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幽体離脱を通じて外界の惑星を旅行した人間の生存話


 第十八話 母惑星に向かう


 太陽系基地でどのくらい待機したのだろうか。 ついに母惑星に向かって出発するという信号がきた。 いよいよワームホールが開かれて宇宙船が出発できるようになったようだ。 母惑星に向う旅は太陽系の中で移動することよりもっと危険だろうだ。 母惑星を往復する宇宙船は地球を往復する空飛ぶ円盤より一層強固にして安全に設計されたが、超光速で飛行する過程で予想できなかった事故が発生する恐れがある。 ワームホールという通路が何の障害のない真空の空間か、そしてへの進入と退出がどう行われるか気になる。


 私はSR-5と離れるのが寂しかったが、後に再び会うことを約束した。 彼も私との別れることが残念かな? 彼の表情には何の変化がない。 私はグレーに変身した後、鑑定をまともに表現することができなかった。 おそらく他のグレーも同じだろう。 グレーは胎生的に喜怒哀楽の感情を感じないのか、でなければ、感情を外部に表現しにくいのか? 私はSR-5に地球帰還中にまた会いたいという別れの挨拶を伝え、彼も私に安全な旅行を祈ると話したが、無味乾燥に意思を交換しただけだ。


 人の世では旅客機に登るたびに、複雑な手続きが必要だが、グレーらはとても簡単な手続きで、搭乗手続きが終わった。 そしてとても軽かった体で宇宙船に搭乗した。 旅客機の中でも、平時のように食べて排泄して動かさなければならない人間と違って、グレーは動かず、数ヵ月間、または数年間旅行できる身体構造を持ったようだ。


 宇宙船に何人のグレーが搭乗した。 宇宙船を通じて太陽系を探査して獲得した情報も配信されるかも知れない。 光よりも速く移動して電波より迅速に情報を伝達する宇宙船の価値は空飛ぶ円盤とは比較できないほど大きい。 母惑星では、貴重な人材と情報資産を運搬する宇宙船が安全に運行できるように、精巧に設計したのだ。


 宇宙船に搭乗した乗務員と乗客は人間の魂を持ったグレーが同乗したことを知っているかな? これらの中に、人間の魂を持ったグレーがまたあるか? 彼らと疎通することができれば、詳しく聞いてみたい。


 乗客たちに宇宙服が提供された。 そこには食べ物を供給するホース、排泄装置がついている。 地球を離れる時は太陽系基地の統制によって飛行物体が移動したために乗務員の役割が大きくなかった。 いずれも普段の服装で仮死状態から旅行した。 母惑星を往復する宇宙船はどうかな? 遠く離れた母惑星で宇宙船を遠隔コントロールできるだろうか? それが不可能であれば乗務員の役割がさらに重要だ。


 乗務員が私を席に案内して宇宙服着るのを助けた。 グレーたちは肌の表面にもう一つの肌を重ねたように薄い服を一つだけを纏っている。 まるで裸のように見えることができるが、それにもかかわらず寒さと暑さ、高い湿度などによく耐えて体温を調整することができる。 機能性の服として見ることができ、人工の肌を付け加えたものとして見ることもできる。 ここに宇宙服をはめて着たが、それも厚かったり、重くない。


 宇宙船の室内まで私を案内したSR-5が外に出かけるなり、ドアが閉まった。 もうまた違う世界に向けた旅程が始まる瞬間だ。 室内照明が変わった後、宇宙船はゆっくりと動き始めた。 短い瞬間に急加速がなされたにも速度感と衝撃を感じなかった。 体は安全ベルトに縛られているが、頭と手足が自由で座席自体が直角または180度に調節することができる。 窮屈に思わないから、安全ベルトを脱ぎ捨てたいという気がしない。


 搭乗客の部屋着は移動中に衝撃を緩和して、万一発生するかも知らない危機状況に備えるための非常装置が内蔵されているはずだが思ったより簡単だ。 宇宙服に連結された安全帽は頭を保護して多様な機能を遂行するのにもとても簡単且つ軽い。 安全帽を着用することで、乗務員との疎通が円滑かつ長期飛行の徒然をなぐさめることができる。


 映像番組一つを選択した後、目を閉じた。 宇宙の姿がパノラマのように展開する。 モニターがないのに、どのようにそのような場面が見えるかな。 安全帽に設置された装置が頭脳を刺激することで、外部からの映像イメージが見えてくるようだ。 星と銀河が見えて、不慣れな天体が相次いで登場する。 私は宇宙船の装置が馴染めないが、他のグレーらは非常に慣れているのだ。 彼らはどのように時間を送るのか気になる。


