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193.合宿(?)14~皆の夜~

オマケ感が半端ないです。

〝side〟が付いていないものは全て第三者目線


*火室&植幸*

「お兄ちゃん、ねみゅいぃ~~~・・・・・・。」

「おい、優。まだ20()時・・・・・・・・・、21()時だぞ。」

 現在、20時59分。時計の秒針がカチカチと音をたてて時を刻んでいく。そして、21時になった瞬間、

 コテン

と植幸が座った大勢のまま、目を閉じて横に倒れた。倒れたというより転がった。

「ゆ、優!?」

火室は植幸が倒れたと思い慌てた。が、近づいてみると、植幸はスースーと気持ち良さそうに寝息を立てていた。

「・・・・・・・・・ッフ。」

火室は微笑ましそうに笑い、植幸を抱っこして布団の中に入れた。

 弟(?)が可愛くてしょうがない火室だった。



*水原&土田*

「よぉーし!瞬ちゃん!枕投げしよう!!」

「それ危ないし、2人でやっても意味が無いよね!?」

「え~、だってぇー、夜の枕投げはぁ修学旅行の定番だよぉ?」

「修学旅行じゃないから今!!修学旅行は2ヶ月くらい先!」

「っう!」

「あと喋り方がウザイ!!」

「ガーン(´Д`|||)」

土田がダメージを受けた。

「え~、でもぉ~、ライライとは同じ部屋」

「確定事項!?」

「だけど、瞬ちゃんとはクラス違うからできないじゃん・・・・・・・・・。」

土田がシュンとする。そんなにやりたいのか?枕投げ。

「「・・・・・・・・・・。」」

しばらく沈黙が続く。

「今、おとなしく寝たら、部屋に遊びに行ってあげても良いよ。」

と水原が諦めたように言った。土田は一瞬のフリーズの後、パァーと表情を明るくさせて、

「瞬ちゃんがデレたー!!」

と、騒ぎ出した。

「う、五月蝿い!それに、僕、『おとなしく寝たら』って、言ったよね!?」

「うん(*^ー^)ノ♪」

土田はニコニコしながら布団に入った。



*雷瀬&金島*

「・・・・・・・・・・・。」

「あなたがそんなに考え込んでもしょうがないでしょ・・・・・・・・・・。」

浮かない顔をして動かない雷瀬に金島が言った。

「そんなに心配ですか?月影さんが。」

「・・・・・・・・・。」

 風天&真夜の部屋に行ったときに、前世のことを思い出し真夜の様子がおかしい、と聞いてからずっと雷瀬は浮かない顔をしていた。

「あなたが考えても何の解決にもなりませんよ。」

「・・・・・・、でも・・・・・・・・・・・。」

「いくら、あなたが月影さんと同じように前世の記憶を持ってるとしても、無理なものは無理。無駄なことは無駄なことです。」

おい、いくらなんでも酷すぎだろ・・・・・・・・・・。

「あの子のことは実が何とかしますから、あなたは早く寝なさい。悩んで寝不足でいるより、万全な体調でいた方があの子役に立ちますよ。」

「・・・・・・・・・!!」

「ほら。分かったなら早く寝なさい。」

「はい!」

 こうやって金島は、なかなか寝ない雷瀬を寝かしつけたのだった。



*後勝&日陽*

 後勝がBL(薔薇)について語っているため、放送禁止状態。意外に1番平和ではなかった。



*真夜&風天*

 逃亡旅行のとき同様、仲居さんにより布団がピットリ隣に2枚ひかれた。だが、あのときのように布団を放そう宣言は言わなかった。それどころか・・・・・・・。

「ま、真夜・・・・・・・・。」

「?」

「えーと・・・・・・・・・、そ、そのー・・・・・・・・・・、い、いつもやってること以上のことはしないから・・・・・・・・・・・・、だから・・・・・・・・・・、だ・・・・・・、抱き、しめながら、寝させて・・・・・・・・!」

