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幽体離脱を通じて外界の惑星を旅行した人間の生存話


 第十三話 自由討論


 私たちが太陽系の外に知的生命体が存在するものと信じる根拠は何か? それは個体数がとても多いと、間違いなく類似した個体が存在するという信頼、一種の'多数の法則'からだ。 無限大に近い惑星が存在すると、間違いなく地球によく似た惑星が存在することだ。 広い宇宙、数々の天体の中にひたすら地球にだけ知的生命体が生きるという主張がとんでもないごり押しでもある。


 しかし、宇宙人が実際に存在すると説得するためには、先に地球型惑星を探さなければならない。 そうしてこそ、UFOの宇宙起源説も共感を得ることができる。 UFOの宇宙起源説を信じている人は、月と火星に関する精密な探査に期待をかけている。 もし宇宙人が地球を探査するために月や火星を中間流通地に使った跡が出れば、宇宙人の地球訪問の証拠になりかねない。 同時に聖書や古代象形文字に出てくる宇宙人の痕跡も信頼を得ることができる。


 UFO研究会では、宇宙人がどこから来たか、どうしてきたのか、どうやって来たのか、どんな行動を見せたかどうかなどをテーマで激論が繰り広げられる。 誰でも討論に自由に参加することができる。 私は今回の会合で、転生を通じた時間旅行の可能性を主張する計画だ。 有眞(ユジン)の話を聞かせて前世の記憶は'過去への時間旅行'と同じだと主張しようとしている。 しかし、允希(ユンヒ)は私のこのような計画について懸念している。


「あなたが有眞(ユジン)の転生の事例の話をすると、会員たちが信じるだろうか?」


「私たちが経験したことをありのまま話すのにどうして信じないか.」


「私も有眞(ユジン)の事例を直接目撃したのだから、輪廻説を信じているが、科学者の中には霊魂の存在を認めず、冷笑的な反応を見せている者たちが多い。 あなたは彼らの鋭い質問と非難に備えなければならない。」


「創造論者たちは魂の存在を認め、進化論者たちはその存在を否定すると見て間違いか?」


「進化論者は、化学的分子が含まれた'原始スープ'で生命が誕生して、今日の人間や猛獣たちに進化したと主張するから肉体から分離される霊魂の存在を否定することだ。 創造論者たちは神が魂さえも創造したと信じるだろう。」


 神が人間を創造したなら、複雑な生命の進化過程を説明する必要がない。 魂も神の創造物と主張できるためだ。 しかし、原始細胞が真核細胞に発展して終局的に複雑な身体構造と精神まで所有した人間に進化したという進化論者らの主張には飛躍が多い。 どうやって人間が類人猿から進化したのか、なぜ他の類人猿とは知能と力量の面で比較できないほど差が出ているかどうかなどをきちんと説明できない。


 創造論より進化論が次第に説得力を得ているが、魂については両方が信頼できる主張を出せなかった。 UFOに拉致された人たちは宇宙人が幽体離脱を誘導して自分の精神だけを拉致したと証言した。 文明がどれほど発展したらそんなことが可能になるだろうか?


 ロシアの天体物理学者カルだシェフは文明の水準をエネルギーの消費量と関連させて三段階に区分した。 Ⅰ段階は惑星に伝達される太陽熱を100%活用する文明として火山と地震を制御できる水準だ。 Ⅱ段階は太陽から放出される全てのエネルギーを活用することができ、氷河期や小惑星衝突が起きても破壊されない文明だ。 第Ⅲ段階は銀河全体のエネルギーを活用する文明として、映画スターウォーズの銀河帝国のようにブラックホールエネルギーまで利用できる。 人類は地表面に到達する太陽エネルギーすらまともに利用できる能力がないのでⅠ段階の文明水準にも至らなかったと見なければならない。


 宇宙にはⅡ段階の文明やⅢ段階の文明を誇る宇宙人が存在することができる。 彼らは人間の肉体から魂を分離したり、結合する技術まで開発した可能性が大きい。 文明水準が非常に高いとすれば瞬間移動技術を開発した可能性も無視できない。


 久しぶりに三人が一緒にUFO研究会に出席した。 初期の集まりでは古代の記録物と巨大な石物を宇宙人の跡と見る研究家たちの主張とそれに対する反論が紹介されてUFO目撃談や拉致事例を中心に議論が行われたが、最近は太陽系探査の結果と外界の惑星の発見事実を中心とした議論が活気を帯びている。


