【人類滅亡まであと48日】 横浜今季も絶望、首位と22.5ゲーム差!!! その点ワイは住民税と家賃とガス代・電話代・養育費くらいしか滞納してへんから余裕やで♪
闘将・中畑清の抜けたベイスターズは更なるムード停滞に陥った。
打線は湿気り、投手陣は悉く大炎上した。
セ・リーグ5位のヤクルトには9ゲーム差を付けられ
首位とは22.5ゲーム差が開いていた。
誰もが横浜に絶望した…
だが、ここに一人不屈の闘志を持つ男が居た。
そう、ワイや!!!
「あの~、ワイさん。」
『何や!』
「あなたは横浜ベイスターズという球団の関係者なのですか?」
『いや、本社を激励してやったことがあるだけの関係や!』
「(…通報されてましたよね?)
つまり、ファンということですね?」
『ちゃうわ。 ワイの贔屓は大正義・阪急ブレーブスだけや!!』
「では何故、横浜ベイスターズを応援しているのですか?」
『うーん、強いて理由を挙げるなら…
皆が見放しているから、かな?』
「義侠心… ですか?」
『ははは、そんな立派な動機やないよ。
弱い奴、困っとる奴・みんなが見放した奴…
そーゆー奴らを守るのが男の使命なんや。』
「ワイ… さん… (キュン♪)」
とりあえず、このキチガイは今津にあるワイのアパートに置くことにした。
勿論、相手が男やったら捨てて行くつもりやったけど、女やって言っとったからな。
連れて帰らな損やろ?
「ところでワイさん。」
『何や?』
「ワイさんの家のパソコンから【小説家になろう】に投稿して下さい。」
『いやワイ、パソコンとか持ってへんで?』
「日本に住む人類はIT革命によって全員がネットで繋がっていると聞きましたが?」
『そうなんか? 何でワイだけ繋がってへんねん!』
「いや、私に言われましても。」
『悪いのは役所の奴らや! せめて払った税金分は仕事して欲しいもんやで!』
その時、突然部屋のドアが開いた。
〔ちょっと待ってくださいよ! ワイさん住民税20年滞納してるやないですか!!〕
「あの、この人は?」
『税務署のおっさんや。
金持ちに媚びて、ワイみたいな貧乏人から金を取るのが仕事や。』
〔人聞きの悪いことを言わんとって下さいよ!
ワイさんだって消防や救急の地域サービスの受益者でしょ?
それを皆で負担しあおうって話やないですか?〕
『言われてみれば…
昨日も神奈川県警使ったな。』
〔え、ちょ!? ワイさん、アナタまた何かやらかしたんですか!?〕
『いや、ただの行き違いや。』
〔そう言ってアナタ、去年も逮捕されてたじゃないですか!〕
『去年のは人助け+正当防衛やな。 ワイに落ち度はない。』
そこまで話が進むと、キチガイが大きくため息を吐いた。
「あ~、私… ワイさんのこと、何か判ってきた気がします。」
〔こちらの女性は?〕
『横浜で拾った。
精神病院から逃げて来たみたいや。
マ○コ付いとるみたいやから連れて来た。』
〔ワイさぁぁーーーーーーんッ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!〕
『何や? 人の部屋でいきなりデカい声出すなや。』
〔いやいやいやいやいや!!!!
ヤバいでしょッ!!!!!!!!!!!〕
『え? アカンかな?』
〔アカンですよ!!!!!!!!
これだけ家出少女関連が事件化してる風潮でえ!!!!!!
ニュースでよくやってるでしょッ!!!!!〕
『あー、ごめん。 ワイ、野球ニュースしか見いひんし。』
〔年齢相応に社会化してくださいよおおおおおお!!!!!!!!〕
『あ、うん。 それは別れた嫁からもよく言われる。』
キチガイが口を挟んだ。
「え!? ワイさんって御結婚されてた時期があるんですか!?」
『人を何やと思ってんねん。』
〔ワイさん、自首して下さい!!〕
『どの件で?』
〔未成年者略取の容疑でです!!!
ってゆーか、お嬢ちゃん幾つ?
見た感じ中学生くらいに見えるけど?
