幽体離脱を通じて外界の惑星を旅行した人間の生存話
第二十六話 ジェティの故郷に行く
私は、地球室を二度訪問することとして博物館の見学を終えた。 私は地球村の博物館や美術館を観覧する際にも大雑把見ながら通り過ぎた。 芸術と考古学に対する識見が不足したためだ。 そんな習慣が残って地球室さえもろくに観察しなかった。 そこに保管された資料が私に見慣れた人の世の姿を見せてくれという点もその理由だった。 惑星人が人間をどう評価して人間の世界をどのような視覚で眺めるのか悟ることで十分だと思った。
私がもし天文学者だったとすれば、他の恒星系の資料を展示した博物館もみたかったのだ。 しかし、私は生命体が存在しない天体にはあまり関心がない。 ほとんどの星は太陽と似ており、惑星は太陽系の岩石惑星やガス惑星に似たものだ。 さらに、ジェティの休暇期間は限定されている。 博物館で送る時間が長くなるほど、外の世界を観察する時間が短縮される。 私は一日も早く惑星人が、どう生きているのか、ジェティがどんな環境で成長したのか見たい。
ジェティは故郷訪問に先立ち、私を近くの公園に案内した。 120センチのグレーが160センチの惑星人と同行したので、目撃者たちは惑星のある女性が召し使いを連れて散歩に出たものと考えるだろう。 私としては恥ずかしい気がしたが、惑星の自然を鑑賞することも意味あることだと考えた。 空はとてもよく晴れ、空気を飲んたら甘い味が感じられた。 ジェティも私のように体に密着する薄い機能性服を着た。 着替えなくても自然に清潔が維持されて天候の変化によって、保温や通風が自動的に調節されるようだ。
惑星の太陽も目がくらむ程明るい。 メリオン星は太陽より年老いた星だというが、まだ赤色矮星段階に入る前のことだ。 星の大きさは、地球から見る太陽の大きさと似ていた。 太陽が頭上からやや離れている。 今は正午を少し過ぎた時間であるようだ。
「私たちは惑星のどの地点に位置しており、現在の時間は何時ごろですか?」"
「宇宙探査本部地球局は北半球の真ん中に位置する。 今時間は地球の午後3時ごろだ。 日が暮れると周辺の景観が本当に美しいことだ。」
「夜になると真っ暗になりませんか?」
「地球では満月が昇る時だけ明るくなるが、惑星の夜はいつも暗くない。 星が大変明るいから。」
「メリオン恒星系の他の惑星もよく見えますか?」
「そうだ。 メリオン恒星系の惑星は目からも識別できる。 小型望遠鏡でも惑星の輪郭を詳しく見ることができる。」
惑星の地表面は地球より赤みを帯びた。 鉄成分が多いようだ。 それで貴金属の埋蔵量が豊富か? 公園には身長が高くない低木がいっぱいて木がない所には芝が生い茂っている。 森の区画がよく整理されていて散歩するのに良い。 散歩に出た惑星の子はとてもかわいい。 子供たちと大人たちが皆、バービー人形のようにスリムな体型に目鼻立ちがはっきりしている。 東洋人よりも、西洋人に似たが、体格は小柄できゃしゃだ。 青春男女の姿も見えますがデートをするのか?
