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003.女神様からの力《プレゼント》

 私の目には青くてきれいな粒が見えている。瞬君にも見えてるみたい。

「魔元素・・・・・・・?」

瞬君がそうつぶやく。

「っえ、ホント!?」

「・・・・・・・たぶん。でも、感じることはできても見るのは初めてだから・・・・・・・・。」

瞬君は水の魔元素魔法師。魔元素魔法師とは空気中に漂ってる魔元素を感じ、その場に存在している自分の使役可能な魔元素を自分の魔力で操る能力。瞬君の場合〝水"なので、水の魔元素を操り、水というものを使う。

「じゃあ、感覚的には、見えている位置には魔元素を感じてるの?」

「うん。水の魔元素をね。」

と言いながら瞬君が私の手から自分の手を離すと・・・・・・・・。

「「み、見えなくなった・・・・・・・・・・・・。」」

青い粒は見えなくなった。ためしにもう一回手をつないで見ると、

「見えた・・・・・・・・・・。」

「見えたね・・・・・・・・・・・。」

すると、いくつの粒子が一箇所にもともりフヨフヨと私の手のほうに飛んでくる。思わず私が繋いでいない方の手を広げると、その塊が私の手に来た。パッと光そこには美人な小人がいた。青いかも似、青いドレスを身にまとったおっとりとした顔立ちだ。

「あなたは・・・・・・・?」

『私は人の言う精霊・・・・・・・、水の精霊ですわ。』

「「!!?」」

精霊とは、簡単に言えば魔元素の塊。精霊は魔元素と違い個人の〝感情" や〝意思" を持つ。そして時々気に入った人間がいると、その人間と契約し、その人物から魔力をもらう代わりにその人物に使役される。ちなみに、精霊に気に入られるには魔元素が見えることが必須条件で、そういう人達を精霊魔法師という。

『私と契約をしてください。』

「っえ?私?」

どっからどう見ても瞬君ではなく私に言ってるんだけど・・・・・・。

『はい。どうか私に名を与えてください。』

人が精霊に名を与える。それが契約。

「えーと・・・・・・、じゃあ・・・・・・・・・、水姫(みずき)とか・・・・・、どうかな・・・・・・・??」

『ありがとうございます。今日から私は水姫。あなたは私のマスターですわ。』

そういい、精霊さんは青いきれいな宝石のはまった小さな金属フックつきのキーホルダー(チャーム)となって、私の手の上にぽとりと落ちた。そして、そのチャームから声がする。

『どんな些細なことでも、いつでもお呼びください。マスターのお役に立つことをお約束しますわ。』

精霊は何らかの形で主のそばにいる。多くの場合、今のと同じくチャームになって。

「って、えぇーーーーーーーー!!」

何でこんなことに!?自分でもわからない間に契約しちゃったよ!!

「ま、真夜ちゃんこれは」

瞬君がしゃべり始めると、また意識を失った。


どうやらなた世界の狭間に来たようだ。そして、女神が姿を現すと私は、

「女神様、前回もそうなのですが、死に掛けていないのにここに来てしまっていいんでしょうか?」

と質問する。

『一度死に掛けてるので問題はありません。』

(それでいいんだ・・・・・・・・)

意外と適当?

『あなたは私が与えた(プレゼント)に気がつきましたね。

「・・・・・・?」

『見えたでしょ、魔元素が』

私は黙ってうなずく。

『あれは、あなた自身がもともと持っていた能力に私が少し手を加えたものです。』

「つまり、細胞活性化魔法の応用?」

『そうです。魔元素魔法師があなたに触れると、お互いの能力が作用し、魔元素が見えるようになるのです。』

見えるようになると感じるより正確に魔元素の位置を把握でき、魔元素魔法師はより効率よく魔法が使えるようになる。

「ちなみに、精霊と契約できたのは?」

『それはただの偶然です。』

マジかぁー。

『・・・・・・・・では、頑張って下さい。』


「・・・・・・・・・・。」

私は閉じていた目を開ける。

「真夜ちゃん?」

瞬君の声。現実に戻ってきたようだ。

そこに第三者の声か入る。

「真夜ーーーーーーーー!!」

「お、お姉ちゃん!?」

私の姉、真美(まみ)がいきなり抱きついてきた。

「マミねぇー、ずっと泣いててなだめるの大変だった・・・・・・・・。」

とポーカーフェイスで

「マコちゃん・・・・・・。」

私の弟真琴(まこと)こと、マコちゃんが言う。

「お父さんと、お母さんは?」

と私が聞くとマコちゃんがポーカーフェイスのまま答え始める。

「お父さんは生きてることを確認して、仕事に戻った。お母さんは、マヤねぇーが様子見で三日入院することになったから、着替え取りに行ってる。」

「そっかー。」

「真夜、ホントに大丈夫?」

「うん。すんごく元気だよ、お姉ちゃん。自分でも本当に事故にあったのか不思議なくらい。」

まぁ、女神様のおかげなんだけどね。

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