変わった髪の色してるけど、外国の子かな?〕
「え、私はまだ14兆歳なんですけど、駄目だったですか?」
〔ああ、それならいいんです。〕
『ええんかい!』
〔ええ、成人しているのなら問題はありません。〕
『じゃあ、用事なくなったんやったら、もう帰れ。』
〔住民税は… 15年分は時効ですが、直近5年は時効になりませんよ?〕
『なんぼ払えばええねん?』
〔…90万円です。〕
『いや、そんな金あったら…
止められてるガスを何とかするわ。』
〔ガス、止まってるんですか?〕
『ガスと電話やな。 電気もヤバい。』
〔ヤバいとは?〕
『関西電力は51日滞納で電気止めおるんや。』
〔初耳です。〕
『こんなん常識やで?』
〔いや、ワイさんとは育ち…生育セグメントが異なりますので。〕
『オマエが今、とても無礼な発言をしたことに関しては聞かんかったことにしたる。』
〔恐れ入ります。〕
『まあ、生育セグメント的な問題でワイは住民税を払うことが出来ない。』
〔…なるほど。〕
『ただ、大金が入ったら払ってやってもいいとは思わんでもない。』
〔当てはあるんですか?〕
『現実的に考えたら、このキチガイを風俗で働かせる位やな。』
〔いやいやいや!!!! アナタねええ!!!!!〕
『だから…
ワイはそういうことする位やったら貧乏のままでええと思っとる。
ただそれだけの話や。』
〔な、なるほど… 少し安心しました。
役所には生活支援サービスもありますので、どうしてもお困りでしたら…〕
『別に困っとることなんかないなあ。』
その時、キチガイが叫んだ。
「あ、あの!
その生活支援サービスでパソコンを使用することは出来ませんでしょうか!!」
キチガイが必死に頼んだので役人が色々調べてくれた。
で、公民館のパソコンを使わせてくれるように計らってくれた。
『料金ってナンボするんや?』
〔いえ、あくまで支援サービスですので。〕
『ほーん。 ワイ、役人って金取るだけかと思っとったわ。』
〔いや! 還元の為の徴税ですからね!〕
『わかったわかった。』
と云う事情があったのでキチガイと二人で公民館に行く。
「さあ、どうぞ!」
キチガイがドヤ顔でパソコンを指さすが…
『あの~ ワイ、パソコンなんて触ったことないで?』
「え? いや森元総理がe-japan戦略を宣言したのって15年以上前ですよね!?」
『オマエ、詳しいな。』
「いや、降臨する土地の基本情報は調べてますよ?
一通りは把握してますから!」
『ほな阪急ブレーブスの…』
「いや、それは知りませんけど。」
『あっそう。』
「ワイさん困りますよ! 今時、パソコンも使えないなんて!」
『すまんな。
あ、そうや。
ほな、オマエが代わりに書いてくれや。』
「それは駄目です!
天使である私の執筆は、人類の功績にカウントされませんから!」
『ほーん。 色々ルールあるんやね。』
このままでは話が進まんので、公民館の職員のオバちゃんにパソコンを起ち上げて貰った。
〈やー。 オバちゃん難しいことは解らんよ~?
最近な? 頑張ってな? やっとエクセルが出来るようになってん!〉
『お手数を掛けます。』
〈えーんよえーんよ! 職員ゆーてもオバちゃん臨時やしな!
スキルを伸ばしたい思ってたんよ!〉
『いずれ、何かの形でお礼をさせて下さい。』
〈あらあら、おほほほほ。 今時礼儀正しい人やね!
オバちゃんドキドキしちゃうわあ♪〉
「ワイさんって人並みの受け答えが出来るんですね!!!」
『ワイをなんやと思っとんねん。
で、その【小説家になろう】に何を書いたらええねん。』
「面白いことです!
それも残り48日の間に一人でも多くの読者を獲得出来るくらいの面白さが必要です!」
『まあ、おもろいこと書いたら読む奴は増えるやろうな。』
「読まれるだけじゃダメです! ブックマークして貰わないと!」
『ぶっくまーく?』
「常連として登録してもらうことです!」
『あー、行きつけの飲み屋の大将も言っとったわ。
商売は常連客掴まなアカン、ってな。』
「ですです。」
『要するに常連が出来るくらいおもろいこと書かなアカンってことやな?』
「はいです!」
『しかしな~。 ワイ、文章書けへんで。』
「いえいえ、誰だって執筆を始めた時は…」
『ちゃうちゃう、そういう一般論とちゃうねん。
ワイ、純粋に文字を文章にする能力が無いねん。』
「いえいえいえ! 【小説家になろう】は義務教育レベルの学力あれば!
…無いんですか?」
『無いな。』
「中学校は卒業されたんですよね?」
『書類上はな。』
「つまり中学課程修了の学力を習得できなかったと… (;゜д゜)ゴクリ…」
『いや、小学校の頃にはすでに勉強は全然わからんかった。』
「じゃ、じゃあ幼稚園レベルの…」
『いや、幼稚園の頃には既に(ry)』
「ぐぬぬ。
神よ… あなたはどこまで人類に試練をお与えになるのですか!」
『あ、なんかゴメンな。』
「いえ… 大至急対策を考えましょう。」
そんな時、見かねたオバちゃんが声を掛けてくれた。
〈よくわからんけど、オバちゃん手伝ったるで!!〉
ありがたい話や。
天使って言うのはこういう人をいうんやろうな。
1、人類滅亡まであと48日。
2、転生可能なろう民残数2人。
3、横浜ベイスターズ首位まで22.5ゲーム差