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【人類滅亡まであと44日】 キヨシ「ゼッコーチョーですwww!!!!!!」 東北人が明るいキャラを演じると決めたら岩に噛り付いてでも笑顔を崩さない…

キヨシは夜の新幹線で広島に向かっていた。


ワイとキチガイも同席しようと思ったが…

グリーン車から締め出されて、扉の前でうんこ座りをしていた。


意外やったのは…

高田GMがキヨシに付き添ってることや。

二人はずっと密談をしているが、勿論ここからでは聞き取れない。



「ワイさん。」


『ん?』


「さっき、中畑監督と何を話してたんですか?」


『ああ。 これからのスタメンとかな?』


「もう〈加護〉を与える相手を決めたんですね!」


『おう。 能力の性質上、少しでも早く発動させとく必要があるな。』


「一人は中村選手だとして、残りの一人は誰にしますか?」


『まあ、当然…

圧倒的な実績を挙げたことがあるベテランを選ぶべきやろうな。』


「私は投手ならモスコーソ投手を推薦します。  

アスレチックス時代の球威が戻ってくれば先発の柱として期待出来ると思います。」


『ふむ。

三浦大介ではなく?』


「もしも投手二人に加護を付加するのであれば、勿論三浦投手を二人目に選ぶべきだと思います。

全盛期モスコーソ・三浦の二本柱であれば横浜の投手陣は盤石でしょう。」


『せやな。

じゃあ、野手であれば誰を推薦する?』


「当然、ラミレス選手です。

全盛期中村・ラミレス砲が機能した場合、相当の得点力が期待出来ます。」


『ああ、それはちょっと見てみたいな。』


「ですよね!」




正直に言えば…

二人のスターを投入した所で、ゲーム差を覆せるチーム状態やない。

もっと、抜本的な改革が必要や。



キヨシの出場停止処分は今日まで。

つまり、明日の復帰と同時に劇的な変化を起こす必要がある。


だとすれば…

誰に加護を与えるかは、もう決まってるようなモンや。







広島球場、おっと今はマツダズームズーム球場やったな。

マツダ球場の利点は、新幹線広島駅から徒歩で行けるところや…


当然、選手もこの辺りをウロウロしとる。

ワイらが駅に降りると、横浜のコーチ陣が整列して待っていた。

三浦・小池・篠原、勿論表情は暗い。



「中畑監督の会見は見た?」



高田GMが柔らかい笑顔でコーチ陣を見回す。


「は、はい…」


「Twitterで話題になってますし…」


コーチ陣はどう切り返していいかわからんようやった。



ワイとキチガイがキヨシの隣で腕を組んでうんうん頷いていても誰からも突っ込まれなかった。

それくらい、皆が疲れ切ってた。



「カントク。  カントク調子はどうなの?」


高田GMがお茶目な表情でキヨシに振り返る。


















































「ゼッコーチョーですwwwwwwwwwwww!!!!!」





その声が駅構内に響き渡った。


地元民たちが一斉に振り返る。



「中畑じゃ!」


「中畑じゃ!」


「絶好調いっとるけん!」


「何、カバチたれとんじゃ!!」


「くやしいのうwwくやしいのうww」



キヨシが満面の笑みで駅の出口に向かうと、地元民達は自然に身体をどけた。



「あの…  GM。 監督。 ミーティングの準備は出来ております。」



遠慮がちに篠原君が話しかけてくる。



「ん?  会場は?」


「はい!  ホテルの会議室を借りさせてもらってます。 全員待機させてます!」


それを聞いてキヨシと高田GMが顔を合わせ笑った。



「そうじゃないでしょww」



「は? 違うと申しますと?」



「野球選手のミーティングって言ったらww!!!   

酒と美人のお姉ちゃんに決まってるでしょwwww!!!」



「え?  あ、はい…」



「一番いい店用意しろwww!!   

カープの連中とかちあってもいいぞwww!!!


ほら、ダッシュだ!!!」



「はい!

大至急手配します!」




ヤッターマン中畑清が帰ってきた。

笑顔が、眩しい!


そして、その笑顔がコーチ陣に伝染する。



「いやあ、実は最近…

全然遊べてなくて…」



「バカヤローwww

野球選手ってのはなあwww

肉食男子の見本でなきゃ駄目だぞwww」



「に、肉食ですか…」



「あたりまえダヨwww

今日は徹夜で飲むから、みんな付き合えよww!!!」



「て、徹夜っすか…

ははは…












































はいッ!!!!

ガンガン遊ぶっす!!!!

綺麗なネーちゃんと遊びまくりたいっす!!!」




気が付けば日付が変わっていた。

つまり人類滅亡まであと44日。


いや、まだ44日も残っている。

そして、首位の背中はたったの24.5ゲーム差や。



「オマエラーww!!

先取りでビール掛けヤッチマウゾーww!!!」




「「「はい!!!!!!」」」




キヨシ、絶好調である。


そして、これだけの熱狂だからこそ…


ワイとキチガイがベイの飲み会に紛れ込むことが出来た。





恐らく。

選手との接点を持てるのは…

最初で最後のチャンスや。




これで決める!!!







1、人類滅亡まであと44日(但し、横浜以外のチームがリーグ優勝を果たした瞬間人類滅亡)

2、転生可能なろう民2人。

3、横浜ベイスターズ首位まで24.5ゲーム差

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