第零章 本当の日常
続編がだいぶ遅れた本作品……相変わらずの駄作ですが、最後までよろしくお願いします!
さて、今回はちょっと変わった視点からのスタートです。
――某所。
ここは薄暗く、ネオンランプがチカチカと光り、不気味さを醸し出していた。
辺りには、誰のかわからない、血が飛び散っている。
机の上には『加速』と『増力』と書かれた点滴用のビニール袋が置いてある。
「……すみません、遅れました」
男は言った……。
「構わない……ところで、実験は成功したのか?」
「あと一パーツなんですが……」
「ふむ、構造式は出来ているのか?」
「はい、構造式は完成しています。」
男は考え込んだ……。
「あと、一パーツは一体なんだ?」
「あの石と『同一化』した者の血です」
男は、意味深な笑みを浮かべ、言った。
「あいつの血なら、容易く手には入るだろう……よし、なら代役を立てようか……」
男は携帯電話を取り出し、どこかにかけた……。
「……よう、久しぶりだな、ちょっとあいつに渡したい物があるんだ……悪いんだが変わりに取りに来てくれないか?……お、そうか! ありがとう、助かるよ……ああ、それじゃ正午に……」
男は、携帯電話をポケットにしまうと、ニヤリとした顔で言った。
「さあ、もうすぐで完成だ、なんとしてでも、正午までに形にしておけ、あと、俺が出かけるまでに精神制御装置も用意しておけ……全員配置につけ!」
――『ハッ!』
まるで軍隊のような揃いかただった。
そして、男は奥の方へと消えていった……。
「さてと、俺も急ピッチで作業しなきゃな……」