「若い恋人たちは愛をどのように表現しますか?」
「趣味生活を共にするカップルもいて低重力室を訪れ、スキンシップを分ける恋人も多い。」
「ジェティも恋人と低重力室によく行きますか?」
「過去にはそうだったが、今は宇宙探査本部の仕事を愛している。 さまざまな天体たちの姿が私の心を奪った。」
「低重力室に行くと激しい愛の行為も可能ですか?」
「体が軽くなったら、ある動作も可能だろう。」
「惑星人はどのような配偶者を選好しますか?」
「惑星人はいずれも豊かさと長寿を受けられることから、性格と趣味が合う相手を探す。 自分が好きなことを共にできる配偶者を最高とする。」
「結婚をしない生きるカップルもありますか?」
「多い。 お互いに付き合いながら大丈夫だと思ったら結婚するが、一生の恋人として生きるカップルも多い。」
「公園を訪れたあのカップルたちは結婚した恋人たちでしょうか?」
「まだ子どもですから、ただの友達だろう。」
人の世では性格に劣らず、家柄や経済力を重視する。 家族単位で生活して家長が生計の責任を負うためだ。 最近、女性の社会活動が増えたが、依然として男はお金を稼ぎ、家族を扶養して女性は子どもを養育する役割を担当する。 子供を立派に教育させて社会に送る場合、夫の職業と背景が重要である。 しかし、経済力に集中してみると性格が合わない相手を会うことができ、不倫と離婚で終わるやすい。 性格を重視する惑星人は家庭破綻なく、配偶者と一生暮らしそうだ。
「人間は、子供の出産をとても大切にします。 惑星人も自分の遺伝子を受け継いだ子孫が生まれるを願うでしょう?」
「もちろんだ。 惑星インド自分に似た子供を望んでいる。」
「子を養育するのが大変じゃないですか?」
「共同体が養育の責任を負うから親は全く大変ではない。」
「共同体で養育を受け持つと、親と子の間の関係が疎遠にならないですか?」
「そんなこともいるが、子供たちの未来ははるかに安全だ。 子どもたちは、親の大事な子であると同時に共同体の未来を担当する大切な資産だ。」
惑星人共同体は適者生存が支配する人間の世界と違う。 地球村の雄は雌を獲得するために命をかけて戦う。 力の強いやつが雌を独占して自分の種をまく。 人間世界でも能力のある男がきれいで賢い女を占めて自分の遺伝子を受け継いだ子孫を残す。
「惑星では、経済的理由に結婚をあきらめないですね。」
「すべての成人男女に就職が保障され、所得水準は平準化されている。 共同体は社会的弱者たちの面倒を見る。 だから経済的能力は結婚の条件も、障害もなれない。」
「共同体で実に多くの仕事をしますね。」
「私の故郷の村共同体を訪問したらどんな事をするのかを知ることだ。」
「人の世には配偶者を紹介してくれる仲人があります。 惑星では、どうやって恋人に会いますか?」
「学校や職場の友達が恋人になれて誰かの紹介で出会ったりもする。 出会いを斡旋する機関はないが、ネットワークを通じて交流し、ペアとなる場合も多い。 惑星人は長生きして結婚生活が負担なくために一生にわたり何度もパートナーが変わる。」
「ネットワークを通じて交流するんですって? 惑星人もパソコンを使用してインターネットで疎通しますか?」
「人の世のインターネットと同様の機能をしているネットワークが構築されている。」
「ネットワークをどのような用途に活用しますか?」
「ネットワークに接続して公的、私的業務を処理する。 ネットワークは他の惑星人と疎通する手段であると同時に知識と情報を得て健康を管理する道具である。 また、政治的権利を行使したり、義務を履行したり、経済活動を遂行する。」
「どうすれば、ネットワークを利用できますか?」
「個人ごとにハンドルネームカードが付与される。 それが身分証、ネットワーク・アイディ、位置表示器の役割を兼ねている。 人間世界のコンピューターと似たようなネットワーク機器が要素ごとに配置されているので惑星人はいつでもどこでも接続が可能である。 ハンドルネームカードを連結してメッセージを送ったり、多様な業務を見ることができ、種々の取引をすることもできる。」
「ハンドルネームカードをなくしたら何もできません。」
「体の中に取り付けられたセンサーをハンドルネームカードとして活用することもある。 そのセンサーは基本的に健康管理のためにすべての惑星人のからだに付着されている。」
メリオン惑星には、医療施設と安全装置がよく整っているのだ。 個人は、センサーを通じて、いつ、どこでも体のコンディションをチェックし、適切な処置を受けているようだ。 センサーは便利かつ有用な道具が、地球のCCTVのように私生活を監視する手段として活用されるかも知れない。
「センサーが監視者の役割を果たすのに不便じゃないですか?」
「不便さを感じない。 そして状況によってセンサーの稼動を中断させることができる。」
「低重力室に入る恋人たちのセンサーはすべて不通ですね。」
「よく知ってね。」
人の世では、パソコンや携帯電話、インターネット機能が向上して娯楽の手段が多様化された。 その結果'一人だけの生活'を楽しむ独居人が増えた。 恋人との愛の遊びの代わりに一人で楽しめる遊びが多くなったからだ。 異性関係には甘さだけでなく、疲れとストレスが伴う。 しかし、エンターテインメント機械はそんな短所がないので疲れた配偶者を代替できる道具である。 惑星にも独居人が多いかもしれない。 彼らはどのように生活しようかな?
