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206.偽家族6~名付け親~

 食事が終わった後、パパさんと再び火室家へ。マコちゃんを回収して帰らしてもらおう!


「お帰りなさーい!」

ママさんがパパさんに抱きついた。うん、いつもどおりだね!

「真夜」

「お兄ちゃん。」

お兄ちゃんが私の元に来た。そして何故か、両肩をガシッと掴まれた。マコちゃんはハムハムとお菓子を食べ手いる。た、助けてマコちゃ~ん!あと、あんまり食べ過ぎると夕飯が入らないぞ、マコちゃん。

「お前・・・・・・・・、親父と一緒だったのか。」

「だ、大丈夫です!ちゃんと良い子にしてましたよ私。」

「そうか。なら良かった。・・・・・て、お前じゃない!」

「え??」

何故怒ってるの?お兄ちゃんよ。

「親父が、だ!」

「えーと・・・・・、つまり、パパさんが良い子にしてたかってこと?」

「そうだ!」

「いや、大の大人がそんなお兄ちゃんみたいに、常識無い行動したりするはずがないじゃないですぁ。」

「何で例えが俺なんだよ!」

「え?他に誰に例えろと?」

「あるだろ・・・・・・。」

「えー?例えば?」

「ほら・・・・・・・・、あれだ。」

「あれ?」

「・・・・・・・。」

「・・・・・・・・・・・・。」

何でだ。何故にらめっこ状態なんだ??

「・・・・・・・何かあるだろ。」

「無いんだね。」

あぁ、さっきのにらめっこは頑張って脳内検索をかけてたんだね。で、無かったと。

「と、とりあえず、だ。」

あ、誤魔化した。

「何か変なこと、言われてないよな・・・・・・?」

「えーと・・・・・・・・・。」

変なこと?本気で止めて欲しい冗談は言われたけど・・・・・・・・。

「大丈夫です。」

あくまでも冗談だから変なことではないよね?

「お兄ちゃんの恥ずかしい過去を暴露されたりはしてませんから。」

というか、ラブマジのファンブック情報でもう知ってるし。・・・・・・・・・うん。このことは黙っておこう。ばれたら、お兄ちゃんは私の記憶の中からその記憶を確実に抹消しようとする。その記憶を抹消しようとした末に全ての記憶が抹消されかねない。うん、お兄ちゃんそういう形相をしてるよ!怖い!

「本当か!?」

だから怖いってばぁ!

「はい、本当です。」

(だから落ち着け!)

そしてしばらく睨めっこ。多分、私が直ぐ考えてることが顔に出るからそれで本当かどうか確かめようとしてるんだと思う。

 数秒後、お兄ちゃんが私の肩から手を離した。どうやら信じていただけたようだ。私がトトトとマコちゃんの傍に行き、

「マコちゃん、帰ろう。」

と言うと、

「うん、帰る。」

と、マコちゃんがお菓子をハムハムと食べながら返した。

「あら?帰っちゃうの??」

とママさんが。

「はい。連絡してるとはいえ、あまりにも遅いと家族が心配しますから。」

私はママさんの近くでしゃがんで、

「また来るからね、(いよ)ちゃん。」

とママさんのお腹をなでながら言った。

「弥ちゃん?」

とママさんが言うと、

「その子の名前だよれんちゃん。真夜ちゃんが帰りの車の中で教えてくれたんだよ。」

とパパさんが答えた。

「3月は弥生なので()からとって(いよ)ちゃんです。」

と私が説明した。

 現在7月下旬。赤ちゃんはだいたい10ヶ月と半月くらいで生まれてくる。現在で生後三ヶ月なら計算上では3月上旬に生まれるはずだ。何故暦から取ったからかとういと、お兄ちゃんがそうだから。まぁ、多分だけどね。お兄ちゃんは1月生まれ。1月は暦では睦月。そうくれば、睦月の睦から取ったんだと推測するのが普通だ。上の子がそうならば下の子もそろえるべきだ。

「あら!良いわね!」

ママさんも喜んでくれたようだしね。レストランでパパさんを待ってる間に現実逃避のために考えていたかいがあった。

「ちょっと待て!」

「え?何?お兄ちゃん。」

「何で女が生まれてくる前提なんだ!?」

弥ちゃんって如何聞いても女の子の名前だもんね。

「何でって・・・・・・・・・、そりゃー、私が妹が欲しいからですけど?」

「は、はぁ!?それは女が生まれてくる根拠になってないだろ!」

「だって、お姉ちゃんもお兄ちゃんも弟も私にもうすでにいるんです。そうしたら、妹が欲しいなぁって思うのは当然じゃないですかぁ!」

「お前が欲しいからといってそうなるわけではない!」

「えぇー。だって、マコちゃんの時だって、可愛い弟が欲しいなぁって思ってたら男の子だったんですよ?」

「そんなの知るか!ってそれ、たまたまだろ・・・・・・・。」

「あら。でも、私も今度は娘が欲しいわぁ。」

と、ママさんが。

「そうだね。」

とパパさんが。

「ほら!皆女の子が欲しいんですよ!だから女の子のはずです。」

「そういう問題じゃないだろ!」

「えー。でも、ほら、想像してみてくださいよー。自分の膝丈くらいしかない小さい可愛い女の子が『お兄ちゃん、お兄ちゃん』って言って、自分の後をヨチヨチ一生懸命と追いかけてくるのを。」

「・・・・・・。」

「自分に向って手を伸ばしてきて、抱っこをおねだりしてくるのを。」

「・・・・・・・・・・・・・。」

「どうです?悶えるくらい可愛くてたまらないでしょ?」

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・。」

はい、そっぽ向きいただきましたー。多分、脳内でモエモエnowですよこの人。とはいっても、生まれてくるのが弟だろうが妹だろうがお兄ちゃんがバカみたいにその子を可愛がるのは明白なんだけどね。でも、やっぱり、私みたいなオタクに育ちきった直ぐ口ごたえしてくる生意気な妹じゃない妹が欲しかろう?お兄ちゃん。可愛い弟はマコちゃんで十分だしね。

「マヤねぇーが名付け親・・・・・・・。」

「え?大丈夫だよマコちゃん。私名付け親初心者じゃないから。マコちゃんの名前付けたの私だし。」

「!!?」

あれ?初耳だった?

偽家族編終了です。


次の編はまだ下書き未完成です。本編の更新はしばらく行いません。その間は半年以上更新を止めていたこの作品のスピンオフ『Emotion~』の方を更新したいと思います。本編にこちらのキャラで出したいキャラクターがいるのでそのキャラクターが登場するまでは本編の更新はストップさせる予定です。まだ打ち込みが終了していないので、打ち込みが終了してしだい『Emotion~』でお会いできたら嬉しいです。

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