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085.パパさん

「お帰りー、しげちゃん」

「ただいま、れんちゃん。」

初っ端から二人抱き合い濃厚なキスをしていた。おい、人前だぞ!

「あ、そうだわ。しげちゃん、見て見てー!りっ君の妹の真夜ちゃんと弟君のマコ君よ!!とーっても、かわいいでしょ?」

「はじめまして、りっ君のお父さんです。」

「しげちゃんのことはパパって呼んでね!」

ここにもいたよ、先輩のことりっ君って呼ぶ人。しげちゃんことパパさんの印象は胡散臭い人。いつもニコニコしていて、本心が読めない。ただひとついえるのは、顔も中身も先輩はママさん似だってことだ。いや、それ以前に、帰れなくなりました。っと、いうわけで夕食はいらないと家に連絡。

『はい、もしもし。』

「あ、瞬君。夕飯先輩ちで食べるからいらないや。」

『え!?な、何そんなことに・・・・・!?』

「そんの、私が言いたいよ!」

『分かった。とりあえず・・・・・・、ご愁傷様。』

「ホンとだよ!」

と言って電話を切った。ほぼ瞬君に八つ当たりした形になった。まぁ、いつものことだから何も言わないとは思うけど帰ったらあやまろう。ん?ってことは、お父さんの帰りは遅いからお母さんと瞬君の2人っきり夕飯!?なんか、すごい光景だな、おい。こっちもいえたもんじゃないけどな。だって、目の前で行われてる食事がすごすぎる。子供はいたって普通なのだが、親の方が。だっても互いにあーんと仕合をしてるし、会話はバカプルそのものだし。先輩が家を出たくなった気持ちが分かった。子供の前でこれは教育上よろしくないと思うが・・・・・・。だから、先輩は女遊びに走るんだよ。まぁ、火奈ちゃんのせいでここ10ヶ月ほどはやってないが。この親があってこの子供あり。まさにこのことだよ。もう、早く帰りたい!!


 帰してくれたのは9時ごろだった。帰り際に、ママさんに何故か写真を撮られた。何に使うの!?車を出してもらった。先輩も同乗した。先輩はもう疲れきった顔をしていた。

「すまなかった・・・・・・。」

先輩がいきなり謝ってきた。

「こうやって疲れるだけだから、本当は連れてきたくなかったんだ。だが、連れてこないと、連れてくるまで親父がいない間ずっと後ろをちょろちょろされるから、そのストレスを考えたらつれてくるしかなかったんだ、本当にすまん。」

確かにママさんならやりそうだ。

「謝らないでくだっさい。しょうがなかったのは分かりましたから。お菓子、美味しかったのでそれでいいです。ね、マコちゃん。」

「うん、お菓子美味しかった・・・・・。」

マコちゃんは物分りがとてもよい子だ。だから、はたから見たらポーカーフェイスだが先輩が気にしないようにとマコちゃんなりに笑っていた。先輩もそれを感じ取ったらしく、マコちゃんの頭をいつも私にするように雑になでた。

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