192.合宿(?)13~夕食のプリン~
泣いたせいで目が腫れている。なので、尋問&お説教は明日にしてもらうことにした。
ちなみに、女湯での事件の犯人女性2人は、反魔法団体に人達だったらしい。そして、身柄は警察へ引き渡されたようだ。明日にはお風呂は使用可能となるらしい。まぁ、お風呂自体は破損しなかったからね。ただ、(私のせいで)砂まみれになったから使えなかっただけだしね。・・・・・すみません。
とにかく明日は朝風呂だ―――!!
というわけで早く寝よう!
と、その前に、夕食。本来は食事処で食べるのだが、特別に部屋に食事を運んでもらって食べることに。
(ウマ・・・・・・・・!)
ご飯がおいしくて私が破顔させていると、
「・・・・・良かったぁ。」
と、私と向かい合わせで食事をしていた実先輩が言った。
「??」
「真夜が元気になって良かったなぁ、って。」
「その件はご迷惑をおかけして、申し訳ありませんでした。」
「それはいいよ。気にしてない。でも、爆発する前に言ってほしかったな。」
「以後気を付けまーす・・・・・・。」
「うん、そうして。」
食事が終わり、デザートにプリンが出てきた。
「ーーっ!!」
ウマ!この滑らかな舌触り、濃厚な卵と牛乳との砂糖の甘みのバランス。カラメルソースの火加減も絶妙!
「はい。」
プリンの美味しさに身悶えている私に、自分の分のプリンを実先輩が差し出してきた。
「え?」
私は、プリンをスプーンですくって自分の口に運ぼうとしていた手をそのまま停止さて言った。
「あげる。」
「でも、美味しいですよ!」
「だから。」
「えー・・・・・・・、でもー・・・・・・・・。」
「うーん・・・・・・・・。じゃあ、一口もらおうかな。」
「はい。そうしてくだ」
思わず私は言葉を切った。だって、実先輩が私がすくったまま停止させていたプリンを自分の口の中に入れたんだもん。
(!?○△□※&☆§!!(゜ロ゜ノ)ノ)
つまり、私の食いかけを食べたんだよ!
「うん、美味しい。」
やった本人は平然、というか当たり前みたいな顔をしている。私は思わずフリーズ。口をポカーンと開けて固まった。固まってる間に、
「はい、真夜。」
という声が聞こえ、口の中にプリンが入っていた。いつの間にかプリントスプーンが先輩の手の中に納まっていた。多分、固まってる間に取られたのだ。
「み、実しぇんぴゃい、か、返し」
「はい、真夜。」
どうしても、あーんがしたいようだ。恥ずかしくて言葉がおかしくなってのをノーツッコミにしてでもしたいようだ。
(でも・・・・・・・・・、は、恥ずかしいけど・・・・・・・・・、このコンボは・・・・・・・・・!)
勝てるわけが無い。い、良いよね?誰も見てないんだから・・・・・・・・。
(堪能したって!!)
私は実先輩が差し出したプリンがのったスプーンのパクリとかぶりついた。そして、スプーンから口を離し、モグモグ。口の中のプリンが食道に入ると、
「実先輩・・・・・・。」
もっと欲しい、と催促をした。実先輩は一瞬驚いていたが、すぐに、私が蕩けてしまいそうな微笑に戻りあーんを再開。
「真夜、持ってて。」
と、私にプリンの容器を渡した。
「??」
私は両手でプリンの容器を持った。実先輩は空いたほうの腕で
「!!?」
私を抱いた。これは予想外すぎる。実先輩は私の手の中のプリンを自分が持ているスプーンですくい、
「はい、真夜。」
とあーんを仕掛けた。現在の体勢せいで、スプーンと口が近くなると自然と顔が近くなる。私はパクリとプリンを食べた。
(し、幸せすぎるー!!)
これは贅沢すぎるよ!!
やっと、1つ食べ終わった。2つ目を食べてる途中に、
コンコン
とドアがノックされた。
「見てくるよ。」
と実先輩が言い、ドアに行った。
数分後、おぼんに大量のプリンをのっけて戻ってきた。
「せ、先輩・・・・・・・、これ・・・・・。」
「皆から、真夜にって。」
「え・・・・・・。」
どうやら、(個数的に)植幸君以外の全員が夕食のプリンを私にくれたようだ。それだけ心配をかけさせてしまったのだ。申し訳ない・・・・・・・。
(明日は元気な姿を見せよう!)
と思った。
次話は明後日、28日木曜日午前7時にup




