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195.合宿(?)16~ドボンの後は~

(水姫姉さん!!)

水中なので声が出せない。心の中で精霊を呼んだ。もちろん、運動音痴な私が泳ぐなんてできるはずも無い。大きなお風呂に入っただけで溺れる技能を持つ私。ましてや、着衣泳だよ?無理無理無理無理・・・・・・・∞・・・・・・無理無理無理無理!!そこで私はお風呂で溺れたとき同様、水姫姉さんに助けてもらうことにした。

(水姫姉さん!私と百合ちゃんを水から引き上げて!!)

と心の中で命じると、海底から水圧を感じ、海水はその水圧で大きな圧力を持った水飛沫となった。その圧力は人を持ち上げるぐらいのもので、

「う、うわぁぁぁぁぁ!!」

私と百合ちゃんを持ち上げ海中から出した。おかげで酸素が吸えた。

『大丈夫ですか!?真夜ちゃん!』

ちなみに、私と百合ちゃんは水飛沫の上である。

「うん。大丈夫だよ~。ありがとう。」

と私が言うと、水姫姉さんはホッとした表情をした。

「あー、水姫姉さん。水の上(これ)水の上(これ)で楽しいんだけど・・・・・・・・・、そろそろ重力に従いたいというか・・・・・・・・・、地面に足をつきたい・・・・・・・・、陸まで運んでください!!」

『あらー。楽しいならいいじゃないの?』

何で精霊って魔法を使ってるときが1番楽しそうなんだろ・・・・・・・・?火奈ちゃんといい、水姫姉さんといい。そんなに楽しそうだとSTOP(ストップ)かけずらいんですけど!

「いや、楽しいけどふやけてブヨブヨになっちゃうから人間(私達)。」

『あら!大変!』

と言って、水姫姉さんは私達を乗っけていた超高圧水飛沫を操り、それを陸まで動かして私達を陸に上げた。

「ありがとう!あと、もう1つ頼んで良い?」

『はい。どうぞ。』

「私と百合ちゃんの身体についた水を取ってくれる?」

『ブヨブヨになってしまいますものね。分かりましたわ。』

と言い、水姫姉さんは指示に従ってくれた。身体が冷えるのを防ぐためにやったのだが、もう冷えてしまったものはしょうがない。

「ハクッション!!」

『大丈夫ですか!?』

「う~~、ちょっと冷えちゃって・・・・・・・。それより百合ちゃんは!?」

海へドボンしてから全く動いていない百合ちゃんに駆け寄った。・・・・・・・・そりゃそうだ。動かないはずだ。

「気、失ってる・・・・・・・・・・・。」

(オゥーノォーーーーー!!)

あれか!?ヒロインは王子様のキス無いと目覚めないのか!?そういうやつなのか!?・・・・・・・・て、これ、ただシナリオ通りになってるだけか!あわてて損したー。でも、如何しよう・・・・・・・、マコちゃんに変身!グッツ(ヅラとマコちゃんのお古の服)があれば私でも代用が効いたかもしれないのに・・・・・・・・・(マコちゃんと顔がそっくりだからね私)!いや、でも、男の()では駄目なのか・・・・・・!?・・・・・・・いや、愛さえあれば!って、無かったや・・・・・・・・・・。

『真夜!』

「火奈ちゃん!?」

火奈ちゃんが再び姿を現した。

『良い方法があるぞ!』

「え?何の!?」

と私が言うと、魔力の流れを感じた。その後、

『身体が冷えたのなら、あれに触れてみるのじゃ!』

と火奈ちゃんが言った。火奈ちゃんが指差しているのは周りをてたすために私達の周りをフヨフヨ浮いていた火の玉だった。

「え!?でもあれ、〝火〟だよね!!?」

『良いから触ってみるのじゃ!』

う~・・・・・・・・、正直怖いけど可愛い火奈ちゃんにそこまで言われたら・・・・・・・・・・。いい感じに水姫姉さんもいるし、火傷した後すぐに冷やしてもらえばいっか・・・・・・。うん!何かいけそうな気がしてきた!私は自分に「大丈夫だ」と洗脳をかけながら火の玉に触ってみた。

