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074.失恋男のお話

土田の1人語り。

んー、まず、どこか話そうか。まず、俺の好みの話からしようか。

 

 俺はね、自分で自惚れてないっと思えるくらいのイケメンだから、今までいろいろな人に告白されて時々気まぐれで付き合ってたんだ。でも、だいたい2,3週間くらい付き合って、何か違うな、って思って、別れ話を切り出して終わるんだ。案外あっさり引いてくれるの。ね、何か違うと思わない?だって、全くこじれないんだよ。ラノベばっかり読んでる俺からしてみれば、絶対これは違うと思う。

 だから、まず、好きになるこの第一条件は、純粋に俺と言う人間を中身まで見てくれる人、だったの。


 それでもね、今まで2,3人ぐらいだったかな、1ヶ月以上持った子もいたの。俺も悪くないな、って思う子。だけど今度は向こうから別れ話を切り出してくるの。何でだと思う?それはねぇ・・・・・・・・・、3次元に興味がないと思われたから。つまり、オタクだとばれたってこと。別に、オタクだからって3次元に興味がないわけでもないのにそう思われるの。同類(ゆかりん)なら分かるよね。同じ思い、したことあるんじゃない?・・・・・・っえ?無い?無いの!?うっそー!!あ、・・・・・・うん。うん、分かった・・・・・・・。結局そこなのね。自分が腐女子だからってことね。はいはい。いや・・・・・・・・、男は男と付き合えって・・・・・、ダメ!それは犯罪!!じゃあ、女の子はどうするのさぁ!?・・・・・・、傍観してればいいって・・・・・、それで満足するのって一部の人間だけだと思うよ!?そのとおりにしてたら、少子高齢化が進んじゃうよ!!・・・・・・、なにその目は・・・・。え?俺で少子高齢化って言葉を知っていたことに驚いた!?俺はその発言に驚いた!!今どき、小学生でも知ってるよ!ドンだけ俺のこと馬鹿と思ってるの!?当然のごとく、かなり、とか答えないでよゆかりん。俺、校内偏差値50だからね!一応真ん中だからね!はぁ・・・・・・・・。

 まぁ、そんな感じで、第二条件としては、オタクを差別しない人、だったんだよ。



 でも、そんな子いるのかなぁ?って、思ってたんだよ。まぁ、そんなにはいないよね。でも、人生何が起こるかわからないよね、だって2人もいたんだもん。っえ?1人目は分かるけど2人目は分からないって?いるじゃん。目も前に。第二条件は満たしてるけど第一条件は満たしてないって?じゃあ、ゆかりんは俺がイケメンだからって告白しようと思う?って、即答ー。それはひどい。まぁ、それでいいいの。俺は。ゆかりんは、ちゃんと俺を俺としてつるんでくれるでしょ?そういうこと。あぁ、でも、だからってすぐに乗り換える気は無いよ。しばらくは、失恋の余韻に浸る気だから。でも、人生何が起こるかわからないから、これから好きになる可能性は否定しないよ。むしろ、一番高いと思うよ。え?それは私もだって?・・・・・、そんなに、失恋した俺がよかったわけ?いや、うん、って、即答しないで!


 で、何で俺が君じゃなくて真夜ちゃんを選んだか聞きたい?いや、分かるけど聞いてあげる、って、何それー。え?あと25分暇だから、って、ゆかりーん・・・・・・。


 まずは入学式のときなんだけど、ほら、総務会が呼ばれたでしょ、あのとき。あのときさぁ、真夜ちゃんってば、初っ端からコケタでしょ。それを見て、これがリアルドジッ子かぁ、て思ったんだよ。ん?それは私もだって?じゃあ、ゆかりんもそのときから、興味あったんだー。まぁ、オタク心をくすぐるよね。

