第35話 《なんだよ、新クラスって》
早速新しいクラス、二年Cクラスの教室へ向かう。どんな人がいるのかドキドキする。
「お、久しぶり~カイン。」
「ん、あぁ、久しぶり。」
ダリアに声をかけられた。
ダリアは以前会ったときよりも髪が伸びていて、少し雰囲気が変わった。相変わらずのナイスボディーだ。
「いや~同じクラスになれなかったね。」
「そうだね。僕はうまくやつていけるか心配だよ...。」
「カインなら大丈夫だって!うまくやれる。」
「ありがと。」
「じゃ、私はこの教室だから。じゃあね!」
ダリアは二年Aクラスに入っていった。
ついに着いたCクラス。僕はスムーズに扉を開け席に向かう。黒板に描かれた座席表には僕の席は一番前の真ん中。
結構な外れの席だ。
「(とりあえず先生が来るまで座っているか。)」
だが、席に座ってる間に周りに人がどんどん増えていき会話を交わしていく。つまり僕は孤立している。
学園で一年間過ごし、みんな友達ができる。友達の友達とも仲良くなり交流幅が広がるだろう。
だが僕は友達と呼べる人が二、三人しかいない。だから僕は完全にこのクラスでは孤立しているのだ!
「(フフ、孤高の一匹狼みたいでいいじゃないか…。)」
情けない僕を美化する。
だが席が真ん中のお陰で、窓を見ようとしても遠く、不自然にみられそうだ。早く先生が来ることを祈る。
祈ること数分、ついに先生がやってきた。体感、数時間は待った気がする。
「皆さん、席について下さい。」
教室に入ってきたのは、お堅そうな男性だ。身長も高く、きっちりとした髪形がクールだ。
「今年度皆さんの教師を勤めさせて貰います、クロム・フランケルと申します。」
丁寧な挨拶に周りも静かに聞く。
「二年生に上がった今、皆さんにはこれから実践的な訓練を励むことが多くなります。頑張ってくださいね。」
「(なるほど、実践か...まぁ僕は皆よりかは経験があると思うな。)」
先生の話はてきぱきとしていて無駄がない。素の分早く物事が進んでスムーズだ。僕の好みだ。
「…以上で、説明を終わりますが、なにか質問は?」
「...ないですね。少し時間が余ったので、近くの人と自己紹介でもしてはどうでしょうか?」
でた自己紹介。一年前苦労した事だ。
だが今回は近くの人、ってことは一人一人深く言わなきゃいけないじゃないか。集中攻撃に耐えられるのか...?
先生の提案と共に、周りの人が喋りはじめた。
僕の両隣の人は各自話しかけている。僕は話しかけられるのを待つことにした。
「次は君だね、いいかな?」
しばらくすると、後ろに座ってた人が僕の方に話しかけてくれた。ちょっと気分が上がった。
「俺の名前はオルガ・マーシャ、よろしくな。」
「あ、どうも、僕の名前はカイン・レオーネです。よろしくお願いします。」
「よろしく!レオーネ。」
なんか明く元気な男の人に話しかけられた。顔はハンサムで強そうだ。
「(にしてもオルガ・マーシャ、どこかで聞いた気が...。)」
「レオーネって去年の一年トーナメントであのメザイヤ・ノアザミに勝ってたよな!」
「まぁ、そうですね。」
正直あの勝ちかたはどうかと思うが...。
「(一年トーナメント..そうだ!この人は優勝したオルガ・マーシャだ。たしか先生に教えて貰ったはず。)」
「いや~メザイヤ・ノアザミがいるから優勝はなしかと思ってたけどよ~、ビックリしたぜ。」
「今度時間があったら一戦どうだ?」
彼はかなり好戦的だ。このきっかけをつかみ、このクラスで初めての友達を作れるかもしれない。
「是非、僕もマーシャさんは強いと聞いてますので機会があれば。」
「そんじゃ、これから仲良くしてこうぜ!」
「こちらこそ!」
「あと、敬語はよしてくれ、なんかむず痒い。」
「わかった。よろしくね。」
「あぁ!」
その後、マーシャは数々の人と話していた。明るい性格が顕著に現れている。
「皆さんここまでにして下さい。これから最初の授業をはじめます。」
先生が声を張り呼び掛ける。
「今から学園を出て王国周辺にある魔物のでる森へと行き、討伐訓練をして貰います。十分後出発します。」
「そこで、討伐には三人グループを作って貰います。組み合わせは座席の横三人ずつです。」
「(いきなり実践訓練か。三人いれば難なくクリアできそうだが、このために近くの人とコミュニケーションを取るようにしていたのか。)」
生徒たちは落ち着いて聞いていた。一年間も学園にいれば冷静さを欠くことはそうそうない。
だが、カインは取り乱していた。
「(ちょっと、横三人ってやっと話せたマーシャがいないじゃないか!横ってなんだよ!縦にしろよ。)」
横の三人を見てみるが、なんかギャルっぽくて怖い。二人とも仲良さそうだし、輪に入れなさそうだ。
集団生活は苦手だ。
だが仕方ない。僕はある程度強いはず、多分一人になっても余裕でクリアできるだろう。
そして生徒は馬車に乗り、森へと向かっていった。
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