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COUNTERATTACK 解放戦記  作者: 兄ほわ
反撃編
11/25

男からの挑戦

湊達が「避難所」に入っていると同時刻 自衛隊捜索隊 本隊


「一佐!先遣隊から連絡が」


「変わってくれ」


隊員が無線機を渡し、無線の相手に向かってしゃべり始める。


「アルファ1 どうした?」


『一佐!今すぐにそちらの捜索を取りやめて、全部隊を今、私がいる場所に集結させてもらえないでしょうか?』


「どうしてだ?」


重信はこれまであったことを話した。



「分かった少し時間がかかるがすぐに行く」


そう言って無線を切った。


「第七師団からの増援は?」



「はい、89式装甲戦闘車と90式戦車を回してくれます」



実はかなりの範囲に人員を回しているために万が一の時に必要な部隊までも捜索に駆り出されているのとこのような報告が来ることを予想していたので事前に政府から許可を得て、増援を出してもらっていた。

ちなみに第七師団は先の戦いで相当数の被害を出してしまっているため、他の戦車の数が元の数に戻るまで全車退役した74式戦車を今も使っているのだ。



「今の内に休みを取らせておけ」


「分かりました」


そう言った後にぽつぽつと雨が降り始めた。



重信班 とある廃屋にて



「コンボイが到着するまでにここを片ずけるぞ」


「「「了解」」」


「良し、赤外線に切り替えろ」


そう言うと重信を含めた隊員達が慣れた手つきで自衛隊が採用しているJGVS-V8個人用赤外線装置とXM-28 lAWSを装備した。


XM-28 lAWSはアメリカのヘッケラー&コッホ社からのエ・バーストグレネードランチャーで2030年から高い信頼性と能力で自衛隊に採用された。

まだ予算の都合上でまだ全体の四分の一にも満たないほど部隊に配備されてない。


「作戦はこいつで煙幕を張って、その隙に突入する」


ちなみにXM-28は煙幕を張ることはできないがそこは自衛隊が突入用に三菱工業に改良を依頼している。


「まずは他に敵がいないかを確認するためにまずはカメラで室内を偵察するからそこの二人は俺についてきて、あとは突入まで待機しろ」


そう言い残すと自分たちは廃屋の穴からカメラを室内に伸ばした。

聞こえてきたのは40代くらいの男性の声だった。


「おい、こいつらどうする?」


「そうだなぁ、まさかいきなり自衛隊のヘリが堕ちて来た時はひやぁとしたぜ」


「まぁ、そのおかげで人質と銃が手に入ったんだからな」



「でもガキまで捕まえるとは、なぁこいつら、あの場所のガキだよな」



「ああ、例の「避難所」だろ」


「ああ、他の場所に行って聞いたけれどもあの場所はかなりまずいらしいな」


「またその噂かよ、勘弁してくれ」



どうやら二人はまだ我々に気ずいていないようだ、油断している今がチャンスだ。それにどうやら行方不明者の隊員もいるようだ。



「作戦を変更する、スモークを焚いて突入はいっしょだが私たちは後ろから突入するから陽動をする感じで頼む」


「分かりました。時間は?」


「俺が合図したらだ」


ぐっと全員の気が引き締まる。なにせ人質の命がこのたった一回の突入に掛けられているのだから。



「突入まで10秒・・・・・・・・・・ゴーゴーゴー!!」


扉や窓から一斉に突入した。



「避難所」のとある部屋にて


いきなり銃口を突き付けられた湊達は一瞬、それが何か分からなかったが良くも悪くも瞬時に頭が瞬時に身の危険を教え、湊の背筋に悪寒が走った。


「何しているんだすか!彼等は敵ではありません!」


白本が慌てて止めに入る。今この瞬間、彼女が全員天使だと思ってしまった。

しかしそんな思考をイラついたような声で遮られる。


「だったら最初から言えよ、ノックも無しだから敵と思うのも当然でしょ」


「すいません・・・」


ちなみに湊達はいくらノック無しだからといって、いきなり銃口を向けるというのはありえないと思っていた。


「だから、外の連中は使えないんだよ」


さすがにこの発言には湊達もイラッと来ることがあった。なんなんだこの男は?