 宇宙人の地球訪問説を提起したエーリッヒ・デニーケンは近東地域の巨石文明と古代壁画、レバノンのデクタイトゥというガラスの破片、エジプトとイラクで発見された水晶レンズ、バグダッド博物館に保管中の2000年前の乾電池などをその痕跡として提示した。 デクタイトゥという岩石の破片は、その中で、放射性アルミニウムの同位体が発見され、イラクの水晶レンズは酸化セシウムを使用する電気化学的方法によってのみ作り出せるという事実が確認された。


 デニーケンは聖書の記録も引用した。 旧約聖書に神と天使たちがごう音と煙を起こし、地上に降りてくるシーンが描写されているが、最近のUFO目撃談と似ていると見ている。 彼はイエスが宇宙人から使命を受けたメッセンジャーだと主張し、キリストの再臨を宇宙人の再訪問と解釈している。 聖母マリアが現れたというファティマの太陽の奇跡も巨大な宇宙ステーションの回転現象と解釈する。


 主流の科学界では古代遺跡が、人類文明の産物だと主張する。 宇宙人がどのように地球に来たのか科学的に説明できないために宇宙人の跡という主張を排撃する。 しかし、ピラミッドを含めた遺跡が、人類文明の産物だと主張しには、そのような文明が原始石器時代とどのように共存することができたのか、どのように跡形もなく突然消えたのか説明しなければならない。 主流の科学者たちの主張も説得力が落ちる。


 ジェカリアシチンがシュメールの文書を解読した内容も関心を引く。 考古学者らはシュメール人が世界で初めて楔形文字と車輪、学校、医学、歴史、両院制議会、租税、法律、コインを発明したり、発展させたと主張する。 シュメール人は天体たちについても驚くほど正確に知っていたという。 シュメールが栄えていた紀元前4000年ごろ人類は狩猟と採集生活を脱しなかった。 原始状態で、どうして高度に進歩した文明を成し遂げたのだろうか。 シュメールの粘土板にはシュメール人たちが空から降りてきたアヌンナキから知識を伝授を受けたという内容が刻まれている。


 アヌンナキらは約45万年前、宇宙を旅行して地球に到着したという。 シュメール人はアヌンナキたちが地球よりさんばいに大きな太陽系の12番目の惑星'ニビル'から来て、彼らを通じて、天王星、海王星、冥王星の存在を知ったと記録した。 今もこの三天体は望遠鏡なしには観察が不可能であり、天王星は1781年、海王星と冥王星はそれぞれ1846年と1930年になって初めて発見された。


 シュメール神話によると、自由浮遊惑星だった'ニビル'は40億年前に太陽系軌道に入ってきた。 その時、ティアマトという巨大惑星がニビルの衛星と衝突し、破片が太陽の近くに連れて行かれた。 そして時間が経つほど癒着され、地球が誕生し、ニビルの衛星一つは月になったという。 そして45万年前、地球が二番目の氷河期だった時期に地球とニビル惑星の距離が非常に近接すると、アヌンナキと呼ばれるニビル人が地球に渡ってきており、暮らしやすい環境を備えたメソポタミアに定着したという。


 最近発見されたDNA資料をもとに人類の過去を追跡してみると、約10万年前、地球人の数は数百人から数千人に過ぎなかったという。 ほとんどの動物たちは同じ種でも遺伝的差異が大きく現れる一方、人間の遺伝的特性は一つに統一されているという。 すべての人間が複製品と変わらないほど、同一だという意味だ。 このように人間が他の動物と異なる遺伝的特徴を示している理由は何だろうか。


 二つの仮説が提起される恐れがある。 第一に、過去には、遺伝的に多様な人間が存在したが、どんな事件、例えば超大型火山爆発や隕石の衝突で現生人類の祖先だけ残って、そのほかは絶滅したと推定することができる。 第二に、シュメール楔形文字の記録のように10万年前に類人猿とアヌンナキの間の異種交配で現生人類の祖先が誕生した可能性もある。 人類のDNA資料は二番目の仮説、すなわちシュメール神話を裏付ける証拠と見ることができる。