と風天は言った。真夜は赤くなりながらコクコクと頷いた。

「じゃ、じゃあ・・・・・・・・・。」

と言いながら風天は布団に入り、

「おいで、真夜。」

と布団を広げた。真夜は恥ずかしがりながらスススと風天が広げた布団の中に入り、何気に風天の胸の中にうずまった。風天はそんな真夜を嬉しそうに抱きしめた。

「真夜・・・・・・・・。」

風天が愛しそうに真夜の名を呼ぶと、

「実先輩・・・・・・・。」

と真夜が愛しそうに返す。

「実先輩。」

「ん?如何したの?」

「実先輩。」

「うん。」

「明日もこうが良いです。」

「え?」

「明日もこうやって寝たいです。」

「っえ!!?」

風天は正気かと真夜の表情を見る。とうの真夜はいたって真剣である。

「・・・・・・・、うん。分かった。そうしよう。」

と風天が言うと、真夜は嬉しそうに笑い、

「実先輩大好きー!!」

と言い、ギュッと風天に抱きついた。

 そのときの風天の顔がかなり崩れていたことは風天の胸に顔を埋める真夜には知られなかった。



*真夜&風天 side真夜*

 私は夜中に目を覚ました。

(うわぁ~~~~!!)

目の前に広がる光景にテンションが上がった。実先輩の寝顔・・・・・・・・・・。この、抱きしめられた状態じゃないと味わえない絶妙なアングル・・・・・・・・・。さらに、浴衣の隙間から見える実先輩の生肌・・・・・・・・・。

(・・・・・・・、堪らない!)

枕元に置いておいた携帯に手を伸ばし、実先輩を撮影。よし!上手く取れた!!毎日眺めよう!いやぁ、でも、写真じゃない生の実先輩は鼻血でも出そうなくらい堪らないものと化している。しかも、抱きしめられてるなんて・・・・・・・・・!そりゃもう、何と言うか・・・・・・・・・・、襲われたい。

(キャーーー!!)

思わず、リアルに想像してしまった。私に覆いかぶさり、熱っぽい視線を向けてくる実先輩を。良すぎでしょ!!まぁ、あと数年は経たないと妄想が実現されることは無いけどさ。だって実先輩だし・・・・・・・・・。

(・・・・・・・、だったら、自分からやるっていうのはどうだろうか?)

そう思ったとき実先輩が少し動いた。その際にずれた浴衣から実先輩の綺麗な鎖骨が見えた。

 ゴクリ

思わずつばを飲み込んだ。

(い、良いよね!?実先輩だって私にやったんだし・・・・・・・!)

そうだよ!仕返し、ということで・・・・・・・!

 私は実先輩の鎖骨の辺りを自分の唇でチュッと音を立てるくらい強く吸った。

(ッキャ!!)

私は恥ずかしくなって、顔を隠すように実先輩の胸に顔を埋めて寝に入った。


*真夜&風天 side風天*

(言えない・・・・・・・・・・。)

言えない。起きてた、なんて言えない。いや、正確には、真夜がたてたシャッター音で起きた。なんかよく分からないけど、真夜が喜んでるから寝たふりをしてたんだけど・・・・・・・・・。まさか、あの初心な真夜があんな大胆なことをしてくるなんて・・・・・・・!真夜相手ならアリだ。嫌な気分になるどころか、小躍りでもしたくなるくらい嬉しい。痕が付いてると良いなぁ。

 でも、それより・・・・・・・・・・・・。

(真夜・・・・・・・・、君は俺と同じ気持ちなの・・・・・・・・・?)

こんな独占欲ともとってもいいようなことをして・・・・・・・・・・、俺と同じなの?真夜は俺とずっと、死ぬまで、・・・・・・・・・いや、死んだ後も一緒にいたいって思ってくれてるの?独り占めしたいと思ってくれてるの?ずっと触れ合っていたいと思ってくれてるの?

