時に操作しています。これは一般的なゴーレム使いの感覚からすると、もはや完全に狂気の沙汰です。
---
【ゴーレムの“真の戦闘力”について】
実際のゴーレムの戦闘力というのは、簡潔に図式化すると、
①ゴーレムの種類ごとの性能 × ②生成者の力量 × ③操作者の力量
おおよそこんな感じで決まります。
今回の『ゴーレム図鑑』で評価されているのは、主に①の要素ですね。
したがって、図鑑でのスペック評価上、ほぼ聖堂ゴーレムの下位互換に見える一角ゴーレムなどであっても、②と③の要素が加わると、最終的に並の聖堂ゴーレムの戦闘力を完全に凌駕しているというケースがありえます。
先祖伝来のロマン機体を用いて、新鋭の強豪機体に打ち勝ってしまうゴーレム使いというのは、実は案外いるわけです。特に、過去に優秀な生成者を輩出しているゴーレム使いの家系では、この傾向が顕著です。
ギネム・バリの道化ゴーレムたちの名前に微妙に統一性がないのは、各機体の生成年代が違うせいです。
彼も最初から4体を同時操作できたわけではないという事ですね。
最も若い機体のイッケルくんは、生成後まだ6年くらいです。
ちなみに、ゴレタルゥとの戦いの際、一体だけ最初に動きを捕捉されてやられてしまった機体も、このイッケルくんです。




