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204.偽家族4~本気で止めてほしい冗談~

 食事がきたので食事を食べながらのこと。

「で、パパさん。何故、私1人だけここに連れてこられたのでしょうか・・・・・・・・?」

ずっと訊いてみたかったことを訊いてみることに。

「ずっと君とは、ゆっくり話してみたいなって思ってたんだよ。ほら、家で話すとなるとれんちゃんが1人でずっとしゃべってるでしょ?だから、他の場所に連れてきたんだ。」

とあの胡散臭い笑顔付きで返された。

「どう?りっ君とは仲良くしてる?」

と質問された。

「まぁ、悪くはないと思います。」

多分仲良くしてるとは思うけど、一応、低めに評価。

「悪くはない、ねぇ。」

と言い、意味ありげに微笑むパパさん。多分、本当はそんなもんじゃないでしょ?と言いたいのだろう。うん、こういうところもなんか胡散臭い。

「あ!そうだ。パパさん、赤ちゃんおめでとうございます。」

パパさんが胡散臭い人間にならなさそうな話題に話を変えてみる。

「うん、ありがとう。・・・・・・・これも君のおかげだよ。」

「??」

何?そのコメント。

「何で・・・・・・・・、私?」

何故その話に私が出てくるんですか!?

「それはねぇ・・・・・・・・・・。子供はずっと欲しかったんだよ、私もれんちゃんも。それにりっ君も。」

まぁ、そうだろうさ。そうじゃなかったら、血の繋がらない私やマコちゃんを可愛がったりなんてしない。

「女の子が生まれてくるという確信があれば私達夫婦は喜んで子供を作っただろうね。でも、現実はそうはいかない。」

そりゃぁ、生まれてくる子供の性別なんて作った本人である親でもそれ以外の人間にも決めることなんてできない。できたらその人はまさに神と言える。

「確かにそうですけど、何で男の子が生まれてきちゃいけないんですか?」

さっきの言い方的にそういうことだろう。息子はお兄ちゃんで懲りたってこと?でも、マコちゃんは可愛いよ!息子が生まれたら可愛くないなんて決め付けるにはまだ早いと思いますよ!!

「私はね、りっ君に私の後を継がせたいんだよ。りっ君が私の後を継ぐために、小さい頃から人に見えないように努力しおてきたことをこっそりと知ってるし、その努力相応に能力がちゃんと身についていることも知ってるからね。」

うん。何故、人に見えないように、というより、ばれないようになのかは、理解不能だけどね。まぁ、わざわざ見せるようなもんでもないけどさ。一生懸命隠す必要もないと思う。

「でも、りっ君は1年前まではこう・・・・・・・・・」

パパさんは如何表現したらいいのかが分からないようだ。

「あぁ。分かってます。なので言葉にしなくて良いすよ。」

「そうかい?ならそうさせてもらうよ。」

何のことかと言うと・・・・・・・・・・、女遊びに走っていた件です。

「もし、りっ君がのままの状態で下に弟がいて、その弟がりっ君同等もしくはそれ以上の能力を持っているとしたら、私は会社の社長として会社のためにその弟を次期社長にと株主総会に推薦するしかないんだよ。」

まぁ、そうだよねぇ。隠し子とか出てきたら困るもんね。

「形は推薦ということになるけど、株主達は次期社長選び関して殆ど私に任せてくれてるから、私が推薦した(ということは)次期社長、ということなんだ。」

信頼されてるんだな、パパさん。

「だから子供を作るわけにはいかなかったんだよ。」

ちなみに、お兄ちゃんが女遊びに走った原因がパパさん達であるということ黙っておくことにする。余計なことを言うのは良くないよね!

