第2話 《天使降臨》
朝、小鳥のさえずりを聞きいつもより早く目が覚めた。
なぜなら今日は騎士団学園の入学日なのだ。
僕はどのような学園生活がまっているのだろうと心を弾ませて身支度をする。
「(彼女とかできたりして)」
「ぐへへw」
そんなことがありウキウキで登校。家からちょうどいい距離感なので筋トレになる、ありがたい。
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学園に到着。見た目はきれいででかい。
これにいくら税金を使ったんだか。
早速自分のクラスを探す。
「(あった!)」
僕は1年Aクラスだ。1クラス12人が三クラス、1学年36人と少なめだ。
早速教室へ向かっていると、前に歩いてる人がハンカチを落とした。
しかも“女の子”
「(よしきたッ!)」
心のなかでガッツポーズをしながら、可愛い花柄のいかにも女の子らしいハンカチを拾うと肩を叩き声をかけるんだ!
「(あの、これ、落としましたよ☆)」と、
僕はその子の肩をポンポンと叩く。
肩を叩かれて振り返ってきた女の子を見ると、そこにはサラサラした青いロングヘアーをまとい優しそうな目をこちらに向ける。しかも、背は僕より少し低めでスタイル抜群!
「(か、かわいいっ!)」
脳に電流が流れているような気がするが一旦無視。ハンカチのことを伝える。
「あ、あの、えっと...」
「そのっ、」
あれれ?おかしいぞ?思うように声がでない!緊張して声が震える!!!
その時実感した。この僕は、“女の子と話したことがない”!
「どうしたの?その、道に迷ったの?」
彼女はその目をキョロキョロされ少し戸惑いながらも透き通るような美しい声で聞いてきた。
「(まずいどうしよう…)」
このままではヤバイやつだとおもわれると思い、必死でハンカチを握っていた左手を彼女の前に出した。
その速さ、時速500kmはくだらない。
「あ、ハンカチ拾ってくれたんだ!ありがと~!」
天使のような笑顔を向けてハンカチをとる。ハンカチに僕の手汗がついてたことはどうでもいい。
「……おぅ、」
おっと、変な声がでてしまった…。
彼女は少し早歩きで去って行く。
「はは、」
口角が勝手に上がっていた、仕方ない。
「(筋トレばかりでコミュニケーションが疎かになっていたとは...。慣れるしかないな。にしてもあそこは肩を叩くよりも「これ落としたよ」ぐらいでそそくさと退場するべきだつたのでは?それにしても情けないなー)」
とセルフ反省会をしながら彼女に追い付かないようにゆっくりめに歩いた。
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さて、目的地の1年Aクラスの前に到着。学園が広く結構時間がかかった。
そして深呼吸をしてさっきのような真似はしないと誓い、おもいっきり!やると壊れそうなので、すこしず~つ穏やか~に扉を開ける。
扉の向こうには、六人ほどの生徒が。グループができてたり二人で話してたり。
僕は気配を消しながら黒板に書かれた座席表をみて席に座る。真ん中の窓側の列の一番下。けっこういい。ちなみに席は黒板からみて縦三かける横四。
てな感じで授業がは始まるまでこれからお世話になる、背中を預ける椅子や机とにらめっこしながらまとうと思い机にふせていると、
「あのっ、さっきハンカチ拾ってくれたよね?」
ふと耳に聞いたことがあるこえが聞こえてきた。
「(ん?ハンカチ…?)」
………まさかっ!あり得るのか?いやっ!運命では、神がチャンスをくれてる…?
あぁ、そうだよ。さっきの女の子だッ!
さっきのような真似はしないと決め、自然な挨拶をすると決意した。
ここまで声をかけられてから5秒速経過。
「……あれっ寝てる?」
「コンニチハ、ヨロシクネ」
い、言えた!目標達成!僕はリベンジに成功した。いいぞ、コツはつかんだぞ。
「よろしくね!えっと、お名前聞いてもいいかな…?」
次の爆弾が投下された。備えろ、
「レ、カイン・レオーネでひゅっ!」
こういうのはフルネームの方がいいよね。たぶん。
「よろしくね、カイン君」
相手らアンサーが、僕はこの機を逃さぬようすかさず反撃に出る。
「きみの名前はなに、かな。ですか?」
「私はね~ロベリア・ニシェルだよ~。もしかしてカイン君、緊張してる?」
彼女のすべてを見透かすような瞳、あぁ、よきかな……
「ダイジョブだよ。ニ、ニシェルさん。」
「ロベリアでいいよ」
「すみません。」
「あ、ごめんね。好きな呼び方で呼んでね。」
「ロベリアッ、さん!」
この日僕は天使のように可愛い知り合いができた。
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