 現在としては、いかなる主張が真実に近いか判断し難い。 先史時代に関する知識が余りにも貧弱であるためだ。 先史時代にも今のように外界人が地球を訪問した可能性が大きい。 それが事実なら、当時宇宙人と接触した一部の人たちが特別な技術を伝授された可能性がある。 彼らが一般人たちを統治したり、宗教集団の教祖や予言者に成り済ました可能性もある。 シュメール神話を歴史の一部とみることができるという意味である。 しかし、シュメール神話を科学的に検証する方法がないため、天体物理学者たちは地球と月の誕生について他の仮説を掲げ、ニビル惑星の存在も排撃する。


「古代に宇宙人が地球を訪問したのなら、彼らは今の人類よりもはるかに進んだ文明を持っていると見なければならず、巨石の遺物以外に他の文明の痕跡を残さなければならない。 そのような跡が存在するのか?」


「同感です。 古代にはろうそくの火も、電気もありませんでした。 その当時の人々は夜になると空の星だけ見て星座たちを研究したものです。 彼らが石の柱を立てて星を観測したものを古代宇宙人の跡だとみなすのは無理だと思います。」


「古代に高度の文明を持った宇宙人が地球に渡って来たとすれば、彼らは今の人類より優れた数学、物理学の理論を知って航空宇宙技術をはじめとした先端工学技術も優れたものです。 ピラミッドのような巨大な石造物遺跡のほかに他の先端の文物の跡が残っていなければなりません。 そのような跡がないために宇宙人の地球訪問説が説得力を得ないことです。」


「そうです。 文明が発達すれば、石を扱う技術だけでなく、さまざまな分野の技術が同時に発展します。 これまで、古代の宇宙人研究家たちが提示した証拠は高い文明水準の残滓だと判断することは難しいのです。」


「私は他の意見を持っています。 石造物は長い時間が過ぎても原型を維持しやすいが、他の文明の痕跡は変形したり、消滅しやすいです。 外に露出されていない古代文明の痕跡がどこかに埋葬された可能性が大きいです。 これから発掘作業が進行されると様々な種類の跡が姿を現すものです。」


「同意します。 エジプトの砂漠とインドの西部地域には非常に長く前に発生したものとみられる核爆発の跡が残っています。 そしてインドのアーユルウェーダ経典には、古代宇宙人の知的遺産がたくさん残っています。 これから時間が経つにつれ、世界各地で古代文明の多様な痕跡が姿を現すものです。」


 2500年前に書かれたインドのアーユルウェーダ経典には医術、建築術、航空技術などが収録されています。 その経典に出てくるビマナはイオンエンジンを使用した宇宙人の飛行体に見えます。 原子爆弾を開発したオッペンハイマー、量子物理学の巨頭だったシュレーディンガーとハイジェンベルグなどがサンスクリット語で作成されたアーユルウェーダ経典を注目した理由が何でしょうか。 私はその経典に宇宙人の先端知識と先端技術の痕跡が含まれていると思います。 さらに、これまで、古代インド文明の記録の中で10%だけが解読されたとします。 今後、すべての記録らが解読されれば、とても驚くべき内容が出るかもしれない。


「宇宙人研究者たちは人間の進化過程に宇宙人が介入したと主張します。 人間が他の動物に比べて意識の拡散が急速に行われ、地球環境によく適応して知識の蓄積や治癒能力を持つようになったのは宇宙人の指導があったためということです。 彼らは呪術師たちが魂の仲裁を通じて異なる次元の宇宙人から知識を伝授してもらったと主張します。」


「デニーケンは人間と宇宙人の異種交配を通じて雑種が生まれたと話しました。 シュメール粘土板にはアヌンナキがアフリカ類人猿と交配して人間を誕生させたと記録されています。 しかし、生物学者たちは宇宙人と地球人は見かけだけじゃなくてDNAとタンパク質分子まで完全に違うだろうと断定します。 これは人間と宇宙人の間に異種交配が不可能という意味です。」


 主流の科学界がUFOの存在を否定する理由は目撃者らが伝えるUFOの運行パターンと拉致被害者の証言が人間の想像を超えて理論的に説明できないためだ。 外界人が自分の存在を明確に表わしておらず、彼らの機動方式を理解できない状況で、性急に宇宙人の存在を認めることはできないだろう。


