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028.めんどくさい

すみません。二時間かかりました・・・・・。

 とそんな感じで服、靴、そして髪をいじられた。そして、15時半くらいになったので、おやつを買いモール内のベンチに座って食べる。もと論私は甘いものを買った。

「・・・・・・・・で、土田君・・・・・・・」

「ん?何?」

「私はいつまでこの格好をしてなくてはならないのでしょうか・・・・・・・・・?」

「うーん・・・・・・・・・、今日一日俺と一緒にいる間かな?」

「分かった。じゃあ、次の総務会の集まりのときに間に合うようにクリーニングに出して返しね。」

「っえ!?ちょ、ちょ、真夜ちゃん!?何言ってるの!?」

「・・・・?」

何か変なこと言ったか?

「我ながらなかなかのできばえだと思うんだけど、・・・・・気に入らなかった?」

「・・・・・・・?いや、そんなことはないけど。男の子なのにハイセンスだなーって思ったよ。」

最低限、私にはそんなスキル備わっていない。

「じゃあ、何で?」

「へ?」

「・・・・・・もしかして・・・・・、俺が何を言ってるのか分からない?」

「?」

「あ、ははははぁ・・・・・・・・。うん、やっぱり・・・・・。」

「??」

「いや、うん。よく考えれば真夜ちゃんはそういう人間だよね。」

「???」

「・・・・・・・俺が言ってるのは、それは君のだよってこと。」

「????」

「『あげる』って言わないと分からない?」

「??????????」

私は少し考えてから理解した。

「いやいやいやいやいや、それはおかしいでしょ!!」

「何で?」

「友達にもらうには額がおおきすぎるでしょ!」

「・・・・・・・・。」

納得してくれたかな?と思っていたら、土田君は楽しそうに言う。

「だったら、俺と付き合ってよ。そうすれば、真夜ちゃん的には合ってると思うわけでしょ?」

その状況から私は試されていると思った。今目の前にいる〝土田君" が〝ラブマジの土田光" のままならば、「冗談でしょ?」と返せば相手が逃げられなるような雰囲気でそんなこと言わない。〝ラブマジの土田光" であればもっと逃げられないようにするはずだ。まぁ、それもあるのだが今目の前にいる土田君は、

「・・・・・・土田君。」

「なに?」

「いくら、オタクだからってそういうもんじゃないよ!!」

「!!」

「土田君が私に求めてる返しはなんだか知ってるけど、私はそれを言うよ!これは土田君をどうこうしたい訳ではなくて、それが本当の私に意見だから!」

「・・・・・・・真夜ちゃんはそれでいいの?」

「嘘をつくのは私苦手なの。だからそうするしかないの。」

土田君が笑う。私は宣言どおり土田君が求めた答えを言う。

「土田君、それとこれとは別の話だよ。付き合うなら好きだか好きになる意志がないとだめでしょ?最低限、私は土田君のこと友達として好きになる意志しかないよ。だからダメ。確かに私が言ったことはそういう風に聞こえるかもしれない。でも、それで付き合ったら援助交際みたいでしょ!」

あれ?なんかすごーく変なワードが入ったような・・・・・・・・。それは気のせいではなかった。やはり変なワードは入っていて土田君がふきだしてから爆笑しだした。

「ぷははははは、そ、そうだねー。そのとおりだよ。」

と言い、まだ笑い続ける。

「そんなに笑わなくてもいいでしょ!あれは言葉のあやと言うか・・・・・・・・。って、それ以前に土田君が乙女ゲームの真似事するからでしょ!」

そう、土田君はオタクなのだ。いい声優がでてれば乙女ゲームさえやる。そんな土田君は私を試しかつ、乙女ゲームごっこをやったのだ。

「え?楽しくなかった?」

「楽しくないわ!!」

「えー、俺は楽しかったけどなぁ。」

「て、なんでこんなことしたの。」

「真夜ちゃんが喜ぶかなーって。だって好きでしょ?乙女ゲーム。ほら、俺って乙女ゲームキャラ級のイケメンだから!」

まぁ、そりゃー実際乙女ゲームのキャラだからな土田。と心の中だけで返しておく。

「自分で言うな!!」

「えー、事実なのに・・・・・。まぁ、いいや。俺は、喜ばしてもらったしね。」

土田君の気分はルンルンだ。顔に出まくっている。

「だから、さっきも言ったけどそのために言ったわけじゃないから!嘘つきたくなかっただけだから!!」

「分かってる、分かってるー」

「分かってないでしょ・・・・・・・。」

「分かってるよー。本当だって。これは俺が勝手に喜んでるだけだから。真夜ちゃんはそんな計算高い人間じゃないって知ってるって。」

「・・・・・・・。」

「と、いうことで服とかはもらって。」

「なんでそうなる!?」

「んー、じゃあ・・・・・、怒らせちゃったおあびということで。」

「いや、それ理由になってないよ。そこまでは怒ってないし。」

「でも、俺が女の子服持っててもしょうがないでしょ。」

「お姉さんにあげれば?それだったら普通だし。前にお姉さんがいるって言ってたよね。・・・・・・・・あ、それとも自分で着れば?」

「俺だ着たらおかしいでしょ!!」

「意外と似合うかもよ?」

面白そうなのでぜひやってみせてほしい。

「似合ったらある意味問題あるでしょ!」

「だから、おねぇ」

「姉さんたちは真夜ちゃんみたいにかわいくないもん!!

「それはないでしょ。それ以前に私、ただのオタクでかわいくないし。」

「いや、ある。絶対あるし真夜ちゃんはかわいい!!」

あー、もーしつこいなぁ。

「じゃあ、土田君、ほしいものはある?それをお返し」

「はい!真夜ちゃんがほしいです!!」

「いや、それ変体発言だよ。」

「ん~、じゃあ、真夜ちゃんの手作りお菓子で。」

「そんなのでいいの?」

すごくつりあってないと思うんだけど・・・・・・・・。

「いいの!それで!」

「・・・・・・・分かったよ・・・・・・。」

結局私が折れた。


 その後、私たちは帰宅した。

別れ際に進行方向であるほうに向き土田君に背をむせたときカシャっというシャッター音が鳴った。思わず振り返ると、ふたたびシャッター音が鳴った。見ると土田君が携帯をいじっている。

「・・・・・何したの?」

と私が聞くと、再び携帯をいじり画面を私に見せてきた。そこには振り返った私が映っていた。

「何、それ!どうするの!?」

「うーん・・・・・・・、そうだなぁ、壁紙にでもする?」

「やめて!恥ずかしいから、やめて!!って、今すぐ消して!!」

「っえ?いいよ。」

「え?」

私が驚いてると、土田君は私に見せながら消した。その後、笑顔で

「とは言っても、パソコンにもう送信済みなんだけどね♪」

こ、このやろーーーーーーーー!!携帯いじってたのはそういうことだったのか!あと、一回目のシャッターはダミーで二回目にちゃんととった。何でこんなことしたのかと思っていると土田君がかってに答えてくれた。

「ワンピースってヒラーってなったときがいいんだよねぇ。」

それでわざと振り返りさせたのか!!

「帰ったら、パソコンのほうも消してよ!」

「うん♪」

「消すきないでしょ・・・・・・」

「まぁね」

あーもー、めんどくさくなってきた。

「・・・・・・いいよ、もう。誰かに送ったり加工して遊ばないならいいよ・・・・」

「それはしない。大丈夫!」

なにがじゃ!っと言いたくなったがもう疲れたので帰った。

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