古代の呼び声
烈火…男
竜…男
N、ヤコウ…男
風花、ルーチェ…女
N「病院での生活を数日過ごして竜とヤコウは退院した、僅かばかりの労いとして4人は酒場に来ていた」
ヤコウ「ありがとうございます、本当にお世話になりました、ご迷惑かけてすみません」
風花「おう、ホントにな、あん?お前のせいで大変やったんやぞ?殺したろか?ホンマ、あん?」
ヤコウ「す、すいません」
烈火「おい、やめとけ、あとなんでキャンザイン弁なんだ」
N「キャンザイン弁とはソルドフレイム国から遥か西にあるキャンザイン共和国の方言である」
風花「いてまうぞわれー」
烈火「おいおい」
風花「まぁ、2人がアンタは悪くないってならアタシも悪くないって思ってあげるよ、でもさ、やる事あるよね?」
ヤコウ「…はい、どう償ってけば…」
風花「じゃかしぃ!」
ヤコウ「いっ!」
風花「そうじゃないでしょ、アンタは償うじゃなくて恩を返せ恩を」
ヤコウ「…えっと」
竜「つまり、力を貸せって事だ」
風花「そうそうそーゆー」
竜「烈火」
烈火「あん?」
ヤコウ「ちょっとはチームらしくなりそうじゃねーか?」
烈火「確かに!2人とも今日からトワイライトな!」
風花「マジ!?」
竜「マジだ、とりあえずは好きにやってくれていい、お前が認めた奴を隊に引き込むのも構わない、いずれ俺達はデカイ戦いをしなくちゃならない、その時、力を借りたい、頼めるな?」
風花「…はい!任せてください!やったぁ!!」
竜「よし、ヤコウ、お前に一つ聞きたい、カイトをどうする気だ?」
ヤコウ「……殺してやろうと思ってました…」
竜「今は?」
ヤコウ「兄は悪魔に乗っ取られてる、あの時の僕と同じように…僕は…兄を止めたい」
竜「…わかった…ヤコウ、兄を追え」
ヤコウ「え…」
竜「カイトを止めたいんだろ?俺らと一緒に居ないで追う方がいい、ただ情報は共有しろ、カイトだけじゃなく俺達に関わる物もな、お前はもうトワイライトの一員なんだからな」
烈火「あと美味しそうな仕事もな」
竜「ふっ」
ヤコウ「はは、わかりました、トワイライトの一員として、その役目、務めさせていただきます」
竜「ああ、よろしく」
烈火「これで4人!もっともっとデカくしよーぜ」
竜「おいおい、俺はあんまりやかましいのは…」
烈火「いいじゃん!楽しそーだろ!」
竜「ったく…そうだ2人とも、これを持っててくれ、通信機だ、何かあったらすぐ連絡してくれ」
ヤコウ「はい、ありがとうございます」
風花「うひょー、ラッキー」
竜「ヤコウ」
ヤコウ「はい、なんでしょう?」
竜「緋爪牙と言ったか…」
ヤコウ「はい」
竜「使いこなせ、ソイツに飲まれるな」
ヤコウ「…はい」
竜「ガレンを恐るな」
ヤコウ「はい!」
竜「いい表情だ、よし、そろそろ行くか」
烈火「おう」
N「酒場を後にし街を出る」
ヤコウ「それでは失礼します」
烈火「おう、またな」
風花「んじゃアタシも行くねー」
竜「ああ、またな」
N「ヤコウは西に、風花は南へと旅立っていった」
竜「さて、俺達も行くか」
烈火「よーしどこ行く?」
竜「わからん、風が教えてくれるだろ」
烈火「おい、ちょっと待てって!置いてくなー!」
竜「はは」
N「バイクを走らせ、荒野を駆ける竜に少し遅れて烈火もついていく、そうして走ってると竜が急に止まった」
烈火「あ?どした?」
竜「何か聞こえる」
烈火「んー?なぁんも聞こえんけど」
竜「…あっちだ」
烈火「あ、おい」
N「バイクを再び走らせ、何ら変哲もない洞窟の前で止まった」
竜「ここだ」
烈火「あん?なんだ?ここ?こんな洞窟に何があるってんだ?」
竜「呼んでる…」
烈火「だから何が?」
N「洞窟に入った瞬間、ラウドバディーズが光始めた、その光は瞬いては消えてを繰り返している」
烈火「なんだ?ラウドバディーズが光って…」
竜「…共鳴してる?」
烈火「!?共鳴…ということは!」
竜「ああ、ラウドバディーズは1000年前に創られたという古代の遺物だ、俺を呼ぶ声、そしてコイツの反応…間違いないだろ」
烈火「だな!急ごうぜ!」
竜「ああ」
N「どんどんと洞窟を進み、あっという間に最深部まで来た2人」
烈火「あん?なんもねーじゃねーか」
ルーチェ「誰か…助けて…」
烈火「おわっ!?なんだ?なんか聞こえたぁ!」
竜「この奥だ…」
烈火「そこは壁だろ?」
竜「ラウドマグナム!」
N「竜の一撃が壁を破壊した、壁が崩れて目的のモノが正体を表す」
烈火「飛行艇…?」
竜「みたいだな…おそらくコイツが俺を呼んでたんだろう」
烈火「古代の飛行艇…いいね、燃える!」
竜「入ってみるか?」
烈火「もち!」
