067.同じ?
結局、学年の出し物は歌に決まった。ライライも参加した休憩と言う名のお茶の時間に、学年の出し物を何にするかもめていたという話をしたら、金島先輩が、「なら、それでいいじゃないですか。」と言った結果だ。
なので何の歌を歌うか後日である今日決める。私とライライだけだとまたもめそうなので瞬君と土田君にも参加してもらった。だがそれはそれで問題が生じた。
「だから、2人ともアニメ曲から離れて!」
「「無理!!」」
私と土田君のオタク2人がそろったことでアニメ曲しか無しの方向である。結局、瞬君1人に決めてもらった。
私とライライはまだ他にやることがあったので瞬君と土田君にはでていってもらった。ライライはトイレに行ったので、空き教室には私1人しかいない。放課後なので人もいないことだし、暇つぶしに歌うことにした。ピアノはないから無伴奏だけど。私が歌ったのはこの世界にない曲だ。いや、あってはならないんだ。だって、もしこれがあったらこの世界は乙女ゲームであるということが事実になってしまう。ここで生活している私たちにとって、ここはリアルでありゲームではない。なのでこの曲は存在してはならないのだ。そう、この曲はラブマジのテーマソングだ。ヒロインキャラの担当声優が歌っていたものだ。何で歌いたかったのかは分からない。でも歌いたかった。本能に従った。正直かしか恥ずかしいのだが、ここにくるのなんてライライぐらいだし、ライライには今まで散々馬鹿にされてので今さら傷つきやしない。だが、トイレから戻ってきたライライの反応は私の予想を大幅に超えるものだった。
「っあ、ライライおか」
「あんたもなのか・・・・・・!?」
「え?」
「あんたも・・・・・・、俺と同じなのか!?」