 乗務員は船長と2人の船員で構成され、船長が宇宙船操縦および運行全般を責任を負うのだ。 乗務員の一人は宇宙船の装備の管理と安全運行を担当し、もう一人は、搭乗客を助ける。 船長がしばしば宇宙船の現在状態と飛行ルート、これへの旅路について説明する。 船長が移動状況を詳しく説明しても搭乗客らは外の状況をよく分からないだろう。


 乗客たちは眠くなったらいつでも眠ることができるが、乗務員たちはいつも目を開けているべきか? 宇宙船も真空の領域では自動運行システムによって操縦されるのだ。 しかし、ワームホールに進入したり、脱出する区間、または宇宙ほこりや隕石などの障害物が多い区間では乗務員の判断と手動操縦が必要だろう。


 たまに椅子のひじかけでふたが開かれて食品と飲料が供給されるが、数量は非常に少ない。 移動中は最小限の栄養だけを摂取するという意味だ。 宇宙船の中では非常に制限された活動をしているから、少ないエネルギーで十分だ。 多分リュックサック一つに入る食料程度でも数十年を持ちこたえそうだ。 人間は時と場所を問わず、美味しい食べ物を貪るために消化不良、栄養の過剰摂取によって苦労する。 溢れるエネルギーを調節することができなくて事故を起こす人も多い。 必ず必要なだけに、栄養を摂取するグレーの食習慣が望ましい。


 時間がどれくらいたつのかナ? 仮死状態を維持していた私は若干の揺れを感じた。 真空状態の平穏な空間を越えてワームホールに進入したのだろうか。 ある瞬間、室内照明が消えて装備が作動を止めるなど、宇宙船が動揺したが、すぐに平穏を取り戻した。 今は何もない真空の中を無限の速度で疾走するようだ。 私は放心状態で眠り続けている。 乗務員との疎通もない。 同乗したグレーもみんな寝ているか周囲がとても静かだ。


 私が眠りから覚めた時、宇宙船は平穏な状態を維持した。 室内が明るくなっており、すべての装備が十分に作動するようだ。 いよいよワームホールを脱したのだろうか? 時間がどれほど経てば目的地に届くかな? 宇宙人の母惑星はどんな姿何だろう? 大きさと環境が地球と似ているかな。宇宙人も人間と似た方式で生活するか? 多くの考えで頭が混乱する時船長の声が聞こえた。


「映像を注目してください。 私たちは少し前に危険な空間から無事に脱出しました。 長くは続かず、わが恒星系に進入する予定です。 全面12時方向に輝くわが恒星が見えるはずです。 その後の方に母惑星が隠れています。 これからわが恒星に向かって直進する予定であり、半年ぐらい経てば、 私たちの母惑星が、星の前面に移動しているはずです。 その頃はこの宇宙船は、基地に到着します。」


 難しい関門を無事に通過したようだ。 ワームホールを通過する時には、超光速で移動したはずで、現在はそれよりはるかに遅かった空飛ぶ円盤と似たような速度で飛行するかもしれない。 そしてブラックホールとワームホールなど特殊な空間から遠ざかったなら、アインシュタインの相対性理論が作用するだろう。 映像に映った外の世界は真っ暗な夜だが地球の夜空よりははるかに多い星が明るく輝いている。 それはこれらの恒星系が銀河の中心にもっと近いという証拠だろう。


 我々の銀河は横から見ると、真ん中がふっくらと膨らんだ帯の形だが、上から見ると五つの大きな腕を持った螺旋形の円盤形態になっている。 太陽系は我々の銀河の辺境、 オリオン座腕に属するが、オリオン座腕のすぐそばにいる射手座腕では銀河の中心がもっとよく見えるという。 私たちの目的地である母惑星がまさに射手座腕に属する惑星だろうか。


 また、退屈な時間が流れる。 私は眠ったり、破りを繰り返した。 目的地に近づくにつれ、私は宇宙船の外の状況に視線を集中した。 映像を見ていれば、我々が恒星系に徐々に吸収されるような感じを受ける。 時間が経つほど星が少しずつ大きくなって周辺の空間が次第に明るくなる。 宇宙人の母惑星も小さいが、肉眼で見え始めた。 船長は、母惑星が今2時方向に見えるが、6時方向に移動しているとき惑星に到着するだろうと話した。


 僕は星と惑星が次第に大きくなってくる姿を見ながら時間の流れを実感する。 しかし、宇宙船の中では昼と夜が区分されず、季節変化を感じられない。 時間の測定が不可能だ。 これらの母惑星は公転周期がどの程度なのか気になる。 これらの1年は地球の1年と異なるだろう。 今後、太陽系外惑星に到着した後、どれほど経過してはじめて、地球に帰還することができるかな?


