090.どういうこと?
中盤風天目線
夕飯は和食なのに何故かギョーザが出てきた。まぁ、食べたかったし、美味しかったからいいけどさ。今はお風呂に入ろうと支度中。
「あ、先輩。私、お風呂長いので、先に部屋に帰っててください。」
「え・・・・・・・、でも・・・・・。」
「大丈夫、部屋に帰るくらい1人でできます。っあ、そうだ。先に部屋に帰ってて暇なら、テレビ電話使ってお兄ちゃんとお話したらどうですか?私のi○ット使って土田君につなげばできますよ。」
私はi○ットのロックの解除方とテレビ電話のつなぎ方を先輩に教えた。
ああ言われてしまったし、待ってると逆に気を使わせてしまうから、俺は言われたとおり先に部屋に戻った。せっかく教えてもらったのでi○ットを使わせてもらうことにした。
つながった。
「・・・・・・・・・。」
『・・・・・・・・・・・。』
話題がない。俺も睦も雑談を自分から振るのは苦手である。そもそも、俺、睦、ときたらだいたい慧がいるのでなんか変な感じがする。
『・・・・・・・おい、実』
睦が口を開いた。
『真夜とやったか?』
「や、やったって、何を・・・・・。」
『色々だ。色々。』
い、色々!?何のことだか分かるけど、ダメだ。色々が何のことなのか口に出してはいけない。
「ーって、そ、その前に・・・・・・・、まだ、恋人になってないし・・・・・。」
『ま、まだなのか!?せっかく、こっちが何回もそういう機会を設けてやってるに・・・・・・・。』
返す言葉もございません。
『何でまだなんだ・・・・・?』
「今まではただのへタレだったけど、今回は恋人と未満でいないと、そのー・・・・・・、我慢できないから・・・・・・・。色々と。」
『大丈夫だ。基本、お前はヘタレなので、色々は中途パンパにしかできず、終わるから安心しろ。』
何かひどくないか、それ!でも、正直・・・・・・・・、ごもっともだと思います・・・・・・・。
「・・・・・・・なぁ、睦。」
俺はずっと聞きたかったことを聞くことにした。
『何だ?』
「ずっと聞きたかったんだけどさ、何で協力的なんだ?」
『・・・・・?』
「だ、だってさぁ、少しでも真夜に気がある人がいるといっつも懲らしめてただろ。だから、俺が真夜のことが好きだって睦にばれたとき親友に制裁を食らうんだ、俺。って、思ってたんだよ。それなのに、懲らしめるどころか協力的だから・・・・・・・・・。」
『じゃあ、聞くが、お前は俺にシメられたくらいで真夜をあきらめるか?』
「?」
『いいから答えろ。』
「あきらめないよ。真夜の口から、好きじゃないって、聞くまであきらめられない。」
いや、好きじゃないくらいじゃあきらめきれないかも・・・・・・。
『・・・・・・・、俺はな、ただ俺にシメられたくらいであきらめるような根性無しに真夜を渡したくないだけだ。実は確かにヘタレだが、根性無しではないことぐらい知ってる。』
「・・・・・・・・・。」
クスリ。
『何で笑うんだよ・・・・・・・。』
「いや、何というか・・・・・・・、本当に真夜が好きなんだな、睦は。」
『妹のことが好きじゃない兄がいるか。』
これもう、あれだ。俗に言うシスターコンプレックス、略してシスコンだろ。うん、間違えない。
『そうじゃなくても、真夜も大切だが実も大切なんだぞ。実なら真夜を幸せにできると俺は思うし、真夜がいれば実は幸せなんだろ?』
うん。
『俺は実がすごく良いやつだって知っている。なら、俺は後押しするしかないだろ。』
「睦・・・・・・・。」
『ぷ、ハハハハハハハハァー!!も、もう我慢のげんかーい!プハハハハハハー!!』
土田が笑い出す。
『何で笑ってるんだよ!!土田!!』
睦が土田の胸座をつかんだ。
「さっきから、堪えてたもんな。」
『な、何だと!?』
『あははー、ばれたぁ?』
「うん、ばればれ。」
『風天先輩はよく爆笑しなでいられるねー!!』
「まぁ、昔からなんだよ。俺もそのたびに、恥ずかしくないのかな?、って思うんだ。」
『おい、何のことだ・・・・・・?』
『だって、ひ、火室、先輩が柄にもなくすんごくクサイセリフを言ってるから、・・・・・・・ダメ、思い出しただけで、ププププ』
『土田、お前は、、今ここで死にたいのか・・・・・・・・・・・?』
「待て、待ってて、睦。・・・・・・・、俺は好きだよ、睦のそういうところ。」
『ーーーっ!!』
睦が土田を放す。あ、それは恥ずかしかったんだ。
『はい、はーい!俺も俺も!!プププ』
『なら、お前は笑うのをやめろ!!』
あー、いいお湯だったぁ。私はコーヒー牛乳を2個買って部屋に帰る。
「お帰り。」
風天先輩が素敵な笑顔で迎えてくれた。
「ただいまです。コーヒー牛乳、買って来ました!いりますか?」
「俺の分まで買ってきてくれたの?ありがとう。」
先輩にコーヒー牛乳を私、ビンを開け、飲む。うん、うまい!やっぱり、お風呂上りはこれだよね!!
「真夜。」
「はい?」
「口、ついてる。」
「わわわ」
恥ず!口に(コーヒー)牛乳ついてるなんて、子供か!!私が手でぬぐおうとすると、
「ぬぐうな。」
と言って先輩がティッシュを一枚取った。くれるのかな、と思い手を出そうとしたら、その前に先輩が口を拭いてくれた。は、恥ずかしすぎる。でも、幸せ・・・・・。口を拭くと自然と顔と顔がが近くなり先輩の息が私にかかる。それくらい近い。せっかくだから直視したいけど、ドキドキしてできない。思わず、目をぎゅっとつぶる。先輩がティッシュを話したので、終わったかなと思い目を開けようとしたら、・・・・・・・・やわらかいものが頬に当たった。なんだろうと思って目を開けると、先輩が顔を私から話す途中だった。
「真夜・・・・・・・。」
先輩の顔は私の耳元に行き、少し色っぽい声で囁かれた。また顔が離れ先輩が片手を私の頬に添え私を先輩の方にむせ、目があったとたん先輩はハッとし
「ご、ゴメン・・・・・。」
と赤くなりながらさっきの色っぽさはどこにいったのやらというくらい恥ずかしそうな声で言った。ん?ちょっとまてよ、これは・・・・・、もしかして・・・・・、
(風天先輩にキスされたーーー!!?)
ぽっぺたにだけど。う、うれしすぎる。
「あ、あのせ」
私がどういうことなのかと聞こうとしたとき、入り口に布団をひきにきた仲居さんがいることに気付いた。
明日28日12時にて、「裏・学園ラブアンドファンタジーをやってみたin乙女ゲーム」にて番外編をup。土田’s sistersが出てきます。