N「飛行艇の中に入ると2人の前に一人の少女が立っていた」
竜「ホログラムか?」
烈火「だいぶ乱れてんな、一体誰だこの子」
ルーチェ「………やっぱり…助けて…くれた…ありがとう…会いたかった…ガルム…ジアス…」
N「そう少女が言うと笑顔で消えていった」
烈火「なんだ?ガルム?ジアス?」
竜「誰かと勘違いしてたみたいだな…」
烈火「まぁいいや、とにかくこいつを頂いちまおうぜ!」
竜「それはいいが、動くのかコレ」
烈火「まぁ見てろって、えーと、どれだぁ?おっ、これだな、ポチッとな!起動!システムは…おお、動く動く、ふむふむなるほどね、うひょー!コイツはすげぇ、古代の遺物、アーティファクトってか!」
烈火「何かわかったのか?」
ファル「ああ大体な、コイツはルーチェ・クレプスコラーレ、どうやら動力は半永久的に稼働するらしい」
竜「それは凄いな」
烈火「このデカさの割に速いし武器も諸々ついてる!しかも住めるし、生活に必要なものから娯楽まで何でもありか?コイツ!」
竜「至れり尽くせりだな……で、飛べそうか?」
烈火「ああ、問題はなさそうだ…けど…」
竜「けど?」
烈火「洞窟からの出方がわからねぇ」
ルーチェ「そこの壁を破壊し海に出ましょう」
烈火「おわっ!」
ルーチェ「驚かせてしまい申し訳ありません、久しぶりですね、ジアス、ガルム」
竜「残念だが違う」
烈火「そうだそうだ!俺は烈火!こっちは竜」
ルーチェ「烈火に竜?」
竜「そうだ、俺は君の声に導かれ、そしてコイツによって引かれ合いここに来た」
ルーチェ「それはラウドバディーズ…やはり貴方はジアスでは」
竜「違う、俺は竜だ、どのくらいかわからないが、この飛空挺は長い間ここに眠ってたんだ」
ルーチェ「長い間…?」
竜「今はAGE2192だ、」
ルーチェ「……千年…」
烈火「??」
ルーチェ「そんなに待ってたんだ…やはり私はあの時死んで……そうなのですね、貴方達はガルム、ジアスではないのですね、こんなに似てるのに…うぅ…うっ…うわぁああ」
烈火「……あ、えっと…死んで…って…AIホロじゃ…」
竜「なく幽霊って事だな」
烈火「うひぃ」
竜「悪いな、俺たちは俺たちだ、似てるかも知れんが別人だ、でも、俺は君の呼び声に引かれ出会った…何かの縁があるんだろう、悪いがこの飛空挺は貰う、この世にまだ居たいなら、ここで俺たちと一緒に居るなら居ればいい、君は1人じゃない」
ルーチェ「…!…っく…ひっく……その言葉、あの人そっくりです…」
竜「俺たちがお前と居てやる、お前をこの船ごと連れ出してやる、だから協力しろ」
ルーチェ「…ぐすっ…ふふ…ホントそっくり…かしこまりました」
竜「助かる」
烈火「よーし話ついたな、んで洞窟の壁を破壊ってどうすんだ?」
ルーチェ「こちらに水晶体があります、そこに魔力を込めて」
烈火「なるほどね、よーし任せろ!」
ルーチェ「波動魔砲、エネルギー充填開始………」
竜「2人の方が早いだろ」
烈火「サンキュー!」
ルーチェ「チャージ完了まで5、4.3.2.1…エネルギー充填完了、撃てます」
烈火「はt」
竜「発射」
烈火「あーずりぃ!!」
N「2つの炎を纏う砲弾はいとも簡単に洞窟の壁を貫いた」
ルーチェ「さぁ行きましょう」
竜「次は言わせてやるよ」
烈火「そりゃどうも、てかお前なんでコイツのこと詳しいんだ」
ルーチェ「へへ、だって私の作った飛空挺ですもん!」
烈火「ええ!!??」
ルーチェ「ルーチェ・ブリリアンス、天才美少女発明家とは私の事です!えっへん!」
烈火「は?え?はぁあ!!??」
竜「おいおいらまさかだな」
ルーチェ「どうしたんです?」
竜「いや、ルーチェ・ブリリアンスという天才発明家が居たことは知ってるが中年のおばさんだと伝わってた、まさかこんな少女だったなんて…」
ルーチェ「あ、そういえばそーゆーことにしてたんでした!てへ」
烈火「ふぁー」
竜「烈火の奴追いつけなくなってんな」
ルーチェ「まぁどうでもいいじゃないですか!烈火!出発しましょ!掛け声よろしくお願いします!」
烈火「うぐ…うん!よし!おーけー!行くぞ野郎どもー!ルーチェ・クレプスコラーレ、発進!」
N「飛空挺ルーチェ・クレプスコラーレは千年の時を超えて再び空へと飛び立った」
烈火N「よぅ俺、烈火!いやぁ、すげー飛空挺手に入れちまったなぁ!ルーチェが美少女だったことにもビックリしたぜ!さてさて次は〜っと人身売買をやってるて噂のゼアズバック、そこの姫様連れてこいと王女ちゃんからのまさかの依頼!取っておき発動で俺ちゃんまさかの大ピンチ!どうなんだ!?次回【炎上オーバーヒート】見逃せねーな、また会おうぜ、」