 各国でUFOを目撃したという証言が増えると、政府機関が直接乗り出して調査を進めた。 米空軍は1952年'ブルーブック'というUFO関連プロジェクトを実行して12,618件の目撃談を分析したが、このうちの6%を未知の事件、すなわちUFOに分類した。 フランス政府は50年間報告された1,600件のUFO目撃談や動画を調査した結果を2007年に一般に公開したが、これらのうち、完全に説明された事例は9%に過ぎず、33パーセントは大体説明が可能で、残りはいまだにミステリーとして残っている。 興味深いことに、UFO目撃者たちの中には、米国の2人の前職大統領ジミー・カーターとロナルドレーガンが含まれている。


「とにかく政府機関で調査した目撃談のうちに95パーセントは天文現象、自然現象、航空機と鳥の群れ、人工衛星、気象観測用飛行体など識別が可能な物体だったり操作されたことが確認されたが、残りの5パーセントはUFOに公式認定されました。 一部だがUFOに認定されたという事実が重要です。」


「最近もたまに目撃談が出ています。 2011年に日本福島原発事故現場でUFOが目撃されたとします。 チェルノブイリ原発事故当時のように。」


「最近に目撃談が減ったように見えるのは観測と撮影技術の発達で誤認の可能性が減少したからです。 目撃頻度が減ったのがUFOの存在を否定する論拠になれません。」


「宇宙人は地球を探査する必要性が生ずる度に、UFOを送るつもりです。 その必要性が少なくなると、UFO目撃事例も減るのです。 UFOがまれに観測されたとしても研究ブームが冷めてはならないと思います。」


「そうです。 UFOが不連続的に現れ、シンドロームを起こしている現象こそ、外界から送ったという強力な証拠だと思います。 彼らが何のために地球に出没するかを省察しなければなりません。」


 これまで観測されたUFOは球形、円盤型、三角形、皿型、ドーム型、土星型、円筒型、シガー型など様々であり、形が変わる場合も多かったという。 しばしばUFO内部で搭乗者が目撃されるが、小人、美人、巨人、怪物、ロボットなどのヒューマノイド形態だったという。 堅固な飛行物体やシガー形のUFOは、宇宙人が乗船した機体と見なすことができるが、火だるまと雲の形の飛行体は彼らが操作する化学物質である可能性が大きい。


「信頼度が高いUFOたちも細分する必要があります。 堅固な皿型または円盤型飛行物体は、宇宙人が搭乗した宇宙船と見て、色や形が変わる飛行体は母船で操作する物質で見なければなりません。」


「同意します。 飛行体の形が変わって分離または合体される現象に執着すれば、本質がぼやけてしまう可能性があります。 宇宙人は大気圏や地表面でも多様な実験をするつもりです。 実験の結果で表われた現象に惑わされてはいけません。」


「宇宙人に拉致された人たちはほとんど空飛ぶ円盤形態を証言しています。 私たちはヒューマノイドが搭乗した飛行物体に焦点を合わせなければなりません。」


「目撃された宇宙人のうち、人間型ではなく怪物やロボットなども外界の知的生命体とみなすべきだか疑問ですね。」


「人間型宇宙人だけが優越だという偏見を捨てなければなりません。 地球と違う環境で進化した生命体なら人間と全く異なる姿かもいます。 ヒューマノイドロボットが現われたなら、その背後に本当の異星人が存在することです。」


 科学者たちがUFOに拒否感を感じる理由はたぶんそれとの奇妙な運行パターンのせいだろう。 日系米国人物理学者、 加來道雄(Michio Kaku)が目撃者たちの供述を土台で整理したUFOの運行パターンは科学的な説明が不可能だ。 UFOがまるで落ち葉のように下降したり、垂直に落ちる様子を見せて急に止まる。 音速の7倍以上で飛行するのにも衝撃音を出さない。 瞬間停止と瞬間加速、直角回転などを演出しているが、これは、慣性の法則に真っ向から反する。 急いで加速するのに推進手段が見えない。


 UFOのこうした機動性と重力を克服する技術は地球で開発されたどんな飛行体にも真似できない。UFOの運行パターンは宇宙人の科学技術がどれほど発達したかどうかを例示する確実な証拠であり、同時に、今後の物理学者たちが解決しなければならない課題が山積していることを意味する。