「でも、そんなりっ君を君が変えてくれた。」

いや、別に・・・・・・・・・。

「それは大げさです。私が与えたのはただのきっかけです。」

私が変えたわけではない。女遊びに関しては、火奈ちゃんという見張りが付くのに精霊の主になる条件を持つ私が必要だっただけ。他の事の関しては、

「私はただ、お兄ちゃんをからかっていじくるのが面白かったからそうしていただけです。遊びの一環です。」

自分が楽しいからやっていただけ。

「お兄ちゃんはずっと変わりたかったんです。このままでは駄目なことくらい自分でも分かっていたんです。だから、その遊びが良い方向に動いたんです。だから、お兄ちゃんを変えたのは私ではなく、お兄ちゃん自身なんです。」

私は別にそのためにお兄ちゃんをからかって遊んでいたわけではない。たまたまだ、たまたま。

「フフフ。面白いから、ねぇ・・・・・・・・。君にとってはそうかもしれないけれど、私、いや、私達家族からしてみればいくら感謝しても足りることがないくらいのことなんだよ。今まで何年も家族で問題にしてきたことが片付いたわけだからね。」

だとしたら、火室家は問題が片付き、私は楽しく遊ばせてもらえて、皆はハッピーってことで良いじゃないか。うん、平和だ。

「で、これは提案なんだけど・・・・・・・・・・、1回面倒を見たついでに、我が家のりっ君の面倒を一生見ないかい?」

「・・・・・・・・・・?」

ん?如何いうこと??・・・・・・て、

「っへ!?」

も、もしかして・・・・・・・・!?

「ぱ、パパさん?そ、それは・・・・・・・・・・」

「あぁ。言い方が悪かったかな?直に言うべきだったね。つまり、りっ君と結こ」

「お断りします!!」

はい、即答ー。即却下、即お断り。て、気のせいだと思いたかったのに、やっぱりものすごい爆弾を投げられてたーーー!!

「えぇー。そんなぁ!そんな即答しなくても。良い案だと思ったんだけどなぁ。」

どこら辺が良いのか全く分からない。

「即答です。そういう意味でなら即答です。即答でお断り(・・・)です!」

やだよ!あんなめんどくさい人間と四六時中一緒にいる生活なんてしたくなよ!だって絶対私の二次元タイムを邪魔すること間違え無しだもん。そんなだけでも不快なのに、自分と二次元どっちが大切なのか、とか言い出すに決まってる。二次元三次元問題は「私と仕事どっちが大切なの!?」と同じくらい禁句にも拘らずお兄ちゃんは平気で言うもん。ヤダヤダヤダヤダヤダァ!!

「私は実先輩のお嫁さんになるんです!そもそも、私にもお兄ちゃんにもその気は全くありませんし、そういうのとは無縁な関係だから仲良くしてるんです!」

まぁ、暗黙の了解ってやつだけどね。でも、確認してないってだけでお兄ちゃんに確認したらほぼ100%の確立でYesの返事が返ってくるだろう。

「嫌ですよ、私。愛のない過程なんて。いくらオタクでも夢見る乙女。オタクと書いて乙女と読むんです!」

ん?何か別の方向に力説しすぎてないか?まっ、いっか。

「だから絶対に嫌。それ以前にありえません。」

と私は真顔で言い切った。その後、

「「・・・・・・・・・・。」」

何故かパパさんと睨めっこ状態となった。先のい噴いたのはパパさんの方だった。よし!何だかよく分からないけど勝った!

「フフフ。うん、分かってる。7割は冗談だから。」

「え!?じゃあ、あと残りの3割は!?」

「本気♪」

止めてくれ。冗談じゃない。

「とは言っても、とても残念だ。君が義娘になればれんちゃんがとっても喜ぶのに。」

「それでも無しです。お兄ちゃん的にもそれは無しですから。私とお兄ちゃんの二重フィルターですから。現状で我慢してください。」

「君はちゃーんと、自分の役割が分かっているようだね。」

「役割・・・・・・・?」

「そう、役割。りっ君が君に求めてることがってこと。」

「まぁ、はい・・・・・。」

「そんな君にある申し出があるんだ。」

また、本気で止めて欲しい冗談とかじゃないよね・・・・・・・?

「大丈夫。冗談ではなくって、今回の本題だから。」

あ、また思ってたことが顔に出てた?

「・・・・・・・・、我が家に君を支援させて欲しいんだ。」

次話は明後日、3日木曜日午前7時にup

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