「惑星で離婚や家庭破綻が多く発生しますか?」
「離婚は珍しくないが、家庭破綻はあまりない。」
「夫婦が別れると家庭が崩壊して当事者や子供たちが心に傷を受けないですか?」
「死に至るまで添い遂げるの夫婦が多い。 しかし、性格が合わなかったり、新しい恋人が現れて別れたカップルも少なくない。 惑星人は結婚状態を維持するのが面倒だと判断すれば未練なく別れて独りで暮らしたり、他の相手を探す。 惑星人は寿命が長いため、お互いに嫌気が出やすい。 子供たちは共同体が養育して構成員全員を親のように思うからあまり衝撃を受けない。」
「ジェティは恋人とどうして別れましたか?」
「学校で会った友達と付き合ったものの、宇宙探査本部に就職した後別れた。 今は、太陽系と人間の世界を観察する楽しみで生きている。」
「あなたのように独身で過ごしながら仕事と趣味生活に没頭する惑星人が多いですか。」
「多い。 元の独身者も多く、配偶者と別れた独身者も多い。 独身者たちはいい相手に会ったら、いつでも新しい家庭を実現することができる。」
惑星の人口は長い間50億人水準で維持されるとした。 惑星人が家庭を持って平均2人の子どもを産めば、人口が増えたり、減らないだろう。 独身者らが多ければ、三人以上の子女をもうけた家庭も多くなければならない。 子どもの養育を共同体が担当するなら、新たに生まれた赤ちゃんは幼い頃から親と離れて暮らすという意味か?
「ジェティは成年になるまであなたの家族と一緒に生活しましたか。」
「私は幼い時には共同体乳児院で生活し、青少年期には寄宿学校で生活した。 したがって、家族と離れて過ごした時間が多い。 私の弟も同じだ。 ほとんどの惑星の子供たちがそのような成長過程を経ている。」
「直系家族とひんぱんに会えなくて、自然に彼らとは遠ざかってしまうようです。」
「家族たちは血を分けた存在だ。 離れて過ごしているが、決して疎遠にもなれない。 乳児院で生活する時も親たちがよく訪れた。 親が乳児院や共同体教育機関で働きながら子供の面倒を見る場合も多い。」
人間社会は血縁中心だが、惑星人社会は共同体中心である。 人類の共同体は血縁中心の氏族社会から部族社会に発展した。 そして組織が大きくなったため、国家に拡大された。 しかし、相変わらず子供の養育や生計維持は核家族中心に行われる。 それだけ家族が重要である。 社会では血縁や地縁、学縁などに連結された人たちと密接な関係を維持する。 そのような縁に適切に関わらなければ成功することは難しい。
一方、惑星では、地域の共同体が新世代の養育と教育はもとより、構成員たちの人生を引き受ける。 地球村の共同体よりその役割がはるかに大きく、多様だ。 惑星人は成長過程で一族と血縁より共同体に依存するので家族関係が人間に比べて疎遠であろう。 人間世界でも次第にそのような兆しが現れている。 子供たちの扶養義務は依然として親にあるが、高齢者扶養義務は次第に共同体が引き受け始めた。 孝思想が萎縮されて親族より近くの他人や同好会会員、職場の同僚たちとの関係がもっと近くなった。
「惑星で家族と共同体は何を意味しますか?」
「家族は血と筋肉のような存在であり、共同体はインキュベーターと言える。」
「人の世では家族の役割が絶対的です。 これに対して共同体の役割は大きくない方です。」
「惑星では、地域共同体が重要だ。 地域共同体は、国家共同体の下部組織である。」
惑星のいくつかの事情について話してる間にいつのまにか日が暮れた。 それでもあまり暗くない。 空には無数の星がぎっしりとなっているが、地球の奥地村で見た夜空よりはるかに明るい。 ここに街灯の明かりが加わったら、もう公園の夜景が幻想的だ。 惑星人は夜にも道に迷ったり、泥沼に陥らないようだ。 満月が出ると今よりはるかに明るいようだ。 地球から見た月の姿のように惑星の月も暗くて明るい部分が鮮明だ。 どこかに宇宙探査基地と資源採取基地が設置されているはずだが目には見えない。