「UFOの運行パターンを説明できる科学理論が出なければなりません。 そうしてこそ人類も太陽系外惑星の探査に乗り出すことができます。」


「急加速や直角回転、瞬間加速と瞬間停止のためには地球の重力を相殺させる力が必要です。 宇宙人は反重力技術と空気抵抗を無力化させる技術を持っており、人間が知らないエネルギーを活用するものです。 ガンマ線や水素、暗黒エネルギーまたは反物質をエネルギーに使用するかもしれません。」


「急加速しながら特別な推進手段が見えないのはUFOが自ら推進力を生産しないという意味であるのです。 そして観察者の視野から忽然と消えてしまうのは、UFOが人間の目がついて行くことはできないほど急加速したからです。」


「相対性理論によると、飛行速度が光速に近づくと質量が無限大に近づいてエネルギーの消耗量も無限大に増えるとします。 UFOの質量がゼロでない限り、光速で飛行することはできません。」


「UFOの運行パターンを見れば、まるで巨大な力を持った存在が見えない手でUFOを作動させる感じを与えます。 私たちが細い棒におもちゃをぶら下げて手に動くと、騒音を払わずに速く移動させることができます。 私たちの目に見えないコントロールタワーでUFOを操作するのかもしれません。」


「空飛ぶ円盤が空中に停止していたり、それが接近した時、自動車や飛行機の操縦システムが麻痺することはUFOが磁力で推進されるという証拠です。」


「今まで目撃談以外に宇宙人のDNAやコンピューターチップなどUFOの存在を支える強力な証拠が出なかったのがUFOの信頼性を疑わせます。」


 科学者たちが説明できないのはUFOの運行パターンだけではない。 迷宮入りと残っている失踪事件がどれほど多いか。 そのような失踪事件を究明するのも科学者らの責務だ。 この200年間物理学界が収めた成果はめざましいが、天文現象の中には説明できないものが依然として多い。 UFO現象は今後の物理学がどのような方向に進むべきかを見せてくれる役割もする。


「人間は、月や地球軌道に宇宙船を送る時ロケットの推進力を利用します。 今は固体や液体燃料を使用するが、今後はイオンプラズマエンジン、レーザービーム、核分裂エンジン、核推進パルスロケットなどで推進力を得るでしょう。 そうなれば人間も他の惑星への旅行が可能でしょうか。」


「ロケット推進方式によっては他の惑星を訪問できません。 宇宙船パワーを高めるためには、反物質燃料を動力源として使用しなければなりません。 反物質を、安価に大量生産できる時期になれば、太陽系の外に宇宙船を発射できることです。」


「宇宙人と接触すれば、宇宙探査技術だけではなく、新しいエネルギー技術を得ることができます。 そのような次元でUFO研究はさらに活性化されなければなりません。 そして、宇宙人との疎通するように努力しなければなりません。」


「そうです! 同意します。」


 会員たちはUFO研究がさらに活性化されることを強く望んでいる。 科学の発展のためにもUFOに関する研究が必要と考える。 それの運行パターンを研究すると、新しい物理法則と技術が開発されことができると信じている。 外部の挑戦と刺激が存在する場合、科学研究がさらに活性化される。 UFO現象こそ、科学者たちの研究に対する欲求を促進し、その方向を提示する立派な刺戟剤だ。


 天体物理学者たちは、ナノ技術に大きな期待をかけている。 ナノ技術が発展すれば、宇宙船の大きさを大きく削減できるためだ。 彼らは、ナノ技術の活用可能性を挙げてUFOの宇宙起源説を批判したりもする。 地球よりはるかに文明がリードした太陽系外惑星ならナノ技術もほぼ完璧な水準に到達したはずで、体格の大きいUFOの代わりに超小型宇宙船を送ることになるだろう。 費用と安全性の側面ではもちろん人たちの目を避けるのに規模が大きなUFOの代わりにナノ宇宙船を送るのが合理的だというのだ。


 宇宙人はすでに高い水準のナノ技術を利用して自由自在にUFOの形を変形させて大きさを変えるのかもしれない。 例えば、地球上では大きさを拡大して探査を進めて宇宙空間を移動するときはサイズを小さく作ることで、エネルギー消耗量を大幅に減らすことができる。 人間の目に見えていたUFOが突然消える現象や、最近、目撃談が減った現象が、ナノ技術の応用から始まったのかもしれない。


