019.16th My Birthday(1)~お菓子とティーパックと髪飾り~
6月に体育祭があり、7月の頭には期末テスト。ちなみに中間テストは5月にあった。私は、どちらも10番後半と言うそこそこな成績だった。そして、現在七月のある日である本日は16th My Birthday である。
朝、生徒会室に行くと前野先輩と山田先輩が誕生日プレゼントにスーパーでよく売っているお菓子詰め合わせをくれた。おー、色々入ってる。その後、朝することが終わると金島先輩に呼ばれた。
「何ですか?」
「あげます。」
と差し出されたのは大きな箱だった。多分誕生日プレゼントなのだろう。
「空けてみてもいいですか?」
「ええ。どうぞ。」
私が箱を空けている間金島先輩は、風天先輩を見てクククと笑っている。仲いいな、お2人さん。まぁ、絵になるからいいか。いや、むしろ、どんどん絡んでください!!そんなことを考えていると、いつの間にか風天先輩に最後を取られていた。私の肩から顔を出し箱の中身を見ている。横を向いたら顔が真近状態。向いてみたいけど向かないほうが私のためだろう。そして箱の中身は、触れバーティーのティーパック詰め合わせだった。私は毎日朝、(牛乳入り)紅茶を飲むので助かる。それを告げると金島先輩は、
「月影先輩が言っていた通りですね。」
と返してきた。お姉ちゃん、そんなことまで話してるの・・・・・。ちなみに、この紅茶のメーカーは金島先輩のお気に入りなんだそうだ。
2時間目が終わった休み時間。この時間は10分ではなく15分休みである。そしてこの時間にはいつも、
「真夜ちゃーん♪」
土田君が遊びに来る。
「っあ、土田君、これありがとう。」
借りていたラノベを返す。あの、オタク3同盟が結ばれてから、私たち3人は本や漫画を貸し借りしている。
「このお話、戦闘シーンのイラストがかっこいいよね。あと、主人公の相棒のセリフが素敵。」
そのキャラはいわば風天先輩タイプ。つまり、私好みのキャラなのだ。
「なんか真夜ちゃんの好みが分かってきた・・・・・・・。」
おーい、土田。なぜ半泣き状態なの?そんな土田君をゆかりんはドンマイと言うように肩をたたく。そして土田君がゆかりんに泣きつこうとしたら、冷たくあしらわれていた。そして土田君は何か思い出したようで、
「っあ!真夜ちゃん、後ろ向いて。」
と言う。
「え?こう?」
疑問に思いながらも私は言われたとおりにする。すると、何故かササッと髪をさわられる。
「ハイ、お終い。」
と私の耳元で土田君が言う。おい、やめろそれ。
「???」
と私がなってると、ゆかりんが私の(自分のじゃないのかよ!)鞄から手鏡を出し私に向けた。髪形はいつもどおり、肩より少し長めの髪を横の髪だけ後ろに耳ぐらいの高さに1つに結んだスタイル。しかし、束ねるのに使っている髪の色に近い黒のゴムではなく、かわいらしい髪飾りがついていた。思わず
「わぁー!!」
と、声を上げてしまった。すると、手の上にいつも使っている黒いゴムが落とされる。そして私が後ろにいる土田君の方を向き目が合うと、
「誕生日プレゼント。気に入ってくれた?」
と、言われた。おい、土田。顔近い!!離せ!!
「うん。ありがとう。お出かけするときに使わせてもらうね。」
そういうと、土田君は満足したようで、うれしそうに帰って行った。
その後、私はいつもの黒いヘアゴムに戻した。これ、学校でつけてると目立つからね。