「それで隊長に呼ばれてここに来たんですが?」


「ああ、それなんだがよぉ、なんか用事が出来たみたいでお前らが遅いから先に出ていちまったよ」


「そうですか、失礼しました」



そう言って白本は出ていくので湊達も連いていく。



「いったい何なんですかあの男は」


部屋から出てきた時の村田の第一声がそれだった。


「びっくりさせてすいません。谷口さんはああ言って、すぐに銃を撃とうとするんです」



「よくそれで死人が出ませんね」


「まぁ、最初の時は喧嘩になって彼が三人も銃床で殴って怪我させたんです」


「怖えええええええ」


そう会話していると一人の女性が四人の元に近ずいてきた。


「白本さん」


「どうしたんですか?」


「隊長さん、見なかった?」


「いえ、こっちも探しているんです」


「そうですか、大事な要件なのに」


「そういえば隊長さんて、どんな人?」


二人は顔を見合わせて、少し笑うと


「頼りになる人でここに最初に来たときにはよくお世話になりました」


「顔はこんなのです」


と女性がポケットから写真を取り出し、見せてくれた。


「隊長・・・これって・・・」


「あ・ああそうだ、間違いないです」


「すぐにここを探しましょう」


写真を見た途端、湊達は白本と女性に何も言わないまま、急いでどっかに行ってしまった。


「ど・どうしたんですか・・」


「さ・さぁ」


二人はその光景に呆然とするしかなかったのである。二人の足もとにはただただその写真が転がっていたのである。



コンボイ到着後 重信班


「ゆっくりだぞ、1、2,3、それ!」


負傷者二名を医療班が一トン半救急車に乗せている間に重信は突入の時に真っ先に伸びていた(今は回復しているが)青年の一人に声をかけた。


「君、ちょといいか?」


「なんだよ」


あきらかに不機嫌そうだ。


「君たちが話していた「避難所」の噂とは?」


「ああ、それか」


いかにももう有名な話だぞと言わんばかりの顔でこう話した。


「あの「避難所」では恐ろしい人体実験があるという話だ」



「避難所」とあるテント群にて



湊は仲間達と離れて、捜索していた。


(どこだ、どこにいる)


湊は50式小銃の安全装置を解除して、単発にしていた。

しかしその時に子供らしき声が泣いている声が聞こえてきた。


「どうしたんだ?」


そのテントを覗いてみると湊は驚愕した。なんと彼らは全員が赤い目をしていたまるでカテゴリーのように・・・


「驚いたか?」


後ろから声を掛けられ、驚いて銃を声がした方に向ける。


「あなたは・・・」


影から出てきた男はあの男だった。


「君か、やはり来たね」


「それよりあなたを連行します」


「おいおい、君は知りたくないかね、今の子供達を」


「彼等はなんなのですか」


「君は知らないのかね?3年前、あの戦いが勃発した時に真っ先に日本を含めた研究機関は各国の軍隊との戦闘で倒れたカテゴリーの死体から採取された「Q細胞」と呼ばれるウイルスを子供達以外にも大人も例外無く、投与された姿があれだ。我々は彼等のことを「被験者達」と呼んでいる」


「それは明らかな「人体実験」なのでは?」


湊はその事に驚きを隠せなかった。


「確かにそうだ。だから批判を恐れた各国の政府は彼等を解き放った、おかげでありとあらゆる場所に彼等がいる。まぁ、そのおかげでこちらも彼等を使って「アレ」が完成したんだがね」


「「アレ」?・・・」


湊が聞き出そうした時にみんなが捜索している広場から銃声が一発鳴る。


「おや?向こうもおもしろくなったようだね」


「一体なにを?」


だが男はこちらに聞く耳を持たずに話を続けていく。


「君に一つ試練を与えよう」


男の背後には壁に覆われている町がある。


「この災厄を止められるかな?」


その瞬間、町にとてつもない爆発が起こった。

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