 いくら、好きでいてくれていると分かっていても不安になるときがある。だって、絶対に俺のほうが好きだし・・・・・・・・・。自分自身でも重過ぎると思うくらい真夜のこと好きだし・・・・・・。今だって、真夜に独占欲があったら良いな、て思ってるし・・・・・・・。普通嫌がるところだろ!それどころか、むしろあって欲しいとさえ思ってるし。真夜に独占されたいし、真夜を独占したい。今日1日の真夜との2人っきりの時間がどれだけ幸せだったことか・・・・・・・・。今も、寝顔眺め放題だし、抱きしめ放題だし。キスは・・・・・・・・、起きない程度なら良いよな!うん。真夜だって俺が寝てると思ってやたわけだし・・・・・・・・・。ここは天国か!?

 俺は真夜の額や頬、耳、首筋に何回もキスをした後、真夜を抱き寄せて真夜の髪に自分の顔をうずめた。大好きな真夜の温もりを(浴衣越しだけど)身体全身で感じながら、真夜の匂いをたっぷり吸い込む。数時間前に、真夜の髪を乾かしたとき、髪のさわり心地が良かったことを思い出して片方の手を真夜の髪に差し込み、髪をすいた。真夜への〝大好き〟という気持ちがあふれてきた。明日もこうなのかと思うと幸せな気持ちになる。

(こんな時間が毎日続けば良いのに・・・・・・・・・。)

そのためには・・・・・・・・・、やっぱり結婚だよな。

 あと3ヶ月半で俺の誕生日が来る。そうしたら・・・・・・・・、18才かぁ。・・・・・・・ん?ってことは・・・・・・・・・・・・、できるよなぁ、結婚。法律上では。真夜は・・・・・・1ヶ月前に誕生日がきたから、17才。・・・・・・・で、できる!真夜と結婚できる!!?・・・・・・・・・とは言っても、高校を卒業しても無いしなぁ・・・・・・・・・。やっぱり大学は卒業してからじゃないとまずいよなぁ。真夜の大学卒業となると・・・・・・・・・・・、5年半後。長い。長すぎる!その間、俺が真夜のことを好きすぎて我慢できなさそう。何より、そんな長い期間があったら真夜が誰かに取られちゃうかもしれない。

(ど、如何しよう・・・・・・・・!?)

俺の真夜(?)を誰かに盗られてたまるものか!!と想像上の顔も背格好も分からない誰かを敵視する。

 では如何しようか・・・・・・・・・・?と考えなら真夜を見た。俺と一緒の布団で眠る真夜。

(・・・・・・・・・・・。)

思わず凄く嫌らしいことを考えてしまった。だ、駄目だろ!無責任、・・・・・・・・・・ではないけど、むしろ責任取らせてください!って感じだけど、そ、それは駄目だろ!!そんな無理やりなやり方で結婚して嬉しいのかよ俺!!?・・・・・・・・・・、正直に言います。そこまでしても真夜と結婚したいです。真夜が少しでも俺のことを思ってくれるなら結婚したいです。それに5年半という長い間にそういうことをしたいと思わないはずがない!むしろ、我慢の限界に達して乱暴にしてしまうかもしれない。今だって、真夜さえ良ければ最後までしたいもん。真夜が思ってることが全部理解できたらいいのに・・・・・・・・・。

 とりあえず、予約とかできないかなぁ・・・・・・・・・。



*オマケ side風天*

 次の日、昨日は落ち着かなかったので朝風呂に入った。そのとき脱衣所で服を脱いで鏡へ向かった。そして鎖骨の辺り、・・・・・・・・真夜が昨日の夜唇で吸ったところを確認。くっきりではないが、まぁある程度分かるくらいには痕が付いていた。思わずニヤニヤしてしまった。そうしたら、脱衣所にいた睦と慧に気持ち悪いといわれた。いや、2人とも顔でそう語っていた。ちょっと傷ついたので仕返しに真夜につけてもらったんだと自慢したら、そんなの分かってるし全く羨ましくない、と返された。え?何で??

次話は明後日、30日土曜日午前10時にup

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