 今まで人間を拉致した宇宙人たちは遺伝子に関連された生体実験や生殖に関心を示して人間にどのような教訓を与える場合も多かったという。 人間型宇宙人が人間と性的接触を試みた事例が報告され、人類に向けてメッセージを残した場合も多かった。 UFOの中に連行された拉致被害者たちは氷のように冷たいUFO内部で身体検査を受けたり血液と卵子、精液、尿などを採取され、体外受精を通じて新しい人類を作り出すような印象を受けたと証言した。


 拉致された人たちは、大半が拉致事実を覚えていない。 彼らはほとんど逆行催眠を通じて記憶を蘇らせた。 寝室で拉致されたと主張した拉致被害者たちは宇宙人が跡形を残さないまま、壁と窓を突き破って入ってきており、自分の魂も壁と窓などをくぐって出たと証言した。 自動車で拉致された人たちの中には自ら自動車の外に出て行った人もいて屋根を突き破って幽体離脱したと証言した人もいる。 宇宙人が、人間の肉体と魂を分離する技術を持ったという意味だ。


 翌日、自由討論の時間に私は会員たちに前世痛のために苦しんでいた有眞(ユジン)の事例を聞かせた。 そして物理学者とは違う角度から'過去への時間旅行'の可能性を話頭に提起した。 有眞(ユジン)が朝鮮時代の女性、金華永(キム・ファヨン)の転生者という事実を催眠療法師が明らかにしており、彼女の前世の記憶がソウルの北村(プクチョン)にある○○尹氏門中博物館の資料と一致するという事実も聞かせた。 会員たちは変わった発表内容に予想外に好奇心を見せた。 私たちの中には前世に宇宙人だった人がいるかも知れないと言うメンバーもいた。


「李大根(イ・デグン)会員が主張する輪廻説は科学的に立証されていないが、前世を記憶する人たちが厳然と存在します。 UFO現象も科学的に立証されていないが、目撃者が厳然と存在します。 主流の科学界や一般人の認識が相反するという点で共通点があります。 UFO研究会では魂と転生問題についても持続的に探求していけばいいですね。」


「賛成です。 多くの人が霊魂の存在を信じます。 肉体の機能は息がとまると終わるが、精神作用まで跡形もなく消えるなら、人間と動物の差が何でしょうか? 人間たちの中には神の存在を信じている人よりも霊魂の存在を信じる人がもっと多いです。」


「転生を信じている人は人間の魂が他の惑星でも転生すると主張します。 もしかすると、私たちの祖先が他の惑星に転生したかもしれません。」


「光は重さがないため、非常に早いです。 人間の魂も重みがないはずだから、瞬間移動が可能です。」


「宇宙人研究者の中にはUFOが未来の人間、つまり我々の子孫たちを乗せて地球に時間旅行を来たと主張する者がいます。 映画'バック・トゥ・ザ・フューチャー'もまさにそのような発想に根ざすものです。 未来人間が前世に住んでいたところを訪問するという発想は、まさに魂の存在と転生を認定するものです。」


「地球で暮らした魂が他の惑星に転生した後、地球を訪問したんですか。 それならUFO現象が転生と密接な関連があると見なければなりません。」


 人たちが一斉に拍手をした。 UFO現象と宇宙起源説については異見が多かったが、転生説についてはしばらく頭を冷やすテーマに考えていたか反論がない。 允希(ユンヒ)の心配は杞憂だった。


朴有眞(パク・ユジン)さんの事例は転生説の強力な証拠です。 マスコミはしばしば前世を記憶する人たちの話を報道します。 仏教国家では輪廻説を信じて前世を記憶する子どもが多いとします。」


「魂というテーマについても、科学的なアプローチが必要です。 転生に関する研究が時間旅行や太陽系外惑星研究の手がかりを提供するのか誰が分かりますか?」


成允希(ソン・ユンヒ)会員が転生事例を集めて他の人々と共有することのできるインターネットカフェを開設するそうです。 会員様の積極的な参加をお願いします。」


 UFO研究会の議論はとても活発に行われたが、何の結論もなく終わった。 UFOと宇宙人問題は画期的追跡技術が登場するまで、曖昧な状態として残るだろう。 宇宙人研究家たちは古代人類が地球を訪問した宇宙人を神のように崇拝したと主張する。 それならUFOと宇宙人問題は神の領域に属すると見ることもできる。 神の領域に属する問題に人間が簡単に結論を出すことはできない。



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