夜が深まるほど、もっと多くの惑星人が公園に現れた。 気温が下がったが、惑星人の服装は変わらなかった。 ジェティと私も昼に着た衣服をそのまま着ているが、寒さを感じられない。 薄い機能性衣服が自ら気温の変化を感知して 体温を一定に維持させてくれているようだ。 しかし、同じ衣服であることにも色相が変わった。 色が自然に変われば、服を着替えないも退屈することはないだろう。
惑星の夜空が明るいのは銀河の星と近いためであり風景が美しいのは惑星人が造園に心血を傾けた結果なのだ。 公園にともった灯を眺めていると、急に故郷で正月に、畔に火を放った記憶が浮上した。 都市の夜景もここのように幻想的なのだろうか?
人間は誰も見られない暗い夜に謀略を企んで悪事を犯している。 ここでは夜にも月や星たちが目を見開いて監視するからそのような陰謀を飾る難しいだろう。 夜にもそれほど暗くない惑星の自然環境が透明な世界を作り、惑星人を正直に、純朴に作ったかもしれない。 若者たちは明るい星を見ながら幼い頃から宇宙に進出する夢を育てることだ。 惑星人がかなり前から宇宙探査を始めた背景も惑星の自然環境と無縁ではないだろう。 私は雪や雨が降る日の夜景はどうだろうかと想像しながら、宿舎に向かった。
次の日私はジェティの故郷に向かった。 彼女の両親は宇宙探査本部から8千キロメートルばかり離れた小さな都市に住んでいる。 私はジェティの故郷に数日間滞在しながら彼女の家族に会って地域共同体がすることを観察する予定だ。 共同体には惑星人の便宜を世話をグレーがあるので、彼らと一緒に寝泊りしたらなる。 私は出発する前にミューズ18から旅行中の行動要領と共同体での生活方法等について説明を聞いた。
地球では、短い距離は乗用車と汽車に移動して遠い距離は、飛行機で移動するが、惑星は正反対に、短い距離は地上走行および空中浮揚が可能なエアカーで移動して遠距離の場合は地下数百メートルに建設された高速鉄道網を利用する。 真空空間を磁石の力で走る電車は重力の抵抗を受けずに自然災害からも安全であろう。 幹線高速鉄道は時速7千キロで走ることができ、その日のうちにどこでも到達できる。 しかし、くもの巣のように複雑に連結された幹線と支線を通じて多くの路線の列車が運行されているので平均時速は4千キロメートル程度という。
私はジェティとともに、宇宙探査本部駅に到着した。 駅の規模は相対的に小さいが、メリオン惑星の主要都市と連結される拠点駅だ。 国家連合直属機関である宇宙探査本部が位置したところであるためだ。 居住人口は少ないが、他の国際機関や40ヵ国の首都と直接連結される。
私たちはプラットフォームに連結された通路を通り、乗車手続きを済ませて一瞬の遅れもなく40人が搭乗する車に乗った。 ホワイトとグレーで定員を満たした車両はまるで宇宙船のように速く真空の中を走った。 速度が早いながらも、騒音と振動はあまりない。 私たちは二時間ぶりに8千キロ離れた目的地に到着した。 すぐ'スメリオン1301駅'だ。
メリオンの惑星には、北半球に25個、南半球に15個など、計40カ国が存在するが、国家名称は単純だ。 北半球の国々はスメリオン01国で25国と呼ばれて南半球の国々はディメリオン01国で15国という名称が付けられている。 これは、国家連合が付与した公式名称だが、各国は設立の神話と地理的特性などに起因した固有の名称があるという。 国家連合では行政の便宜を図るために硬い名称を使っているが、惑星人は伝統的な受け継がれてきた別称を好む。 国家名称に入った数字は国家連合に加盟した手順を意味する。
