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COUNTERATTACK 解放戦記  作者: 兄ほわ
反撃編
4/25

謎の男

2067年 12月 23日 とある駐屯地にて


湊は少し黒味がかかった透き通りそうな白い壁を見ながら、考えを巡らした。あれから3年、いやもう4年になるか人類が負けてから。しかし世界は驚くほど

変わったヤツラの名称は「カテゴリー」となり、種類ごとに能力も違ったが時間が経つほど強力になるようだ、幼体は「カテゴリー1」、蛹は「カテゴリー2」

不完全体は「カテゴリー3」、完全体は「カテゴリー4」、完全体の亜種は「カテゴリー5」、そしてもう一つは俺が見た人型のカテゴリーは「カテゴリー6」だ。カテゴリー6は世界で同時に確認された9体、人語をも話せるので世界はこのカテゴリー6の捕獲か、殺害を最重要目的としている。なぜ殺害が必要かは能力が強力すぎるからだ。


「おーい、もう行くぞ」


おっと重信さんが呼んでいる。自衛隊に苦労して入れたのは重信さんの影響も少なからずあったからだ。


「すいません、すぐ行きます!」


もう一度壁を見た、あれからワンの姿は見ていない、確認されたカテゴリー6の中にもその姿は無かったのだ。

そこで考えをやめて、屋上から急いで降りて、駐屯地の駐車場に向かうと重信さんが73式小型トラック、通称「パジェロ」に乗って待っていた。

湊がすぐにシートベルトを締めるとすぐに発進した。


「今回は43区のとあるマンションだ。配達員が配達物を届けに行った、その時に悪臭がしたそうだ気になって窓が開いていたから覗いたら血だまりがあったそうだ」


「それで?」


「ああ、泣きながら通報してきてそれから情報を照合したらたぶんカテゴリーだと思うみたいな返答が返ってきて現在は機動隊がマンションを包囲している」


今、自分たちがやっているのは壁がカテゴリーの侵入を防いでいるがなにせ原料はダイヤだ、全体を囲うのは難しい。そのため壁の隙間からときどき入ってくるのだ。



2時間後、現場のマンション前  



「あんたらが自衛隊の人たちか」


「はいそうです」


「なんだ、周りより小さいと思ったら子供か」


「まぁ、俺のことには構わず話をお願いします」


「わかったよ、だがその前に自己紹介といこう」


「まず俺から、俺は岡島、刑事をやっている」


「私は陸上自衛隊の重信です。階級は曹長です」


「同じく、陸上自衛隊の湊です。階級は二等陸尉です」


軽い自己紹介が終わったところで三人はエレベーターに乗って、目的の階へと向かった。


「もうすでに知っていると思うが突入の準備は済んでいる。君たちが突入した後に窓からと君たちの背後から突入して君たちを援護する」


そう言ったところでエレベーターが目的の階で止まった。そして目的の部屋に着くと湊、岡島、重信、機動隊員は自分が持っている。拳銃、64式小銃、MP5などの銃器を点検するが湊は64式小銃を点検している途中で気がついた。どうしてカテゴリーは部屋から出ないのだろう出た方が餌が豊富にあるのにもしかするとこれは俺達を罠にかけるための作戦・・・・

そこで意識が違う方に向いたカテゴリーが壁を壊して出てきたからだ。


12月 23日 とある高校の通学路にて


「ねぇ、明日みんなで集まってクリスマスパーティーをしようよ」


「うん、いいねそれ!」


そう言いながら、村本 三保は黒味がかかった白い壁を見た。ニュースで人類が負けたのは知っていたが何に負けたのか、なぜ壁があるのかはわからなかった。

三保は攻撃された地域よりずっと離れていたのでそこでどんな悲劇があったのかはまだ知らなかったのだ。とその時声が聞こえた。


「急げ、まだここのエリアにいるはずだ」


「警察のへりは!」


「現在は「わしゅう」が探してくれている」


「うん?、重信さん、岡島さん、あれ!」


「くそ、誰かここに非常線張るのを忘れたな」


そう言いながら、走ってくる集団がある。一人は刑事ドラマに出てきそうな格好でもう二人は完全に自衛隊の装備だった。前にもこんなことになったことがあるどうしたものかとその時は思ったが次に出てきた言葉はただの一般人でナンパに誘ってきたのと同じだった。今回もテレビで言うサバイバルゲームのプレイヤーか、何かだろう。


「何か私たちに用ですか」


思いっきり胡散臭い目で彼らを見た。


「ここは危ない、すぐに逃げるんだ」


ここからもう何が何だかわからない言動になった。馬鹿なの、死ぬの!


「すいません、私たち急いでいるのでこれ以上付きまとうと警察呼びます」


「別に来ていいよ、俺達こういうものだから」


岡島は警察バッジを見せたがそれでも女子高生たちは納得しなかった。

しかし後ろからすまじい音が聞こえて来てから状況は一変する。


「何よ、あれ!」


「キャーーーー」


「そんなところにいたのか撃て!」


ダダダダダダダ


三人の銃器が一斉に噴く。しかしさすがカテゴリーだ脅威の攻撃で岡島刑事を吹き飛ばし飛んで行った。


「岡島刑事!」


「だい・・じょうぶだ。防弾・・チョキがあったから」


「そうですか、よかった。岡島刑事はここで応援を待ってその子たちといっしょに安全地帯へではよろしくお願いします」


そういって高校生が路地に消えた。三保は今、真相を知ってしまったんじゃないかと思ってしまった。


12月 23日 とある路地にて


湊は走っていた。そう別れて捜索してから30分ようやくカテゴリー1を見つけた。1というのは自分で勝手に判断してつけた、連絡してすぐに後を追った途中機動隊員から何か言ってきていたが無線の調子が悪いのかよく聞き取れなかった。


「あ」


湊が路地から抜けた途端、自分の口から声が出た。

カテゴリー1が切り刻まれていた、頭は見る影もなくなっていた。


「おそかったね自衛隊の君」


声がした。誰のものでもない


「あなたは誰ですか?」


「失礼、でもその前に君の実力を試したい」


「は?」


「気ずかないか?周りがどうなっているのか」


その言葉でようやく気がついた。彼の周りに機動隊員が数名転がっているのがそれに気ずいた途端、湊は自衛隊の護身術の蹴りを見舞っていた。だが彼によって受け止められていた。


「な!」


「なかなかやるね。だがまだこれだと教えられないよ、もっと見せてくれ」


「く!」


「そこまでだ!」


その声で気がつくと重信さんと数名の機動隊員がこちらに近づいてきた。


「ち、余計な邪魔が入ったか君、名前は?」


「小林 湊」


「そうか、次に会ったときにケリをつけよう」


そういって去った。なにか手にアタッシュケースを持っていた気がする。

湊は何か悪い予感がした。またあの男とどこか大事な場所で会うような気がしてしまった。



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