リストラサラリーマンがJKに混じって同人作家を始めたら
登校用原稿に集中したいので
早めにアップしました
これから暇があったら
活動報告も書いていこうと思います
主人公・中島おさむ、二十五才。
勤めていた会社はいわゆるブラック企業。毎日ボロ雑巾のようにこき使われ、ついにこの春にリストラされた。
再就職先のために求人情報誌を漁っていた時、歳の離れた従姉妹のオタク女子高生・樋口亜季、十六才がやってきて言いました。
「おさむちゃん、私と同人活動しようよ!」
「はあ?」
唐突にやってきて唐突な提案をされ、治は戸惑った。
「何で俺が? 今、就職活動でそれどころじゃないよ」
「いや、それだと都合が悪いんだけ……ど」
「んん? どういうことだ?」
「……実は、何年か前におさむちゃんがあたしの家に遊びに来たじゃん? その時おさむちゃんがノートを置き忘れていったでしょ?」
「え?」
たった今思い出した。おさむが高校生の頃にノートに綴った親戚の家に置き忘れた中二全開のファンタジー小説のことを。
なんと亜季はそれを学校の漫画研究部の仲間達とコピー本にして勝手にコミケで販売していたのだ。
作品が有名商業漫画家が絶賛したことで噂が瞬く間に広がりコピー本は完売。それにより予想以上に儲かってしまった。本来なら全ておさむの儲けなので、亜季はいたたまれなくなってしまったのだ。
さらに続編を望むファン達の声が殺到したというのだ。
「何してくれてんだよ!」
自分の黒歴史を勝手に暴露した亜季におさむは説教をした。
初めのうちは断わっていたおさむだったが、興味本位でエゴサーチをしてみたところ、そこで発見したファン達の反響を目にして心を動かされる。
就職が決まるまでの間、駆け出しの同人小説家の道を歩き出す。
なかなか再就職先が決まらないことで、両親からは心配の目で見られるおさむだったが、皮肉にも小説を書くための時間に当てることが出来た。
そして初めてのコミケ出店でたくさんのネットで感想をくれた人から「続編待ってました」「がんばってください」……と、熱い声援を受ける。
サラリーマンだった頃からずっと渇望していた、誰かに必要とされることにおさむは小さな幸せを見出すのだった。
同人作家としての知名度が日に日に上がっていく。
そんなある日、とある出版社から一人の編集者が訪ねてくるのだが……。