 その放課後、生徒会室に呼ばれて俺と初めて接したとき、動じないんだもん。他の総務会メンバー(イケメン)に会っても同じ。いや、1人だけ違かったかな。でも、それでも第一条件は満たしてるな、って思ったの。だって、その人に真夜ちゃんが向けていたのは恋心だったんだもん。はたからもてもバレバレ。憧れとかただかっこいいとかそういうのじゃなくて、純粋な恋心だったんだよ。本人と相手は分かってなかったけどね。でも、それを見ててさぁ、うらやましくなっちゃったんだよねぇ。こんな素直な気持ちを俺にくけてくれたらなぁ、って思ったんだよ。結局向けてもらえなかったけどね。

 第二条件を満たしてるって知ったのは、ゆかりんと初めて会ったあのときだよ。あの時も動じないの。むしろ、そっちが普通みたいな感じ。面白いな、って思ったよ。同時にこの子なら、って思った。一緒にいて楽しいし、見た目も好みだったんだよ。あの、清楚でかわいい感じが。何より、いい原石だし。俺そういうの好きなんだよ、磨けばかわいくなる子。そんな子を、磨くことが。これはもう飽きないことが確定したの。まぁ、そんな感じであと1つ何かあったらフラグが立つ状態だったんだよ。すれこそ、指でチョンッとつつけば立つくらい。

 フラグを完全に立てたのはゆかりんが気を利かせてとっとと帰った、・・・・・そうそう、夏休みのあの日。あの後、ちょっと磨いてみたんだよ。そうしたら、俺の予想を超えるくらいかわいくなったの。この子ほしいなぁ、って思った。フラグが立ったんだよ、俺の中で。だから、冗談ぽい感じで、付き合わないかって言ったの。乙女ゲームごっこ。そうしたら、それを理解したうえでほしかった答えをくれたんだよ。何でだと思う?真夜ちゃんはね、俺がそれでいいのかって聞いたら、それが本心だし嘘をつくのは苦手だからそれでいいって言ったんだよ。真夜ちゃんの自分を偽らないところに惚れ直したんだよ。

 でも、それと同時に、俺は自分の失恋を確証したわけ。なんというか、恋をして見方が変わったんだよ。理解が確証に変わったの。だから、真夜ちゃんと多めに絡んであの人を妬かせようかな、って思ったの。

 だけどこればっかりは誤算だったよ。2学期の始業式のあの日。あれは、自分でも、やちゃったー、って思った。自分でもびっくりしたんだよ。だから、瞬ちゃんが筆箱投げて真夜ちゃんの気を失わせてくれたことはありがたかったよ。おれ自身も内心、あせってたし、その間に少し頭が冷やせた。どうせ言っちゃったんだし、告白しちゃえーってなったの。え?何でそうなるかって?それはね、役に立つかなーって。・・・・・、あ、うん。今から説明する。

 あの2人ってさ、すごく鈍感なんだよ、自分が絡むとさ。だから、強制的にそういうことを考えないといけない状況にすれば、自然と真夜ちゃんの中からあの人が引っ張り出されるかなって思ったんだ。あんのじょう、引っ張り出されて、現在にいたると。

 でも、ふられてなかったら、俺、今でもこんなに真夜ちゃんのこと好きじゃなかったと思うんだ。俺はね、最終的に、あの人に一途な恋をした真夜ちゃんが好きだったの。だから、俺の理想通りだったという点では正解なんだよ、この結果は。だから俺は、もうしばらく失恋男をやるんだ。だって、ふられてもっと好きになったんだもん。え?死ぬまでそのまんまでいろって?ヤダよー!俺だって誰かと思い合って幸せになりたいもん。え?瞬ちゃんがいるって?・・・・・・て、ゆかりん、すぐに、俺をそっち方面にするのはやめてよぉ。え、何々?最近俺が新しい男に傾いてるって?それって、誰情報・・・・・・?ま、真夜ちゃん?その男って、もしかして・・・・・・、ライライ?うん、そんな名前って、マジかー。 

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