037.初・殴り
お姉ちゃんがここにいないところを見るととりあえず風紀委員は何かやっているようだ。となると、風紀委員より仕事が多い生徒会も何かしらまだやっていることになる。お昼食べてないからおなかがすいた。時計を見たらもう2時だ。意識を失ってから四時間以上は経っている。今更購買にパンは置いてないし多分生徒会室に行けばお菓子くらいはあるだろう。それで食いつなげなさそうだったら、途中でコンビニに行かせてもえらうとしますか。と、思い生徒会室に行く。
生徒会室に入ってすぐ
「真夜ー!!」
予想通りお姉ちゃんが抱きついてきた。お姉ちゃん、勢い強すぎ!強化魔法使ってなかったら倒れてるよ、これ。
「大丈夫?」
「うん、大丈夫。元気だよ、お姉ちゃん。」
「真夜ちゃんゴメン!!」
と言い、瞬君がお詫びの品と言う名の購買で売っているパンを渡してきた。お昼ご飯にと言うことなのだろう。お腹がぺこぺこなのでパンを受け取ると私はすぐに封を開け始める。
「私こそ、反応が遅くてゴメンね。」
そして、私はパンをハムハム。
「もぅ、瞬ちゃんったら乱暴さんなんだから!」
奥のほうにいた先輩たちが「あんたがそれを言うのか!?」という目をしていた。
「あれー?そういえば、光は一緒じゃないの?真夜。」
「え?土田君なら先に保健室を出たけど・・・・・・・・・?」
「遅くなりましたー!」
土田君が生徒会室に今頃帰ってきた。
「今まで何やってたのよ、光ー。」
お姉ちゃんが、みんなが疑問に思っていたことを言う。私なんてもうパン二個も食べおわちゃったよ。
「気合、入れてました!」
「気合?何の?」
いやな予感がしてきた。だから、やめてお姉ちゃん。突っ込まないで!
「それは、真夜」
真夜と聞いていやな予感が的中したことが分かった。そして私は条件反射に近いくらい素早く強化魔法を使い、土田君の腹に一発、拳をかました。つまり、殴った。相手がダウンしたのを確認してから一言、
「土田君、世の中には言っていいことと悪いことがあるんだよ。」
と笑顔で私は言った。土田君は痛みで倒れこみピクリとも動かなくなった。
(お、同じ血が流れてる・・・・・・・・・!?)
と何人もの人間が思い、総務会の人々に始めて自分が恐れられたことに私は気づかなかった。