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005.ヒロインを誰と?

「さて真夜ちゃん。」

「?」

「話そうか。・・・・・・・・、これからのこと。」

「へ?何を?」

オムライスをハムハム食べながら私は聞く。

「方向性だよ、方向性。」

「?」

「えーと・・・・・・・、まず・・・・・・」

瞬君が少し考えてから言う。

「真夜ちゃんは聖魔に進学する。」

「うん。」

「目的は?」

「・・・・・・ヒロインの複数キャラ攻略防止?」

なんとなく言いたいことが分かってきた。

「で、対処方法は?」

「考えてませーん!!」

即答ー。

「だ、だよね、うん。だと思った・・・・・・。」

すごいぞ瞬君。予想的中。

「あぁ、でもね、ヒロインには誰か一人とはくっついてほしいなぁって思ってるんだ。」

当然、ヒロインも攻略対象キャラも顔はいいんだよ。今目の前にいる瞬君も、優等生キャラっぽい感じで。と言うのは前世の私(真弓)の感想。今の私(真夜)からしてみれば眼鏡っ子の親友。いやぁ、別に瞬君の顔がゲームと変わったわけではないよ。ただ、私が見慣れてしまっただけ。そのおかげで、俗に言うイケメンと言うものへの耐久がつきそんじゃそこらのイケメン程度では動じなくなってしまった。

まぁ、そんなことはどうでもよくて、とりあえず私は美男美女のカップルを遠くから眺めたい。目の保養。それがヒロインを誰か一人とくっつけたい理由。

「そ、それって・・・・・・・・、僕以外の全員とくっつけるのより難しいような・・・・・・・・・。」

「うーん、でも・・・・・・・・・。」

正直そこは譲れない。

「・・・・・・・。じゃあ、誰とくっつける?」

「はい、はい!副会長様だけはだめ!!」

「まず(僕より)その人!?」

副会長様こと、風天(かぜかみ)(みのる)様(というか、ぜひ直接、実先輩とお呼びしたい!!)は、風の魔元素魔法師でもちろんヒロインの攻略対象キャラ。性格は誠実真面目で、典型的な〝いい人" 。見た目は美形というかイケメンで優しくていい人なのがにじみ出た感じ。真弓が一番好きなキャラだった。好きすぎて百回くらいは攻略した。ラブマジは、同じ人物のルートでも好感度によって言動が変わってくる。もちろんすべてのキャラのどんなパターンも一回は攻略したが、副会長様ルートは比べにもならないくらい何回もやった。それだけでなく、副会長様の吹き替えをやっていた声優さんが出ているドラマCDやキャラソンと言ったありとあらゆる副会長様を集めた。まさに副会長様は真弓の心の恋人だった。副会長様のあんなシーンやこんなシーンを思い出して、私が月影真夜(・・・・)のキャラを崩壊させて「えへへ」、「うふふふふ」、と半脳内お花畑状態になっているに大使、瞬君はズドーンと言う文字が背景にでそうなくらい落ち込んでいる。そんな状態のときに店員さんが恐る恐る食後に頼んでいたプリンを持ってきた。それで現実に戻った私と瞬君。

「一応聞くけど、瞬君はヒロインとくっつ」

「ヤダ。」

ですよねぇ。

「って、真夜ちゃん、もしかして僕をヒロインとくっつけようと!?そんなぁ!ひどい!!」

そこまで言わなくても・・・・・・・、ヒロインかわいいよぉ。

「いやいや、そんなつもりじゃないよ。多々、うーんと・・・・・・・、基本的には気持ち重視かなって・・・・・・・・、副会長様以外。」

「あくまでも副会長様なんだね・・・・・・・・。」

瞬君がとトホホとなる。いつまでも副会長様の話をするのはよくないような気がしたので少し話を変える。

「っあ、でもね、希望としては火室風紀委員長とヒロインをくっつけようかなぁって思ってるの。」

火室(ひむろ)(りく)風紀委員長は、本人が風紀を乱す〝風紀を乱す風紀委員長" 。火の魔元素魔法師で、服装が校則違反であるどころか女好きで俺様。真弓が一番嫌いなキャラ。とはいっても彼がダントツ美系だったので美女であるヒロインと並んでいて一番絵になるので、今回の目的である目の保養と言う点では一番適していると言える。

「うーん・・・・・・・、まぁ美人さんは好きそうだしやりやすいかもね。」

「攻略難易度一番低いしね。」

「そうなんだ・・・・・・・・。」

「うん。とりあえず、おとなしい子を演じつつ相手が興味を持つまで素直な感じでおだだててその後押していけば攻略できるよ。」

あくまでもゲームの中では。

「それに、自分は何人もはべらせるくせに独占よく強いキャラだから、一回風紀委員長ルートに入るとほかのキャラと関わりにくくなるんだよね。」

まぁ、あくまでもゲームの中では。

「それは今回の目的を果たすには最適なキャラだね。」

ゲーム通りであればね。よし!これでいこう!!


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