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【人類滅亡まであと41日】 これはいい当たりでしたね立浪ィ! …いや、立浪さん  思わず立浪さんを呼び捨てにしてしまいましたが、失礼しました  ← スチャ

横浜ベイスターズスターティングメンバー


(二)桑原

(三)中畑

(一)中村

(左)筒香

(右)バルディリス

(遊)白崎

(中)荒波

(補)黒羽根

(投)三浦



「桑原選手、一番なのはいいとして…

セカンドは初めてじゃないですか?」


『いや…

桑原君は器用やから何とかするやろ。』






1回表山本昌(50)の立ち上がりは相当良かった。

桑原、中畑と凡退。

中村はファールで10球粘って四球出塁。

但し、筒香がライトフライに倒れて1回無得点。



「ああ、中畑監督研究されてますね~」


『そうやねん。

ベテランを使うデメリットはそこやねん。

何せ膨大なデータが公開済やからな。

研究も楽やで。』


「山本昌選手もベテランですよ?」


『昌君は意識して進化を続けとるからな。

ワイも…

昌君を見てると身が引き締まるわ…』


「そんな!

ワイさんだって凄いですよ!

もうスマホも使いこなしてるし。」


『うーん。


使いこなしてはいないなあ…

現にブックマーク数も全然増えてへんからなあ…』



「8人ですか…

ちょっと厳しいですね。


男女4名ずつで新世界に転生したとしても…

種の存続は困難です。」



『いや、この話は女の子が見て喜ぶモンやないやろ…

多分、その8人は男ばっかりや。』



「ふーむ。

もっと幅広い読者層が必要ですよね。」



『お。


実況が繋がった。』






アナ「エルナンデス打ったー! 左中間! 久々の長打ですエルナンデス!」

   昨日までの3連戦はあまり良い所が無かったんですが、これはいい当たりでしたね立浪ィ!

   …いや、立浪さん」

   思わず立浪さんを呼び捨てにしてしまいましたが、失礼しました」



立浪「興奮するようなプレーでしたからね(スチャ)」










「あれ?

実況聞こえなくなりましたよ?


電波悪いんですかね?」








アナ「それにしても立浪さん。

   今年の中日打線は例年に比べて如何でしょうか?」


立浪「昨年に比べて大島・エルナンデスの1・2番コンビが上手く機能していますね。

   それが今年の先制率の高さに直結しています。」 





「あ!

電波回復しました!



あれ?

アナウンサーさんの声、ちょっと変わった?」





1回裏。

犠飛でエルナンデス生還。

中日1点リード。





「それにしてもワイさん。

立浪さん和義氏の解説は解りやすい上に論理的で面白いですね!

流石はミスタードラゴンズです!


あれ?

それなのにどうして、監督にならないんですかね?


何か問題でもあるんでしょうか?」






パアアンッ!!





「キャッ!!」


『もっと頭を低くせえッ!』


「ワイさん、血が!」


『いや、かすっただけや。』


「ごめんなさい!

私をかばって!」


『しっ!  声は抑えてくれ。』



上腕。

肉が削られるような傷。

痛みはそれほどないが、熱い。



キチガイの手を引いて小走りで移動!



その間、横浜の2回表も終わっていた。



「ワイさん! 不味いですよ!

身を隠す場所がありません!」



『いや、ここでええねん。』



「遮蔽物がありません!」



『だからこそや。

あそこ見てみ?

あれがメインカメラや。


ここにおる限り、大ぴらな狙撃はない。』



「な、なるほど…

それにしても、どうして神聖な球場で発砲があったんでしょうか?」



『まあ、世の中色々や。

人が動けばカネも動く。

そしてそのカネがあぶく銭やったら…

ヤクザもスウッと入ってくる。』



「じゃあ、落合監督も?」



『いや、オッチは健全化を図ってる側やな。

マスコミが叩いてる人間は大抵ヤクザと付き合いが薄い。』



「じゃあ、マスコミが絶賛してる人はヤクザなんですか?」



『まあ、テレビとか新聞って元々がヤクザやからな。

仲間は褒めるよ。


で、引き込めん奴はバッシングの対象にして力を削ぎにかかる。』



「へえ。

怖いですねえ。」



『今はもう時間がないからな。

そのマスコミのヤクザ的な性質をフル活用せなアカン。』



「ひょっとして、ワイさん…」



『オマエにはスマンが、徹底的にマスコミのエグい面利用するで?』



「…はい。」



『いや、無理にワイに合わせんでもええねんぞ?

