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022.16th My Birthday(4)~夕食~

中盤水原目線

 家に入ると瞬君とマコちゃんが両脇に立ちクラッカーを鳴らし、ど真ん中でおねえちゃんが

「お誕生日おめでとー!!」

と両手を広げて抱きついてきた。こうなると思っていたので魔法で体を強化しといてよかった。そうしなきゃ倒れますよ私。お姉ちゃんに勢い強すぎ。そしてお姉ちゃんは私に抱きついたまま玄関から顔を出し、

「実ー!!」

と叫ぶ。いや、風天先輩を呼び止めた。風天先輩はビクンと震え、ぎこちない動作でこちらを向き、

「な、何ですか・・・・・・?」

と答える。おい、お姉ちゃんめちゃくちゃびびられてるよ!!何をやったのさぁ!!

「あなたも食べてきなさいよ、夕飯。」

「っえ・・・・・・・?」

先輩は目だけを動かし私とおねえちゃんを交互に見て、少し難しそうな顔をする。お姉ちゃん、どんだけびびられてるの!!何をした!?すると今度は瞬君が顔をひょっこり出して、

「無理しなくていいですよ、風天先輩。」

と笑顔で言う。すると先輩は少しムスリとしてから、

「分かりました。ごちそうになります。」

と微笑んで言ってこちらに来た。瞬君は不機嫌になり、お姉ちゃんは楽しそうにニコニコしている。・・・・・・・何なんだろう、この光景・・・・・・・。


「風天先輩、お、お茶飲みますか?」

「あ、うん。ありがとう。」

「先輩、白米(ご飯)これくらいでいいですか?」

「あぁ、それくらいでいいよ。」

「先輩・・・・・・・。」

(真夜ちゃん・・・・・・・)

風天先輩が来てから先輩の世話を一生懸命やく真夜ちゃんを見て、僕は心の中でそうつぶやくしかなかった。なにげに先輩も嬉しそうにしながら少し照れてる。

(先輩のそういうところに萌えてるんだろうな、真夜ちゃんは。)

ちなみに真美さんは、その光景をニコニコしながら見ている。

(余計なことしないでよ・・・・・・・・)

主に、僕の都合の悪いほうに。たぶん、真美さんのこの顔は2人をくっつける気満々だ。僕の真夜ちゃんへの気持ちを知っててこの人は・・・・・・!!

「だって、真夜のためだもーん♪」

とか言って容赦なくやるんだろうな(怒)。真夜ちゃんも、真夜ちゃんで分かりやすすぎるんだよ!まぁ、それは風天先輩もだけど。そして2人とも自覚症状なし。真夜ちゃん、僕の前ではあんな顔しないのに・・・・・。先輩ずるい。そういえばさっき気が付いたんだけど、手首につけている魔道具がいつもと違う。消去法で、今、真夜ちゃんにデレデレしてる(?)人にもらったんだろうな。絶対あとで、満面の笑みで報告してくるんだろうな。マコ君は先輩がどんな人物なのかジーっと見て観察している。先輩は典型的ないい人なので、マコ君から合格点以上の点はもらえるだろう。そうしたら、マコ君は放置するだろう。月影夫妻(特に母)は先輩のことを気に入ったようで、よく先輩に話しかけ先輩はそれに一生懸命答えている。あーあー、これでまた真夜ちゃんからの好感度が上がったね、先輩(怒)


 夕食も終わり少しゆっくりして、先輩は帰るということなので私は玄関までお見送り。

「すみません。こんな遅くまで引き止めてしまって。」

「いや、いいよ。結構楽しかったし。」

先輩はそういいながら、やさしく丁寧に私の頭をなでてくれた。最後に私の頭をポンポンとし、

「じゃあ、また明日。」

「はい!また明日。」

先輩は帰って行った。


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