060.お正月ドッキリ
私は目を覚ました。誰かに頭をなでられていた。そこは自分の部屋で、そばにいた人が私かうっすら目をあけたことに気が付いて、
「っあ、起きた。」
と声を漏らす。その声が私の大好きな人の声だったので夢かな、と思いながら目をしっかりあけると、
「おはよう。」
と帰ってきた。目を開けたとはいえ焦点はまだ合っていない。だが、やはり大好きな人の声だった。いい夢だなぁ、と思いやっと焦点が合った目でその人を見ると、はっきりした。
「きゃ、ギャー!!」
これは夢ではない。その人物が本当に風天先輩だったのもあるが、頭をなでてくれた手の熱が現実のものだったからだ。びっくりしてクセである布団もぐりをあわてて素早くやった。
(あ、あれ・・・・・・・?そういえば・・・・・・、いつベットに入ったんだっけ・・・・・?)
昨日は、大晦日だったから、自分の部屋のこもって、録画してるのに白黒(紅白じゃないんかい!!)を歌手として出ていた声優さんのところを見て、流れでだらだらと見続けて、瞬君が年越しそばを持ってきて、除夜の鐘を聞きながら一緒に食べて、テレビ見てたらそのうち寝ちゃって・・・・・・。
だから、ベットに入ってなくて、(勉強机とは別の)机に突っ伏してたはずだよね!?布団の中で確認したが昨日着ていた部屋着のままなので間違えない。つりあえず頭が冷えたのでベットの横から顔を出すと、電気がパッと消えた。としてパンという音とともに電気がつき、いつの間にか部屋にあったクス球が開いていた。そのクスだまからたれている垂れ幕には「あけおめドッキリ大成功!!」の文字があった。
「・・・・・・はぁ?」
ドッキリだと!?と思い見渡すと、(呆れ顔の)瞬君はもちろん何故か現役総務会メンバーが全員いた。そのことで全てを理解した。正月そうそうなにやってっるんだ、と思いながら一応聞いてみる。
「えーと・・・・・・、これはどういうことなのでしょうか・・・・・・。」
「うーん・・・・・・、そのまま・・・かな。あれの」
とクス球の垂れ幕を指差しながら風天先輩が答えた。
「真夜ちゃん、あけおグホッ!!」
土田君かうれしそうにニヤニヤしながら言い寄ってきたので、私は頭突きをお見舞いした。
「どうせ、発案者は土田君なんでしょ!!」
こんな馬鹿げたことを考えるのは正真正銘の馬鹿である土田君に決まっている。
「た、確かに発案者は俺だよ!でも、この案に便乗して本当に実行したには火室先輩だよ!!」
「それくらい知ってる!!」
妙にサプライズ好きなんだよ火室先輩は。しかも、そのサプライズ自体が微妙なんだよ。だって、アホだかたら。常識がないから。
「じゃあ、俺だけが制裁食らうのはおかしいでしょ!?」
そしてまた私が頭突きをした。そして、
「全ての制裁をくらうのが土田、お前の役割だ。」
と実行犯であるお兄ちゃんが言った。
「土田君はそういう役回りだよ。あきらめて。」
と言いながら瞬君が、私が頭突きした箇所を突いている。
「しゅ、瞬ちゃんそこはやめて・・・・・、イタイ・・・・・」
「ヤ・ダ(*^-^*)」
瞬君、ブラックだ。それを見て、金島先輩がクククと笑う。
「これだけ騒いでも、よく、家族は起きないな・・・・・・・。」
風天先輩が言う。
「まぁ、私の家族は眠りが深いんですよ、マコちゃん以外は。ソンじゃそこらのことでは起きません。マコちゃんは、また私が(乙女)ゲームをやって騒いでいると思ってるんですよ。」
その後、外着に着替えるために全員追い出した。
3月12日17時にドッキリの裏側の話を裏・学園ラブアンドファンタジーをやってみたin乙女ゲームでupします。目次ページのシリーズタイトルをクリックしてください。