自分でも無茶してることはよくわかっとる。


今もワイ、エグい手使っとるしな。』



「え?  今、何かされてるんですか!?」



『オマエが教えてくれたことや。

スマホにはカメラがついとる。』



「じゃ、じゃあ!

カメラ機能を使って中日の秘密を探るつもりで?」



『いや。  客席から見えるような秘密なんて無いよ。

ワイは…

事実を写真に収めただけや。』



「じ、事実ですか?」



『TVでは…

私設応援団にスポット当てへんからな。』



「し、私設応援団…

ですか?」



『巨人潰しで付けた火を中日にも飛び火させる。

今、撮った写真と録音した音声。

これが着火燃料や。』



「お、音声。」



『オマエは気づかへんかったか?

巨人の賭博事件の翌日やぞ?

球場はその話題で持ち切りやねんぞ?』



「あ、それでワイさん…  観客席に!」



『特技という程のモンやないが…

ワイは堅気に偽装したヤクザを見分けることが出来る。』



「こ、この球場にもヤクザの人が来てるんですか?」



『シッ!

あまりキョロキョロするな。


要するにヤクザが固まってる地点の音声を拾っただけや。』



「じゃ、じゃあ

何か決定的な証拠が?」



『いや、アイツらもそんなにアホやない。

この音声を警察に持ってても事件化は無理や。』



「そ、それじゃあ意味がないんじゃ?」



『やりとりを加工せずにインターネッツに先に流す。

多少、尾びれは付けるけどな。』



「 (;゜д゜)ゴクリ… 」



『そこから、週刊誌攻撃へ移行する。

まあ、これに関してはそういうシノギをしてる奴にやらせる。


報酬は前払い済やし…

よし、データ送信完了や。』



「こ、効果があるものなのでしょうか?」



『さあな。

せやけど、ワイの出来る限りではベストの手段や。

グランドでは選手にベストを尽くして貰う。


ほら、見てみ?

キヨシのダイビングキャッチや。』



グランドではキヨシがユニフォームを泥だらけにして檄を飛ばしている。

加護があるとは言え、あの歳で泥にまみれるか…




せやから、グランドの外の泥はワイが全て被る!




『さあ、脱出するで!』


「え? 試合はまだ途中ですよ。」


『投手のストックを見比べる限り…

この三連戦は横浜の圧倒的有利で進むやろ。』


「そ、そうなんですか?」


『元々向こうは、この3連戦で一息つくつもりで直近のローテ組んどったからな。』


「あ、ベイが最下位だから。」




カメラの視界伝いに走る。

追撃は無いが、マーク要員が近づいてきている。

数が二人しか居ないのは、現時点ではこっちが重要な敵とは思われてないからやろうけど。


まあ、ナゴドにはもう二度と入れんやろうな…






その日の試合は中村君の3連発も手伝って、11対7で勝利。

中村贔屓のキチガイが飛び上がって喜んでいた。


「中村選手に加護を使えて本当に良かったです!」


『…ああ、そうやな。』




更には、巨人はリズムが完全に狂ったのか、投壊で敗北。

首位とのゲーム差は21.5ゲーム差に縮む。












…。



アカン、尋常のやり方では勝てへん。



もっと逸脱せなアカン…


そうや、もっと逸脱するんや!







1、人類滅亡まであと41日(但し、横浜以外のチームがリーグ優勝を果たした瞬間人類滅亡)

2、転生可能なろう民8人。

3、横浜ベイスターズ首位まで21.5ゲーム差


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