 私は体がグレーのエイリアンに変わったのを目撃した瞬間、悔恨と恐怖が大きかったが、今は果敢に未来と立ち向かう準備ができている。 私は魂が移植されたのを直接経験しながら、霊魂不滅を確信するようになった。 楽観的な人は未来を暗くに思っていない。 私は今グレー宇宙人の仮面をかぶっているが、生きて最善を尽くして、どこでも意味のある足跡を残すことになるだろう。 そして太陽系外惑星で耐え難い状況に直面したら、喜んで死を選んで、霊魂再生を期待するだろう。 このように生命に対する執着を下ろすので心が楽だ。


 宇宙人が私を拉致したのは理由があるはずだ。 また私を連れてくるが、多くの費用がかかったものだ。 私を生体実験対象にしようとしたとすれば、地球の暗いところや太陽系基地でも可能だった。 私を自分たちの母惑星に連れて行ったのは特別な使い道があるためだろう。 宇宙人は私を活用した後、地球に帰還させることまで念頭に置いているのだろうか。それが事実なら、私は全ての力量を発揮して協力しなければならない。 そしてこれらの母惑星についても熱心に学習しなければならない。


 コーヒー豆の事業が本格化され、事業家の道に入った瞬間、私はグレー宇宙人に霊魂が拉致される事故に遭った。 私の未来がどのように展開されるかは想像できない。 もしかしたら私を心から敬愛したお爺さんが広い宇宙を舞台に大きな夢を成すように孫の運命を操縦するかもしれない。 ないと、多くの人たちの中でなぜ私が選択されて知らない惑星に連行されているのかを説明する方法がない。 時間を過去に戻すことができないなら、新しい環境に早く適応するのが賢明である。


 宇宙船がついに最終目的地に到達したようだ。 しかし、私は映像で最後に目撃した天体の姿に失望した。 素敵な地球型惑星、つまり美しい山と海、緑の森と都市が現れてくるものと期待したが、月のように荒涼としたところに到着したためだ。 宇宙人は母惑星の地下空間で居住しているかな? 宇宙人は、このように荒涼とした環境が嫌で地球を欲しがるのだろうか。 生存環境がとても悪くて宇宙人の容貌が醜いのだろうか。 私はがっかりしたが、同乗したグレーらはわくわくする姿がはっきりしている。


 ついに宇宙船のエンジンが消えた。 私は宇宙船から降りてどの部屋に案内された。 宇宙人は荒涼とした天体に太陽系基地のような巨大な構造物を作っておいた。 宇宙基地に到着した後、初めて会った要員らもすべてグレーだ。 私は外が見えない小さな部屋で暮らしたが、グレー宇宙人が私を観察しながら食べ物を持ってきた。 依然としてクッキーのような食べ物やミネラル飲料だが、特別な味を感じられない。


 グレー宇宙人たちはいつもこんなに簡単な料理だけを食べるようだ。 彼らは食道楽を知らないのが明らかだ。 食べる量が少なければ排泄する量も少ないものだ。 人間の世界と全く対照的だ。 一方では食べ物がなくて餓死、もう一方としては、消化させることはできないほどたくさん食べて飲むために五臓六腑が腐っていく人が多いところが人間の世だ。 グレー宇宙人たちは地球人と違って、消火器や循環器疾患で苦痛を受けないだろう。


 人間の体を創造した創造主の能力は本当に神秘的だ。 しかし、消化器官を設計するときはきっと居眠りしたり、怒ったようだ。 人間に過度な食道楽を付与していないなら、飢え死にする人が減って食べ物のために血破れるようにケンカすることもなかったはずだ。 人間の排泄物が彼のように悪臭がしてリサイクルしにくいのも創造主のひどい意地悪が作用したものとみられる。