ジェティの祖国は'スメリオン13国'だ。 駅の名前に'01'が付いたのは行政首都または最大都市を示す。 国家ごとに首都の駅名称を'01'に決めて都市の大きさによって、順番に番号が続くが、最大60ヵ所の拠点駅が存在する。 ジェティの家族は首都から離れた共同体に住んでいるので、私たちは'スメリオン1301駅'で下車した後、エアカーに乗り換えて、20分ごろかかってジェティの家に到着した。 ジェティは簡単な抱擁として家族たちと挨拶を交わした私を紹介した。 彼女の父親が私を嬉しく迎えてくれた。
「あなたを歓迎します。 私はジェティの父で、名前はダンジョンバーク・ケマルです。 この女性はジェティのお母さん、この子はジェティの弟のダンジョンバーク・ジェロルです。 あなたの名前は何ですか?」
「私は人間世界で李大根または大根と呼ばれました。」
「私たちはジェティのおかげに地球と人間についてよく知っています。 ジェティはあなたの本来の姿についても説明したことがあります。 あなたがホワイトの姿で変わったらもっと良かったのに、残念ですね。」
「父、グレーたちもメリオン惑星の構成員です。 大根は美しい人間だったけど、現在の外見について不平を言わないです。 彼は人間の体でこの惑星に来られないという事実も知っています。」
「私は、地球に帰還することができるなら、外貌がどうであれ気を使わないことにしました。」
「そうですね。 必ず人間世界に戻ることを祈ります。」
「この家にはジェティの親だけが住んでいますか?」
「そうです。 でもジェティとジェロルが頻繁に訪問するから寂しくないです。」
「ジェロルはどんな仕事をしますか?」
「宇宙船を製作する機関に勤務しています。 ジェロルもジェティのように幼い頃から宇宙と外惑星探査に関心が多かったです。」
「この家はいつ建てられましたか。」
「500年前に建てられました。 これまで何度もリモデリングをしました。」
「にもかかわらず、新しい家のように見えますね。 まるで洞窟の中にいるように静かでこじんまりとします。」
「建物の外観と大きさは調節が可能です。 活性材料を使用したため、いつも新居のように見えます。 惑星の住宅はいくらでも寿命を延長したり、新しい機能を追加することができます。」
地球ではウェアラブル機器の発展でサイボーグ世の中がそう遠くない。 補聴器や心臓搏動調節器を着用した人が多いから、すでにサイボーグの世界に入ることしたと見ることもできる。 今後、人工知能と性能の良い人工臓器などが個人に移植されれば、人間の知能と肉体的能力ははるかに強力になるだろうしこれから生まれた新世代の生産性は想像できないぐらいに高くなるものだ。 惑星ではすでにかなり前にサイボーグ世の中が到来したのだ。
意外にもメリオン惑星では、建物までサイボーグになった。 惑星人の機能性衣服のように建物の外観も随時変わる。 そして建物に生命を吹き入れて若干の操作によって機能、大きさと構造を変更することができて自ら有害物質や外部環境に反応するよう設計された。 建物の内部や家具はシンプルた。 その機能と形態を自由に変えることができるなら、建物が複雑しなければならない理由がない。 建物だけでなく、家具まで人工知能が加味された多機能サイバネティックスを適用した。
ジェティの家族らはありがたいことに私を地球人として待遇した。 明日から平凡な惑星人との出会いが準備されているというのだから、惑星人の日常生活を近くで観察できるだろう。 私はジェティの細密な配慮についてありがたく思う。 私はジェティ家族との出会いを後にして公民館に向かった。 そこには共同体の業務を遂行するグレーの宿舎がある。




