第13話 《町探索》
バタンニ王国を出発してから一週間近くが経った。
ちょくちょく魔物が出てきたので、その度に倒して鍛えていった。
「もうすぐヤンバス王国に着く、寄っていくぞ。」
「ヤンバス王国か..初めて行くな。」
入国審査を終え、ヤンバス王国にたどり着いた。
「私は食料などを中心に買ってくる。レオーネは町を見てきたらどうだ?」
「興味あります。」
「では、日が落ちるまでに馬車に帰ってこい。」
先生からお小遣いを少しもらい町を探検することに。
まずは中心街に行く事にした。
町は活気にあふれて、遠くに立派な城壁が見える。
「(やけに人が多いな。)」
腹が減ったので、食べ物を買うことにした。
王道りに並んでる売店に立ち寄ってみた。
「いらっしゃい」
「なんか食べ歩きに丁度いい名物の食べ物はありますか?」
「それならヤンバス名物豚串がおすすめだよ!」
「じゃあそれを一つ」
「タレと塩、どっちにする?」
タレか塩か、迷うな。
「じゃあ、両方買います。二本下さい。」
「まいど!」
以外に安かったので、二本買ってしまった。
丁度いいベンチがあったのでそこに座る。
早速食べてみる。まずはタレから...
「うまい!」
甘辛いタレにジューシーな豚肉があわさり、腹ぺこだった胃袋に染み渡る!
次に塩を食べてみる...
「っ!!」
タレと違い塩のしょっぱさが豚肉の旨味を引き立てる。豚肉の肉汁がより感じられ、絶品だ。
「にしても店舗数が多いな。」
移動式の店舗が王道りにずらりと並んでいて、見てて面白い。
あっという間に豚串がなくなってしまった。
「誰かそいつを捕まえて~!引ったくりよ~!」
一息ついてるときに、大声が聞こえた。
マントを被った人が高そうなバックを抱えてこちらに走ってくる。
「そこの僕、捕まえて~!」
引ったくられたであろう女性が、僕に向かって叫んだ。
その瞬間、回りの人の視線がが僕に向けられる。
すると、引ったくりがナイフを構えて突進してきた。
「(マジかよ...。)」
仕方なくベンチから立ち上がり、さっき食べ終わった豚串の串に硬化魔法を唱える。
「どけ!ガキィィー!」
引ったくりが僕に向かってナイフを突き刺す。
「(こいつ、結構早いな...)」
「だがっ!」
相手のナイフの先端に、こちらの串の先端をぶつける。
引ったくりの動きが止まった。
こちらから串を振り、硬直状態を解除する。
「クソッ!」
引ったくりが焦り、トドメを指しに来る。
「動きが単調だ。」
振られてきたナイフを弾き飛ばす。
『スゲー!』
野次馬が殺到し、盛り上がってた。
どや顔をしてやった。
「バックを床に置けー、逃げ出したら一生歩けなくするぞー」
「チッ!」
引ったくりはバックを投げ捨て、去っていった。
「あ!バックが!」
急いで地面に転がったバックを拾い、持ち主に返す。
「ありがとうございます..!ナイフを持ってるとは知らず、危険なことをさせてしまい申し訳ありません!」
「いえいえ」
「なんとお礼をしたらよいか...。」
人助けをして、いい気分になったので先生に豚串を食べさせたくなった。
「じゃあ、豚串を買って下さい。」
「え?豚串?」
「あ、すみません、調子乗りました。」
「いえいえ、豚串でよいのですか?」
「はい!」
「じゃあ、何本ですか?」
「タレと塩を3本ずつ下さい!」
「では、買ってきますね。」
しばらくすると、紙袋を持った女性が戻って来た。
「あの、お名前をうかがってもよろしいですか?」
「カイン・レオーネです。では、豚串ありがとうございました。」
「こちらこそ!」
僕は少しカッコつけながらその場を去っていった。
本当は片手で手を振りながら帰りたかったが、今は片腕使えないので、しょうがない。
町をある程度見学してから、豚串を大切に抱えて馬車に戻った。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
馬車に戻ると先生が荷物を積んでいた。
「手伝いましょうか?」
「大丈夫だ、これで最後だ。」
「町はどうだった?」
「面白かったですよ。はいこれ、小見上げです。」
豚串が入った袋を先生にあげる。
「ありがとう。これは豚串か、確か名物だったな。」
「美味しいですよ。」
「昔食べたことがあったな。」
「後で食べさせてもらうよ。楽しみが増えたぞ。」
「これからどうするんですか?」
「今夜は宿に泊まる。」
「おー」
生まれて初めて宿に泊まる。どんなところか楽しみだ。
馬車の点検などをしていたら、日が落ちてきた。
「よし、これで明日の準備が終了だ。」
「宿に向かうぞ。」
「どこの宿に泊まるんですか?」
「これから決める。」
しばらく町をさまよい、宿を見つけた。
「今晩泊まりたいんですが、二部屋空いていますか?」
「すみません...今の時期観光客が殺到して、部屋の空きがないんです。」
「そうですか、ありがとうございました。」
一件目は、ダメだった。
「そうか、今は王国誕生祭か。」
先生が呟いた。
「先生って敬語使えるんですね。」
「常識がないように見えたか?」
先生が睨んでくる
「そんなことありません」
そんなこんなで五件目の宿を見つけた。
今のところ全部満室。もう休みたい。
「これで空きがなかったらいつもどうり馬車で寝るぞ。」
先生が恐る恐る受付に尋ねる。
「すみません、二部屋空いていますか?」
そしてやってきた運命の時、僕は今晩ベットで寝られるのか!?
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