 創造主は人間が神の境地に接近することを防ぐために人間を不完全で、汚ない被造物で作ったようだ。 絶えず歓楽に陥り、自己虐待を繰り返して恐怖や苦痛の中に住みながら自分に意志するようにしたのが、まさに神の人間創造精神だったのか? 地球人たちは現在、創造主のそのような精神に最も充実した人生を生きている。 これと対照的にグレー宇宙人たちは少なく食べて長く生きながら互い喧嘩せないだろう。 私は人間とグレー宇宙人の人生を両方とも経験しているが、まだどっちがもっと幸せなのか判断し難い。


 宇宙探査機地に滞在していたあたしにまた再び移動するという通達が来た。 今回は惑星へと移動するという伝言だった。 やはりそうだ、このような荒涼たる土地で高度の文明が誕生したはずがない。 私の最終目的地は美しい地球型惑星であり、ここはその惑星に属した衛星(Exomoon)であることが明らかだ。 この衛星も地球の周囲を回る月のように大気がないために宇宙船を発射するに適合することだ。


 ところで宇宙船の中で観測された惑星はこの天体がないと言っているのか? 船長は惑星の位置を教えてくれたが、宇宙探査本部が建設された天体については言及がなかった。 この天体に近づいた時、目撃したのは明らかに荒涼とした不毛の地だった。


「この天体は宇宙船で観測された惑星ではないですね。」


「ここは母惑星よりもはるかに小さな天体であるため、宇宙船から見えなかったのです。」


「ここから母惑星まで近いですか。」


「はい、近いです。 この天体は母惑星を公転する衛星として宇宙探査基地と資源開発基地が造成されています。」


「衛星が一つだけですか。」


「大きな衛星は一つだが、とても小さな衛星がいくつかあります。 あまり役に立たない天体たちだが。」


「母惑星はどんな姿ですか?」


「地球と似たような特性を持っています。 惑星人と多くの生命体たちが生きていくのに適した惑星です。」


「惑星に到着するには時間がどのくらいかかりますか?」


「今日の夕方に惑星往復船に乗ったら、明日夕方に到着します。」


 惑星シャトルの速度は地球の飛行機より早いが、宇宙船よりは緩いだろう。 惑星宇宙往復船の正確な速度と移動経路を知らされていないのに惑星までの距離を測定できない。 地球から月までの距離分だけ離れているかもしれないし、より近いかもしれない。


 この衛星は惑星より質量と重力が小さくて空気がないため、宇宙探査基地を建設するのに有利だろう。 先進国が月に宇宙基地を建設しようという理由もまさにそれだ。 すなわち地球より月から宇宙を観測することが効果的で宇宙船の打ち上げ費用も安いからだ。


 私は一日も早く母惑星に到着して惑星人が住んでいる姿が見たい。 今までジプシーのように宇宙空間を転々としたが、一日だけ過ぎれば最終目的地に到着する。私は期待に胸を膨らませて惑星シャトルに乗ったが、また再び大きく驚いた。 本当の異星人を目撃したからだ。 彼らは小さくて醜いグレーではなく、背が高くて目鼻立ちがはっきりした美しい人間型宇宙人だった。 グレー宇宙人との人間型宇宙人はどんな関係だろうか。 どのように外見が全く違う二種類の宇宙人が共存できるか?


 人間型宇宙人は室内で宇宙服ではなく、普段着を着用している。 彼らもグレーエイリアンのような薄い機能性服を着ているのでその輪郭がはっきりと現われた。 人間が厚い表服といくつもの種類の下着を着用することで、身体の輪郭を隠すのとは対照的だ。 これらの身体も人間のように頭、胴体、手足など三つの部分で構成されており、顔が細長く、体つきはスリムでありバランスがよく取れている。 鍵は、東洋人と西洋人の中間程度であり、露出された肌は白い。


 顔は人間に比べて、小さいが、体型とうまくマッチしている 。 顔が大きな目、とがった鼻、小さい口でぎっしり詰まっており、額が出て屈曲が激しい。 目立った後頭部を茶色の髪の毛が覆っている。 額と頭脳が相対的に大きなことは、人間に比べて脳機能が発達したという証拠である。 目が大きくて口が小さいのは人間より遠くを見ることができるが、食べる量が少ないという意味だろうか。