「・・・・・・・!!」

温かい。熱くなく、温かい。すごく良い感じの温度だ。

「お風呂みたい・・・・・・・・。」

『真夜がお風呂に入ってるとき気持ちが良いと言うから、それくらいにしてみたのじゃ。』

火奈ちゃんも日々成長しているということか。

『如何じゃ?気持ち良いか?』

「うん!ヌクヌクだよ~。」

と言い、私は火の玉を抱きしめた。立ってるのも疲れるし、足を崩して地面に座り、膝に火の玉を乗せながら抱きしめた。

「凄いねー。こんな魔法、空前絶後だよ~。」

『クウゼンゼツゴ?水姫ねぇー知ってるか?』

『いえ。私にも分かりませんわ、火奈ちゃん。』

あれ?精霊には習慣語句とか熟語無いの?

『地じぃなら知ってるかのぅ?』

『そうですわね・・・・・・・・・。地蔵おじい様、いらっしゃいますか?』

と水姫姉さんが地じぃを呼んだ。

『お嬢さん方、この老いぼれに何の御用かな?』

と地じぃが仮実体で姿を現した。さらに、

『真夜お姉ちゃん!』

と風太君まで姿を現した。地じぃはまだ子供な風太君の面倒を良く見てくれる(完全に孫扱いだけど)。多分、今まで一緒に遊んでいたのだろう(孫とお爺ちゃんの交流!)。

『地じぃ、真夜が〝クウゼンゼツゴ〟という言葉を使ったのじゃが、どういう意味か知ってるか?』

『火奈よ、それは〝聞いたことも見たことも無い〟という言い回しでな、字はこう書くのじゃ。』

と地じぃがいうと、地じぃの魔法で地面に〝空前絶後〟という文字が彫られた。

『この言葉は4つの漢字できてるじゃろう?4つの漢字でできた昔からの言い回しのことを人間達の間では〝四字熟語〟というのじゃ。』

と地じぃが言うと、他の精霊3人が『おぉー』となりながらパチパチと手をたたいた。

『地じぃ流石じゃ!物知りだのぅ!』

『凄いですわ!』

『お爺ちゃん、物知りー!』

『ッホッホッホー、こんな老いぼれが役に立つのはこれくらいしかないからのぅ。で、お嬢さん、何が空前絶後なじゃ?』

「ん?火奈ちゃんが使った魔法だよー。」

「これー」と地じぃに火の玉を見せた。

『ほほぅ。お嬢さん、人にとって難しいことも精霊には簡単だというものもあるんじゃよ。』

「そうなの?」

『特に力の弱い人間は不得意な精密なコントロールは精霊には大得意なのじゃ。』

他精霊3人もうんうんと同意している。

「じゃあ、この綺麗でヌクヌクな火の玉は人間には作れないの?」

『難しいじゃろうなぁ。』

マジかー。私は携帯をいじった。うん、理由は分からないが圏外になってる。しいて言うなら、乙女ゲームのイベントだからと言うのが理由だろう。

「・・・・・・さて、そろそろ、助けを呼ぼうかなぁ。」

『はい!真夜!妾がいくのじゃ!!』

火奈ちゃんが挙手した。

「お兄ちゃんと遊びたいの?」

『うむ!』

「うーん・・・・・・・・、そうさせてあげたいのは山々だけど・・・・・・・・・、この火の玉消えちゃわない?」

基本、発動した魔法は発動した者がその場を離れると効果が切れる。その離れる距離もまた魔法師ここによって違う。

『それは大丈夫なのじゃ♪発動したのは妾じゃが、力を使っているのは真夜じゃからな!。真夜がいる限り消えぬぞ。』

「ならいいよー。」

行ってらっしゃ~い。

次話は明後日、2月1日火曜日午前7時にup

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