041.5.乙女ゲームをplayしてみた非オタク男達
All風天目線
「っと、言うわけで真夜に〝乙女ゲーム" っていうやつを借りてみた。」
「いや、それは分かったけど何で俺たちを招集したんだよ。」
睦、慧、俺の3人は何故か睦の家のパソコンの前にいる。
「ほら、実、盗聴しているときに甘い言葉ばかり聞こえてきたでしょ。だから、睦は1人でやる勇気が無かったんですよ。・・・・・・・まぁ、私も1人でやれといわれたら無理ですけど。」
「・・・・・・俺も・・・・。」
「「「・・・・・・・。」」」
三人で同時にこっくりうなずく。
「あ、開けるぞ!!」
と睦がいいパッケージを恐る恐る開ける。1番最初に目に入ったのは何枚もある紙だった。1番上に入っていた紙を見ると何か書いてあり、筆跡てに真夜の文字だった。その紙には
『火室先輩へ
絶対に壊さないように!!』
とだけでかでかと太いマジックペンで書いてあった。相当壊されたくなかったのか、もしくは、睦が物をすぐに壊すような人間だと思われているのか・・・・・・・、多分どちらもだろう。そして、次の紙へ。
『ほかの紙は私がplayした際のメモです。なくさないように。あと、ネタばれするので読まないほうがいいと思います。』
と書かれていた。
とりあえず、CD-Rを睦がパソコンにいれパソコンがデータを読み込んでいる間、俺と慧で取扱説明書を読む。とくに、難しそうな操作わなさそうだけど・・・・・・。
「おい!」
「ん?何、睦?」
「名前を入れろとでてるんだが・・・・・・、どうする。」
「ちなみに・・・・・・、元の名前以外の名前を入れるとそこの部分の音声が空白になるそうです。」
と慧が説明書を見ながら言う。
「そのほうがいいな・・・・・・。」
「「「・・・・・・・・・。」」」
何も思い浮かばず、結局、平仮名の〝あ" 1文字になった。せめて、〝亜" とかにすればましだったのかも・・・・・・。
「ッグ・・・・・・!おい、次・・・・・・・・。」
「だ、大丈夫か!?睦!!」
現在、乙女ゲームの甘いセリフに男三人総出で格闘(?)中。いろいろな意味で長時間のplayは無理だ。危険すぎる。なので三人で交代しplayerとなっていた。初めはそうでもなかったのだが好感度が上がっていくにつれて言葉の糖分が増していき、player交代のサイクルがどんどん短くなってきている。すごいぞ、乙女ゲーム。たかが1枚のCD-Rなのに男三人を撃沈させている。基本的に感情を顔に出さない慧でさえ、もう無理だと顔にだす。そして、1人クリアーするのに1日かかった。この乙女ゲームは難易度だ低く、セルフがくさく、ストーリーがスカスカなためいため3時間もあれば一人は攻略できると真夜が言ってたそうだが、無理だ。精神的HP的に無理だ。真夜が甘党な理由が分かった気がする。そうでもなければplayすること自体に苦しむ。
現在、20:30。夕食を睦の家で食べた。もう、甘いものはこりごりだったためカレー(辛口)を食べた。しばらく甘いものは見たくも無い・・・・・。