 地球村の生命工学者らは外界の生命体が地球の生命体と形、構造、DNAなどで似ている確率がほとんどゼロだと断言したが、どうして人間と惑星人がこのようにお互いに似ているのか? 惑星の生態系と動植物たちも地球と似ているかもしれない。広大な宇宙で40光年ほど離れた恒星系は隣村のように近いとみなければならない。 うちの村と隣の村の間に共通点が多いのは当然だ。 この恒星系と太陽系が同じ成分のほこり雲から誕生したのかもしれない。 さらに、数十億年が流れる間に、二つの恒星系の間にどのような交流があった可能性を排除できない。 この恒星系の宇宙人が地球を訪問して、生命の進化過程に介入したなら、両方の生命体たちが似たような特性を見せることがある。


 ところでグレー宇宙人との人間型宇宙人はどうして外観が異なるだろうか? 地球上にいろいろな人種が存在するように惑星にも多様な人種が存在することができる。 グレー宇宙人が惑星のいろいろな人種の一つかも知れない。 そうでなければ、グレー宇宙人は類人猿のような存在か? 人間型宇宙人が人間ならグレーらは、猿やゴリラのような類人猿かもしれない。 人間は地球の生態系で他の生命種と競争して敵対関係を維持したが、この惑星では、いろいろな人種と類人猿が互いを配慮しながら共生しているようだ。


 人間型宇宙人の引き上げや態度が私の心をとても楽に作った。 彼らが使う言語はグレーが使う言語と同じするために惑星人とグレーの間の疎通がスムーズだった。 グレーは私に好意的だったが、無愛想で事務的な態度で一貫した。 しかし、人間型宇宙人ははるかに親切で情が細かい。 グレー宇宙人と同一の言語を使用しながらも、発音とアクセントがもっと明快で美しい。 私はこれらの言語を理解してすべての惑星人と自然に疎通することができて幸いだと考えている。 グレーはなぜそんなに無愛想で必ず必要な言葉ばかりしていたのだろうか。 グレーらが人間型宇宙人の支配を受けたり、外貌コンプレックスのせいかな?


 私は乗務員にグレー宇宙人と惑星人の容ぼうがなぜ違うのか、問いたいたが、じっと我慢した。 彼が'あなたがグレー宇宙人でありながらその理由を分からないのか'と問い返しば言うことはない。 知りたいことがとても多いが、一日だけ過ぎれば、惑星に到着すると言ったので急ぐ必要がない。 未知の世界を控えて私の心の中では恐怖と好奇心が衝突している。


 宇宙船の中では食べ物や飲み物が提供されなかった。 人間型宇宙人たちも小食しているようだ。 搭乗前に十分な栄養を摂取して空腹を忘れるようにする薬を食べたのかもしれない。 そして搭乗客は大きな荷物を携帯しなかった。 地球では、乗客が重い荷物を処理した後、旅客機に搭乗して旅客機の中では、地上のように食事をするのに宇宙人たちは違う。


 宇宙基地を離れた惑星シャトルがまさに天体の重力圏を抜け出したようだ。 微動だにせず、数時間を飛行する間、私は映像チャンネルをやたら変えること以外はすることがなかった。 地球とこれらの母惑星の間に共通点が多いという気がする。 しばらく目をつけた間に胴体の揺れが感じられた。 惑星の大気圏に進入したようだ。 そしてまもなく惑星・シャトルは地上に着陸した。


 私はついに太陽系外惑星に足を踏み入れた最初の地球人になった。 古代に宇宙人が地球を訪問して人間に先端知識と技術を伝授したという説があるが、人間が外界の惑星へ行ったという説はない。 私はグレーの体に魂を載せたが、初めて地球を離れて太陽系外惑星を訪問することになった。 宇宙飛行士アームストロング氏は荒涼とした月に着陸して数歩を歩いて通ったものとして人間世界で英雄になったが、私は彼とは比較できない大きな足跡を残すかもしれない。 惑星をよく観察して惑星人と良い縁を結んだ後無事に地球に帰還したい。


 私が地球を離れてこの惑星に来るまで多くの時間が流れたのだ。 今、地球は西暦2020年ぐらいだろうか。 もしかしたら2025年ごろかもしれない。 地球村の事情がどう変わったのだろうか。 韓国と北朝鮮は、依然として敵対的分断状態から抜け出せなかったのだろうか。


 何よりも年老いたお母さんをはじめ、家族の事情が最も気になる。 莫大な親不孝を犯しても安否一言も伝えることはできないという事実がとても悔しい。 知人たちは私の存在を忘れたかもしれない。 しかしお爺さんはこの瞬間にも霊魂の世界で私の一挙手一投足を注視しているかもしれない。 私はその方の期待にそぐわないように惑星でも最善をつくすつもりである。


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