018.ハンカチ
次の日のお昼。ある人物が現れた。――――火室先輩だ。女子があげるキャーキャーと黄色い声が正直うるさい。先輩の部下である瞬君が先輩の元に行く。
「どうしたんですか?火室先輩。こんなところまで。」
「月影・・・・・、月影妹を呼べ。」
「っえ?真夜ちゃんですか?」
と言う会話は私まで届いていない。瞬君が教室のほうをむき、私のもとに来た。
「ま、真夜ちゃん!火室先輩が呼んでるよ。」
「っげ!!私!?」
火室とあまり関わりたくないあまりそう言ってしまった。が、ほおて置くと教室まで乱入しそう(ラブマジで好感度が低いときにあるんだよ実際)なのでしょうがなく教室の前の廊下にいる火室先輩のもとに行くことにした。
「・・・・・・何の御用でしょうか?」
「ほれ」
渡されたのは、先輩が持っていってしまった昨日のハンカチだ。きれいにアイロンがけされているどころか、ラッピングまでしてある。しかも小さな箱つき。
(何?この箱・・・・・・・)
「????」
思わず、すごく怪しむ私。
「・・・・・?」
「こ、これはー・・・・・、あ、あれだ。」
だからなんじゃ?
「く、口止め料だ・・・・。」
はぁ?
「えーと・・・・・・・・、別に、先輩私に口止めしなくてはならないようなことしてませんよ?」
わけが分からん。思わず首をかしげる。
「じゃ、じゃあ看病料だ!!」
「いや、先輩、最終的に病気じゃなかったじゃないですか・・・・・。」
「ーっ!!」
先輩は私が突っ込むたびに恥ずかしそうに顔を赤くする。しゃべり方はどんどんやけくそになっていく。
「・・・・・・・・と」
「?」
「とりあえず、俺がやると言ってるんだ!こんな貴重なもの、ありがたくもらっておけ!!じゃあな!!」
と完璧にやけくそになった帰って行った。まぁ、用件が済んだようなので私も教室に入る。
「火室先輩何のようだったの?」
と瞬君が聞いてきた。
「ハンカチ貸してたから、帰しにきてくれたみたい。で、この箱は・・・・・・・・・、多分、お礼の品。直接そう言われたわけじゃないんだけど多分そういうことだと思う。」
ゆかりんが見せてくれといたので箱を渡す。
「っあ、やっぱり。これ、けっこう有名なお菓子屋さんのところのやつだー。クッキーが美味しいらしいから中身はそれだと思うよー。」
マジか。わーい、糖分だー♪と喜びたいところだが、くれた相手がなぁ・・・・・・。