第23話 《年末トーナメント戦①》
「起きて、カー君、」
「ねぇ、ねえ...」
「ん、んぅ..」
今日はいつもより早めに起こされた。
そう、今日は年末トーナメント戦当日。
選手は早めに会場入りをするのだ。
「おはよ、エリーナ。」
「はい、おはよ。」
毎朝どちらかが目を覚ましたタイミングで、お互いを起こし合う。
キングサイズのベットを買ってよかった。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
「まずは、二年の先輩とか..。」
会場に入ると、大きくトーナメントが張り出されている。
僕の一回戦の相手は二年生だ。
まぁ、一年の差はなんとかなるだろう。
試合まで他の試合を観たり他のことをしたり、基本待ち時間は自由だ。
僕は適度に緊張してる。
一時間ほど経ち僕の番がやってきた。
ちなみに待ってる間はずっと控え室でボーッとしていた。
「アザフラ・ミネス対カイン・レオーネ!」
ついに戦いがやってきた。
僕は修羅場を乗り越え確実に強くなっている。
負ける気がしない。
「構え、」
「開始!」
ついに試合の幕が開けた。
僕は自慢の早さで先手を取りに行く。
だがそう簡単には行かず、先手を受け止められた。
両者会話せず剣が交じり合う音だけが響く。
「(ぶっちゃけ一年の差をなめていた、僕の攻撃を簡単に受け止められる。)」
「(だが相手の動きも読める、はっきり言って剣筋があのときの黒ずくめと違うッ!)」
「キン!」
一気に力を強めて相手の剣を弾く。
弾いて一瞬の隙を作り、腹に剣を叩き込む。
だが相手が身を後ろに下げ、僕の剣撃をかわされた。
だが追い討ちをかける。
自慢の早さで間合いに入り込み、みぞおちに剣の取っ手をぶつけた。
「うっ、ぅ..」
相手が倒れた。
「勝者、カイン・レオーネ!」
難なく勝てた。
「まずは一勝..。」
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
「おめでとさん、」
控え室に向かっていると、ノアザミさんに声をかけられた。
「ありがとうございます。」
「ノアザミさんこそ、一回戦通過おめでとうございます。」
「僕はレオーネ君を倒すまで負けないよ!」
「望むところです。」
「ところでレオーネ君、君強くなったね。びっくりしちゃった。」
「はい、色々経験したので..。」
「ふぅーん?」
「どのな経験、かな?」
「まぁ、実戦的な?」
「なるほどね。まぁ、僕と戦うまで負けないでよ?」
「勿論です!」
僕は次の対戦相手を見て、体が引き締った。
「バンレル...ザック..!」
控え室に戻った僕は精神を整える。
瞑想し、体を落ち着かせる。
「(あの時は剣が使い物にならなかった。)」
「(今度は、勝つんだっ!)」
決意がみなぎった。
「カイン・レオーネ対バンレル・ザック」
時は過ぎていき、出番がやってきた。
体は落ち着いてる。
「構え...、開始!」
「オラァ!」
ザック君がこっちに迫ってくる。
「(あれ?)」
僕は何故か先手を取らず、受け止める体勢に入っていた。
一瞬疑問に思っていると、真横から剣撃がとんでくる。
「ッ!」
間一髪で攻撃を避ける。
後に転がり距離をとる。
仕切り直しの攻撃を仕掛けにいった。
「(仕留めるっ!)」
剣を下から上に振り上げる。
途中ザック君が剣を交わしたが、勢いでザック君の剣を上に振り上げた。
「なにっ!」
勢い余ってザック君がよろける。
この隙を逃さず、体を回転し勢いをつけ横に剣を振るう。
回転した分体勢を整えられ、剣撃を受け止められた。
「やるじゃねぇーか、レオーネ!」
今度はザック君が仕掛けてくる。
だが冷静に対処していき、隙を生み出す。
その瞬間、隙目掛けてのもいっきり剣を突く。
ザック君の顔をかすめとり、頬から血が流れた。
「おっと、あぶねぇ..。」
「しぶといな..。」
ザック君も前戦った時より強くなっている。
「(長引いたら厄介だな…。)」
ここら辺で決着をつけにいく。
僕はザック君に突撃する。
単純な動きでザック君が剣撃を受け止めるのを誘う。
「単純だ!」
「ガギン!」
剣が受け止められた。
その瞬間、両手で握っていた剣を左手に持ち替え、左手ての剣撃を畳み掛ける。
いきなりの型の変化にザック君が動揺するも、なんとか食らいつかれる。
「(だが隙が多い!)」
空いた隙は、すかさず空いた右の拳を叩き込む。
「ぐっ、!」
叩き続けてると、今度は剣撃が当たる。
次第に決定的な隙ができ、剣を両手に持ち替え渾身の一撃を食らわす。
剣がザック君の頭にあたり、意識を刈り取った。
「勝者、カイン・レオーネ!」
僕はザック君のリベンジに成功した。
「僕はトラウマを乗り越えたんだっ!」
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
ある一人の女は、カイン・レオーネを観ていた。
「あの男、私と…」
「興味深い。」
「私は奴を潰す、"本物"を教込むのみ..!」
女は闇へと消えていった。
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